イベントレポート
HP、240Hz対応のゲーミングノート「OMEN 15 Laptop」
～65型HDR/144Hz対応液晶「OMEN X Emperium 65」も製品化
2019年1月7日 03:25
米HPは8日(現地時間)よりアメリカ合衆国ネバダ州ラスベガス市で開幕するCESに先立って、2018年のCESでNVIDIAが構想を明らかにした「BFGD」(Big Format Gaming Displays)に基づいた64.5型の4K/HDR/144Hz/G-SYNC対応ディスプレイとなる「OMEN X Emperium 65」を正式発表。また、ゲーミングノートPC「OMEN 15 Laptop」の新製品として、7月に1080p/240Hz表示対応ディスプレイを採用したモデルを投入すると明らかにした。
64.5型で144Hz G-SYNC HDRモニターとなるOMEN X Emperium 65
BFGDの詳細に関しては2018年のNVIDIAのCESでの記者会見レポート(NVIDIA、65型の4K/HDR/120Hz/G-SYNC対応となるBig Format Gaming Displaysを提唱)をご覧頂きたいが、65型大型ディスプレイで、解像度は4KでHDRに対応、リフレッシュレートは120Hzに対応したG-SYNCディスプレイだ。NVIDIAのゲーミング/メディア再生デバイスである「Shield」の機能も内蔵されている。65型という大型のサイズになっているのはリビングにおいて利用することを想定している。
そのBFGDに対応した最初の製品として製品発表されたのがOMEN X Emperium 65となる。パネルは64.5型のAMVA(Advanced MVA)が採用。解像度は4K(3,840×2,160ドット)で144Hzまで対応しており、G-SYNCのHDR版となるG-SYNC HDRに対応。輝度は、標準750cd/平方m、ピーク時1000cd/平方mと、VESAがHDRの標準規格として策定しているなかで最も上位となるDisplayHDR 1000にも対応している。色域はDCI-P3で95%をカバー。
サウンドバーが下部に用意されており、3つの120WステレオアンプとLow Frequency Array(LOFAR)の組み合わせにより、PCゲーム向けにチューニングされたサウンドを鳴らせるとしている。
ポート類はDisplayPort 1.4が1つ、HDMI 2.0が1つ、USB 3.0ポートが2つ、充電用のUSBポートが2つという構成。Shield機能により、デスクトップPCにリモート接続をしてPCゲームをプレイしたり、単体でメディアファイルを再生したり、NVIDIAが提供しているクラウドゲーミングサービスを利用できる。
| モデル名 | OMEN X Emperium 65 |
|---|---|
| ディスプレイサイズ | 64.5型、AMVA方式 |
| 解像度 | 3840x2160ドット/144Hz |
| 輝度 | 750cd/平方m(標準)/1000cd/平方m(ピーク時) |
| アスペクト比 | 16:9 |
| コントラスト比 | 4000:1(標準/静的)/3200:1(最低/静的) |
| 視野角 | 178度(水平/垂直) |
| 応答速度 | 4ms |
| 色域 | DCI-P3 95% |
| HDR対応 | DisplayHDR 1000 |
| 同期技術 | G-SYNC HDR |
| DisplayPort(バージョン) | 1(1.4) |
| HDMI(バージョン) | 1(2.0) |
| USB Type-C | ー |
| USB A端子 | 2xUSB3、2xUSB電力 |
| オーディオ端子 | ライン出力/SPDIF |
| その他端子 | ー |
| VESAマウント対応 | 400×400mm |
| 消費電力 | 0.5W(待機時) |
| チルド角度 | ー |
| サイズ | 1,448.08×340.4×934.22mm(ディスプレイ部分) |
| 重量 | 36.1kg(ディスプレイ部分)/8.8kg(サウンドバー) |
米国での販売は2月からが予定されており、市場想定価格は4,999ドル(税別、1ドル＝110円換算で、549,890円)となっている。日本での投入予定、価格に関しては未定だが、2018年の東京ゲームショウで実機が展示されていた。
NVIDIAの次世代GPUを採用したOMEN Laptop 15、世界初の240Hz対応版は7月に投入予定
OMEN Laptop 15は、CPUにCore i7-8750H(6コア、開発コードネームCoffee Lake-H)を採用したゲーミングノートPC。15型フルHD(1,920×1,080ドット) IPS液晶ディスプレイを搭載し、メインメモリは16GB(8GB×2)、ストレージは1TB SATA HDD＋128GB NVMe SSDという構成になっている。
こうした基本スペックは現行のOMEN Laptop 15tと同じだが、大きな違いはGPU。新OMEN Laptop 15では、NVIDIAの次世代GPUを搭載しているとHPでは説明している。NVIDIAはデスクトップ向けにGeForce RTX 2000シリーズを発表しているが、今後発表されるであろうGeForce RTX 2000シリーズのノートPC版である可能性は高いだろう。
標準モデル(OMEN Laptop 15-dc1030nr)ではWi-FiはIEEE 802.11ac対応までとなっているが、モデルによってはWi-Fi 6(IEEE 8.11ax)に対応した無線モジュールを選択できる。
また、発表時点では用意されないが、7月にはディスプレイがリフレッシュレート240Hzで応答時間4msのモデルが追加投入される。
| 製品名 | OMEN Laptop 15-dc1030nr |
|---|---|
| CPU | Core i7-8750H |
| GPU | NVIDIA次世代GPU |
| メモリ | 16GB(DDR4-2666、8GB×2) |
| ストレージ | 1TB SATA HDD＋128GB SSD |
| ディスプレイ | 15.6型 フルHD IPS |
| タッチ/ペン | ー/ー |
| カメラ(Windows Hello対応有無) | HD(ー) |
| USB-A | 3 |
| USB Type-C(USB 3.1) | ー |
| USB Type-C(Thunderbolt 3) | 1 |
| HDMI | 1(2．0) |
| カードリーダ | ー |
| Ethernet | 1 |
| オーディオ | ヘッドフォン、マイク |
| その他インターフェイス | Mini DisplayPort、セキュリティケーブルホール |
| Wi-Fi | IEEE 8.11ac |
| Bluetooth | Bluetooth 4.2 |
| WAN | ー |
| 指紋認証 | ー |
| キーボード | フルサイズ、4ゾーンライティング |
| ポインティングデバイス | タッチパッド |
| ACアダプタ | 200W ACアダプタ |
| バッテリ | 70Wh |
| カラー | ブラック |
| サイズ(幅×奥行き×高さ) | 359.918×262.89×25.908mm |
| 重量 | 2.41kg |
| OS | Windows 10 Home |
標準モデルは2月から販売開始される予定で、市場想定価格は搭載されるNVIDIAの次世代GPUのSKUによって異なっており、上位SKU搭載版は1,629ドル(税別、1ドル＝110円換算で179,190円)、下位SKU搭載版は1,369ドル(税別、1ドル＝110円換算で150,590円)となっている。日本での販売予定、価格などは未定。
OMEN Obelisk DesktopのNVIDIA GeForce RTX 20シリーズ搭載版
2018年8月にドイツ共和国ケルン市で行なわれたGamescomにおいて発表されたタワー型ゲーミングPC「OMEN Obelisk Desktop」も更新され、GPUをNVIDIA GeForce RTX 2000シリーズに強化したモデルが追加される。
発表時点では2つのSKUが用意されており、Core i9-9900K＋GeForce RTX 2080 Ti(11GB)を搭載したOMEN Obelisk Desktop 875-1020と、Core i7-9700K＋GeForce 2080(8GB)を搭載したOMEN Obelisk Desktop 875-1010。
| 製品名 | OMEN Obelisk Desktop 875-1020 | OMEN Obelisk Desktop 875-1010 |
|---|---|---|
| CPU | Core i9-9900K | Core i7-9700K |
| GPU | GeForce RTX 2080 Ti(11GB) | GeForce RTX 2080 (8GB) |
| メモリ | 16GB(HyperX DDR4-2666 DIMM×1、最大4スロット/64GB) | 16GB(HyperX DDR4-2666 DIMM×1、最大4スロット/64GB) |
| ストレージ | 1TB HDD＋512GB NVMe SSD | 1TB HDD＋512GB NVMe SSD |
| ディスプレイ | 外付け | 外付け |
| タッチ/ペン | ー/ー | ー/ー |
| カメラ(Windows Hello対応有無) | ー | ー |
| USB-A | 前面×2(3.0)、背面x4(3.0)、背面×１(3.1) | 前面x2(3.1)、背面x4(3.0)、背面×１(3.1) |
| USB Type-C | 背面×1(3.1 Gen2) | 背面×1(3.1 Gen2) |
| USB Type-C(Thunderbolt 3) | ー | ー |
| HDMI | 1(2.0) | 1(2.0) |
| カードリーダ | ー | ー |
| Ethernet | 1 | 1 |
| オーディオ | ||
| その他インターフェイス | DisplayPort×3 | |
| Wi-Fi | IEEE 8.11ac | IEEE 8.11ac |
| Bluetooth | Bluetooth 4.2 | Bluetooth 4.2 |
| WAN | ー | ー |
| 指紋認証 | ー | ー |
| キーボード | 有線キーボード(ブラック) | 有線キーボード(ブラック) |
| ポインティングデバイス | 有線光学マウス | 有線光学マウス |
| 電源 | 750W | 750W |
| バッテリ | ー | ー |
| カラー | ブラック | |
| サイズ(幅×奥行き×高さ) | 165.1×357.124×433.07mm | 165.1×357.124×433.07mm |
| 重量 | 9.2kg(メタルカバー時) | 9.2kg(メタルカバー時) |
| OS | Windows 10 Home | Windows 10 Home |
販売開始は3月が予定されており、市場想定価格はOMEN Obelisk Desktop 875-1020が2,649ドル(税別、1ドル＝110円換算で291,390円)、OMEN Obelisk Desktop 875-1010が2,249ドル(税別、1ドル＝110円換算で247,390円)となっている。日本での販売予定、価格などは未定。