イベントレポート

ASRock、IPSで520Hz対応な世界初のゲーミングモニター。OLED製品も投入

ゲーミングモニターは、ASRock Vice President of Motherboard & Gaming Monitor Business UnitのChris Lee氏が説明した

 ASRockは5日、台湾で開催中のCOMPUTEX TAIPEI 2024にて新製品発表会を開催。IPSパネル搭載機として世界最速を謳う520Hz表示対応製品や、OLEDパネル搭載製品など、新型ゲーミングモニターを発表した。

 液晶パネル採用製品では、最大520Hz表示対応の27型フルHD IPSゲーミングモニター「PG27FFX2A」を投入。TNパネル採用製品ではさらに高性能な540Hz対応製品が存在するが、本機はIPSパネル採用製品として世界で最も高リフレッシュレートな製品だと説明している。非常に滑らかな映像表示が可能でありながら、IPSパネルの特徴を生かした色表現や広視野角が強みだという。

 加えて、DisplayHDR 400、Free Sync Premium、フリッカーフリー、ローブルーライト機能をサポート。インターフェイスは、HDMI 2.1×2、DisplayPort 1.4などを装備し、USBハブ機能も搭載している。

 そのほか液晶モニターでは、メインストリーム向けの製品についても、リフレッシュレート180Hzへと引き上げた新型を展開していく。

PG27FFX2A
IPSパネル搭載製品で世界最高リフレッシュレートを謳うPG27FFX2A
応答速度は1ms、DisplayHDR 400にも対応。視野角も広い
PG27FFX2Aの主な仕様
メインストリーム向け製品はリフレッシュレートを180Hzへ向上

 OLEDパネル搭載製品では新たに3機種を投入。32型4K(3,840×2,160ドット)で240Hz対応の「PF032UFS2B」、27型WQHD(2,560×1,440ドット)で360Hz対応の「PG027QFV」、同じく27型で240Hz対応の「PG027QFS」となっている。ともに中間色0.03msの高速応答や150万:1の高コントラスト比、DCI-P3約99%の色域、Delta E 2未満の色精度などを特徴としている。

 このうちPF032UFS2Bについては、4K/240Hz表示とフルHD(1,920×1,080ドット)/480Hzの2つの表示モードを切り替えて使えるDUAL DISPLAY MODE機能を搭載。たとえばゲームプレイ時はフレームレート優先、映像鑑賞時は解像度優先といった使い分けができる。

 加えて、DisplayHDR True Black 400、FreeSync Premium Proをサポート。インターフェイスはHDMI 2.1×2、DisplayPort 1.4、USB 3.1 Type-C(映像入力/65W給電対応)などを装備。USBハブ機能も搭載している。

PF032UFS2B
OLEDパネル搭載製品を3機種投入
高速応答で色彩表現にも優れるOLEDパネル
32型4K/240Hz対応のPF032UFS2B
リフレッシュレートと解像度を用途に応じて切り替えられるDUAL DISPLAY MODEに対応
PF032UFS2Bの主な仕様

 また、新製品で追加されためずらしい機能として、一部機種でWi-Fiアンテナを内蔵している点が挙げられる。7dBiのピークゲインを実現し、PCのアンテナ端子からモニターに接続することで、より高速で安定したWi-Fi接続が行なえる。規格はWi-Fi 4~7をサポートしている。

Wi-Fiアンテナを内蔵し、無線の接続品質向上にモニターを利用できる
ケーブルマネジメントに便利なスリーブも用意

ブロワーファン採用のワークステーション向けビデオカードも登場

Jasonn Chou氏
ビデオカードやASRock Rack製品は、Associate Vice President of Visual Computing Business Division, Product Marketing DepartmentのKen Lee氏が行なった

 発表会冒頭では、ASRock COOのJasonn Chou氏が登壇。同社は2002年にPC向けマザーボード製造で設立後、コンパクトPC、ビデオカード、モニターなど製品ラインナップを拡充してきた。今回のCOMPUTEXでは、より多くの製品を紹介するため、ブース面機を50%拡大したという。また、AIについても触れ、今回の展示においても大きなトピックの1つであり、今最も価値のある技術の1つであると話した。

RADEON RX 7900 XTX WS 24GB
内部構造
ケーブルが干渉しにくいコネクタ配置

 そのAIに関連する製品としては、Associate Vice President of Visual Computing Business Division, Product Marketing DepartmentのKen Lee氏から、ワークステーション向けビデオカードの新製品となる「RADEON RX 7900 XTX WS 24GB」および「RADEON RX 7900 XT WS 20GB」が紹介された。

 どちらも、複数枚の搭載を想定し、2スロット厚の設計でブロアーファンを採用。冷却機構にはアルミ製ヒートシンクやベイパーチャンバーなどを搭載している。16ピンコネクタは、マザーボードに並行な方向にケーブルが出るよう設けており、装着時の干渉などを抑えている。

RADEON RX 7900 XTX WS 24GB

 そのほか、ASRock Rackの新製品として、AI向け4U8Gラックマウントサーバー「GAI80-79XTX」、「GAI80-79XT」、および4U4Gワークステーション「GAI40-79XTX」、「GAI40-79XT」、4Uラックマウントサーバー「4U4G-W790」も発表された。Yolo、PyTorch、TensorFlowでのモデルトレーニングなどもサポートしている。

4U8Gラックマウントサーバー
4U4Gワークステーション
4Uラックマウントサーバー