イベントレポート
ソニー、11.6型液晶搭載の2-in-1ノート「VAIO Fit 11」を発表
~小型ウェアラブルデバイス「SmartBand SWR10」も
(2014/1/7 18:07)
ソニーは、2014 International CES開幕前日の1月6日(現地時間)に、CES会場内のソニーブースでプレスカンファレンスを開催し、新製品や新サービスを発表した。
2013年のCESでソニーは、4K対応液晶TV「ブラビア」や民生用4Kカムコーダーを発表しているが、2014年のプレスカンファレンスでも「4K」がクローズアップされた。4K対応液晶TVの新モデルや、4K対応小型カムコーダー「ハンディカム」を発表するだけでなく、ソニーの動画配信サービス「Video Unlimited」で、2014年夏から4K動画の配信サービスを開始することが発表されるなど、4Kの普及に向けてさらに一歩踏み込んだ内容となっていた。
それに対し、VAIOなどPC関連の製品については、プレスカンファレンスでは一切触れられなかった。それでも、ソニーブースのVAIOコーナーには、2014年春モデルとして発売を予定しているVAIOシリーズ新製品が展示されていた。それが、11.6型液晶を搭載する2-in-1モバイルノート「VAIO Fit 11A」だ。
2013年9月にドイツで開催されたIFA 2013において、「VAIO Fit multi-flip PC」シリーズとして、13.3型液晶搭載の「VAIO Fit 13A」、14型液晶搭載の「VAIO Fit 14A」、15型液晶搭載の「VAIO Fit 15A」の3モデルが発表されたが、VAIO Fit 11Aは、そのVAIO Fitシリーズの新モデルとなる。IFA 2013の会場でも、2014年春に発売予定の未発表モデルとして、11型クラスの液晶を搭載するモデルが参考展示されていたが、今回発表されたVAIO Fit 11Aは、その時に参考展示された未発表モデルに相当する。
本体のデザインは、登場済みのVAIO Fitシリーズとほぼ同じだ。天板中央部分を境に液晶部を開閉できる特殊なギミックを採用し、クラムシェル型ノート、スタンドスタイル、タブレットと、利用シーンに合わせた形状での利用が可能となっている。
搭載CPUは、既存VAIO Fitシリーズで採用されているCoreプロセッサとは異なり、「Bay Trail-M」ことPentium N3520(2.166/2.42GHz)を採用している。エントリー層など、より幅の広いユーザー層をターゲットにするために、上位モデルに比べてややスペックと価格を抑えた構成にしたとのこと。それでも、液晶サイズは11.6型で表示解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)に対応し、上位モデルと同じ「トリルミナスディスプレイ for mobile」を採用。また、上位モデル同様、256段階の筆圧検知に対応する「デジタイザースタイラス」も利用できる。
メインメモリは8GB、ストレージは256GBのSSD、背面カメラに約800万画素の「Exmor RS for PC」を搭載するなど、その他のスペックは十分に充実している。バッテリ駆動時間は未公開で、現在計測中とのこと。なお、既存VAIO Fitシリーズ同様、市販モデルと直販モデルが用意され、市販モデルでは本体カラーはシルバーのみだが、直販モデルではブラックとピンクも選択可能となる。加えて、メモリやSSDの容量もカスタマイズ可能になるという。OSはWindows 8.1を採用。ただし、Windows 8.1から正式サポートとなったInstant Goはサポートされないとのことだ。
本体サイズは285×198×16.5~19mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.28kg。11.6型2-in-1モバイルとしては、特別軽量というわけではないものの、まずまず軽量かつコンパクトで、携帯性は悪くない。販売価格は北米市場で799ドルから。日本での発売については、現時点では未発表となっているが、2014年春モデルとして日本にも投入予定とのことで、近々日本でも正式に発表されることになるだろう。
また、VAIO関連のトピックとしては、PhotoshopなどでおなじみのAdobeとVAIOシリーズとのコラボレーションが発表された。VAIO Fitシリーズをはじめ、現在発売されているVAIOシリーズではペンに対応するモデルが多くなっている。そこで、ペンを利用したクリエイティビティを高めるためにAdobeとコラボレーションし、今回発表されたVAIO Fit 11Aをはじめ、2014年春モデルのVAIOシリーズは全モデルに「Photoshop Elements 12」がプリインストールされることになる。このプリインストール版Photoshop Elements 12は、機能は製品版と同等だが、VAIOオリジナル要素として、デジタイザースタイラスの筆圧検知にも対応するという。256段階の筆圧検知がサポートされたPhotoshop Elements 12が標準で利用可能になるため、ペンの活用範囲が大きく広がることになりそうだ。
その他で注目の新製品としては、小型のウェアラブルデバイス「SmartBand SWR10」や、日本ではNTTドコモより発売済みのスマートフォン「Xperia Z1 f」の海外モデルとなる「Xperia Z1 Compact」などが発表された。これらは写真でまとめて紹介する。
【お詫びと訂正】初出時に「Xperia Z1 Compact」の名称を誤っておりました。お詫びして訂正させていただきます。