UQコミュニケーションズは6月8日、2009年7月1日から首都圏、東海、関西地域での商用サービスを開始すると発表した。
その発表から一夜開けた6月9日、偶然にも、関西への出張取材となった。
それならばということで、実際に名古屋、京都、大阪でUQ WiMAXがつながるのかどうかを実験してみた。商用サービス前のトライアル段階ではあるが、なんと、早くも名古屋、大阪でもUQ WiMAXが利用できる状態になっていたのだ。
名古屋のカバーエリア、関西圏のカバーエリア(8日のUQ発表会から) |
まずは東京駅の新幹線に乗車しながら接続してみたところ、通信速度は、下りは2.4Mbpsに対して、上りは0.9Mbps。新幹線ホームではあまり速度が出ないことをいつも体感しているが、この状況はあまり変わっていないようだ。
続いて新横浜駅近辺だが、ここでも常時接続するという環境にはならない。途中で途切れることが多く、その隙間を狙ってメールの送受信をするのが精一杯といったところだ。
そして、いよいよ名古屋駅。新幹線の中から名古屋駅に停車している際には、残念ながら「圏外」の表示。だが、ホームに入る直前と、出発した直後には接続ができた。ちょうど到着、発車に関する車内アナウンスが流れている最中が接続できる目安となる。
名古屋を出発した直後に速度を測ってみると、下りで3.2Mbps、上りで1.4Mbpsと、東京駅よりも速い速度が出た。
8日のUQコミュニケーションズの会見によると、「名古屋は、ほぼすべてをカバーできている」としていたが、すでに利用できる範囲は広いようだ。
新大阪駅でWiMAXの接続を試みたが、圏外 |
続いて関西エリアに入って、京都駅。残念ながら京都駅およびその前後は「圏外」となっていた。
京都を出発して新大阪が近づくにつれて、一部エリアで瞬間的に接続できた場所もあったが、メールを送受信する状況までにはならなかった。
新大阪駅に着いて、再度、接続を試みたがやはり「圏外」。そして、大阪駅に移動してみたが、ここでも「圏外」。JR西日本駅構内での接続は、いまのところは接続は難しいようだ。
大阪駅からは環状線に乗って天王寺まで移動。その間、車内でUQ WiMAXに接続してみた。
大阪駅を出ると、大阪から西九条の間で、接続が確立。ここでは、下り1.5Mbps、上りで0.4Mbpsとなった。
だが、やはり駅に止まると「圏外」。そしてまた動き出すと接続ができるという状況が繰り返された。
日本橋電気街に比較的近い、新今宮駅に近づくと、下りで2.4Mbps、上りで2.7Mbpsの速度を記録した。東京でも秋葉原での接続性の高さが指摘されているが、大阪でも同じような状況にあるといえそうだ。
UQコミニュケーションズでも、「京都、大阪、神戸などの関西方面では、カバーしていないエリアが多い」としており、今後、関西圏でのカバー率の向上が期待されるところだ。
東京からの出張の場合には、やはり新大阪、大阪あたりでの接続性を高めてほしいと感じた。
現時点では、あくまでも試験サービスの範囲であり、商用サービスの開始までは、あと3週間ほど。その時点で、首都圏でのカバー率に加えて、東海、関西地区でのカバー率がどこまで上昇するのかに注目したい。
(2009年 6月 9日)
[Reported by 大河原 克行]