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アップル、Retina 4Kディスプレイを搭載した21.5インチiMac

~色域はDCI-P3をカバー。27インチはSkylakeに。付属キーボード/マウスなども刷新

新しいiMac

 アップルは13日(日本時間)、「21.5インチiMac」と「27インチiMac」を一新し、発売開始した。

 いずれも新しいRetinaディスプレイを搭載。色域はDCI-P3をカバーし、sRGBよりも25%色域が広く、写真や画像をより鮮明に映し出せるとしている。またThunderbolt 2を2基備え、外付け周辺機器との通信速度は最大20Gbpsを実現。3ストリームのIEEE 802.11ac無線LANに対応し、最大1.3Gbpsで通信できる。

 SSDをキャッシュとして使い、HDDを高速化する「Fusion Drive」は、24GB SSD+1TB HDDの構成においてより低価格な設定とした。一方で、新たに128GB SSD+2TBまたは3TB HDDの組み合わせも選択可能となった。さらに最大1TBのフラッシュストレージのみの選択も可能で、アップデートにより従来から最大2.5倍高速化された。

 付属する「Magic Keyboard」、「Magic Mouse 2」、「Magic Trackpad」も一新し、操作できることが増え、リチウムイオンバッテリを中心に再設計され、使い捨て電池の必要性を完全に排除。内部構造の改良で堅牢性が増し、質感が高まった。

新たに用意されたMagicデバイス

 Magic Keyboardは新デザインを採用し、フルピッチでありながら従来より底面積が13%減少した。新設計のシザー構造を備え、キーボード面がより水平に近くなることで、安定、正確、快適にタイピング可能になったという。Magic Mouse 2は従来よりも軽く頑丈になり、接地部分の設計を最適化することで、よりスムーズに滑るようになったという。Magic Trakpad 2は、表面が従来よりも29%面積が拡大。さらに感圧タッチに対応し、新しいMacBookと同様「強めのクリック」の操作が可能になった。

 これらのMagicデバイスは、Lightningコネクタを備える。Lightning-to-USBケーブルで接続すると、Macと即座にペアリングが行なわれ、同時に充電も行なえる。1回の充電で1カ月以上、無線で使い続けられるとしている。

 新しいiMacはいずれも最新のOS X El Capitanを搭載しての出荷となる。El Capitanではさまざまな動作のレスポンスや性能を高めているほか、Retinaディスプレイ上で最適な表示ができる新しいシステムフォント「San Francisco」などを備えている。

21.5インチiMac

27インチiMac

 21.5型液晶一体型の「21.5インチiMac」は、新たにRetina 4Kディスプレイ搭載モデルを用意した。ディスプレイの解像度は4,096×2,304ドット。従来モデルはフルHD(1,920×1,080ドット)だったため、ピクセル数は約4.5倍の940万となった。フルHDモデルも継続して用意されるが、プロセッサはBroadwell世代に一新されている。

 4Kモデルの標準構成は1つで、クアッドコアCore i5 3.1~3.6GHz、メモリ8GB、1TB HDD、Retina 4Kディスプレイなどを搭載し、税別価格は172,800円から。オプションでは3.3GHz駆動のCore i7、16GBのメモリ、最大2TBのFusion Driveまたは512GB SSDなどを選択可能。

 フルHDモデルの標準構成は2つで、下位はCPUにデュアルコアCore i5 1.6~2.7GHz、メモリ8GB、1TB HDD、フルHDディスプレイなどを搭載し、税別価格は126,800円から。上位はCPUをクアッドコアCore i5 2.8~3.3GHzに変更し、税別価格は148,800円から。16GBのメモリ、最大2TBのFusion Driveまたは256GB SSDなどを選択可能。

 インターフェイスは共通で、USB 3.0×4、SDXCカードスロット、Thunderbolt 2×2、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0、音声出力などを備える。

 本体サイズは528×175×450mm(幅×奥行き×高さ)、重量は5.68kg。

27インチiMac

27インチiMac

 27型液晶一体型の「27インチiMac」は全モデルに5,120×2,880ドット(5K)の液晶を搭載した。CPUはSkylakeアーキテクチャの第6世代Coreプロセッサを採用。また、ディスクリートGPUを備える。

 標準構成は3つで、下位はCPUにクアッドコアCore i5 3.2~3.6GHz、メモリ8GB、GPUにRadeon R9 M380(2GB)、1TB HDD、5Kディスプレイなどを搭載し、税別価格は208,880円。中位はストレージを1TB Fusion Drive、GPUをRadeon R9 M390(2GB)に強化し、税別価格は238,880円。上位はCPUをクアッドコアCore i5 3.3~3.9GHz、ストレージを2TB Fusion Drive、GPUをRadeon R9 M395(2GB)に強化し、税別価格は258,880円。

 このうちいずれもメモリを16GBまたは32GBに変更可能。下位モデルはストレージを3TB HDDまたは3TB Fusion Drive、512GB SSDに、中位はCPUをクアッドコアCore i7 4.0~4.2GHz、ストレージを3TB Fusion Driveまたは1TB SSDに、上位はさらにGPUをRadeon R9 M395X(4GB)に変更できる。

 インターフェイスは21.5インチiMacと共通。本体サイズは650×203×516mm(同)、重量は9.54kg。

(劉 尭)