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ソフトバンク、大人も子どもも楽しめる“スマート・トイ”を発売
~スマホやタブレットを使ったおもちゃ
(2013/11/7 19:38)
ソフトバンクBB株式会社は7日、スマートフォンやタブレットと連携して楽しむ玩具“スマート・トイ”の販売を、オンラインショップのSoftBank SELECTIONほかで開始することを発表した。海外メーカーによる5ブランドの製品が11月9日より順次発売される。
ソフトバンクBBではスマート・トイの国内展開について、「3月に発表したヘルスデバイスのFitbitシリーズなど、スマートフォンやタブレットを使ってライフスタイルを変えられる商品をどんどん出したい。その1つとしてスマート・トイを世に出したい」(SoftBank SELECTION事業推進本部マーケティング部 部長の本間忠氏)とする。
ただし、現状で市場があるとは判断しておらず、まずはこうしたデバイスを周知することを重視しているという。そのため、スマート・トイに実際触れる場を用意。スマートフォンなどのアクセサリを取り扱うUNiCASEの東急プラザ表参道原宿店、名古屋パルコ店、博多デイトス店に11月9日から特設コーナーを設置する。
販路は現状、SoftBank SELECTIONやソフトバンクショップ、先述のUNiCASEのほか、Amazon、Apple Store、APPBANK。今後、大手家電量販店や玩具チェーン店にも展開していきたいとした。
また、実際に海外へ行ってこれらの商品の選定を行なってきたSoftBank SELECTION事業推進本部 戦略商材開発室 辻英一氏は「海外ではスマートフォンやタブレットを使ったスマート・トイが増え始めており、展示会やベンチャー企業がどんどん披露している。日本でも絶対に流行ると思い、今回の発表に至った」と、今回の発表の背景を明かした。
海外の5ブランドから製品を発売
今回発売されるスマート・トイはいずれも海外製品。このうち、英Escapetechと米Uboolyからは責任者が来日し、記者説明会に登壇。製品開発の背景などを紹介した。
Escapetech
英EscapetechからはCEOのElliott Myers氏が来日。「ファミコンのパイロットウイングスやマリオ64、バンダイのたまごっちやナムコのネジコンなど、日本のゲームや技術に長年影響されてきた。私がマリオ64で初めて3Dの体験をしたときのように、驚くようなもの、ほかにはない製品を開発したい」と自社のスタンスを紹介した。
製品は「Looksi」シリーズの4製品。
「Looksi Pups」は、iPhone 3GS以降(iPhone 5c除く)で動作可能なバーチャルドッグ(犬)。犬小屋を模したデザインで、無料の専用アプリをインストールしたiPhoneをセットして、その中で表示される3Dの犬を育てていくというもの。餌を与えるなどの世話のほか、話しかけることでいろいろな芸を覚えていく。また、2個のPupsを揃えることで、隣の小屋へ移動して自分と友達の犬が仲良くなれるといった仕掛けも用意している。
直販価格は2,980円で、11月9日発売。対象は6歳以上。
「Looksi Dino」は、Pupsの恐竜版といった性格の製品で、「Pupsは女の子向きだが、Dinoは男の子向け」(Elliott氏)と紹介。製品は檻を模したもので、無料アプリをインストールしたiPhone 3GS(iPhone 5c除く)をセットして遊ぶ点は同様。ほかの恐竜とバトルする機能を備えており、そのためにトレーニングを行なう。バトルはiPhone内蔵マイクを用いたもので、いかに大きな声で叫ぶかが勝負を決めるという。
直販価格は2,980円で、11月9日発売。
「Turbo Cops」も同様にiPhone 3GS(iPhone 5c除く)をセットして楽しむ玩具。パトカーを模したデザインで、アプリ上では前向き、後ろ向きそれぞれの車からの視点が表示され、車を傾けて操作を行なう。サイレンの音や、衝突時のバイブレーション、19種類のコースが用意されているという。
直販価格は2,980円で、11月9日発売。
「Looksi Aquarium」は、10.1型のiPadを用いて水槽を作り出す玩具。上部にiPadを置き、斜めに設置されたミラーに水槽のような立体感のある映像が写る仕組み。充電機能も備えているので、部屋のインテリアとして稼働させておける。
水槽の中に突然サメがやってきたり、もう1台のiOSデバイスとBluetoothで連携して釣りを行なう機能も備える。
直販価格は6,980円で、11月9日発売。
なお同社では、この方法を用いて立体的に見せられる、ほかのアドオンアプリも用意するとしている。
Ubooly
米Uboolyからは、CEO兼共同創設者のCarly Gloge氏が来日。「アメリカの親御さんに行なったアンケートでは、一般的なおもちゃは1週間ほどで飽きるか、当社の製品は平均で36日間遊んでもらえた」と、同社製品をアピール。当初は動くロボットを開発する予定だったが、実際に子どもリサーチしたところ、動きよりも会話をすることの方に強い興味が示されたことが本製品に繋がった。
社名と同じ「UBOOLY」(ウーブリー)というぬいぐるみ玩具を発売する。誤解を恐れずに言えば、ソフトウェア部分をスマートフォンに委ねた「ファービー」のような存在。やはりスマートフォンを本体へセットし、顔の部分のみスマートフォンの画面が露出する。
アプリは人工知能を持っており、会話をすることでさまざまなことを身につけていき、次第に個性も出てくるという。また、2つのUBOOLY同士で会話をさせることも可能。対応言語は日本語を含む6カ国語。
このほか、追加のコンテンツパックをUBOOLY上で動作させる機能を備えており、計算や言語、天体観測などの知育アプリが提供される。また、アプリやコンテンツは随時、自動アップデートするとしている。
対応OSはiOS 4.3以降およびAndroid 2.2以降。現在のUBOOLYは4型前後のスマートフォンしか装着できないが、今後iPad miniに対応する「Jumbo Ubooly」を発売する計画があるという。
本体色はオレンジ、ピンク、グリーンの3色。直販価格は3,480円で、発売は11月9日。
WowWee
香港WowWeeの「ArtSee STUDIO」は、10.1型iPad(iPad Air除く)に取り付けるお絵かき玩具。専用アプリも提供される。
塗り絵やペンなどの一般的なお絵かきのほか、動物などのスタンプが用意されており、さらにその動物が声を出したり動いたりするのがポイント。子どもが書いたイラストをFacebookなどへ共有することもできる。
直販価格は4,980円で、11月9日発売。
iCess Labs
米iCess Labsの製品は、正規ライセンスを取得したBMW X6とベンツSL65のラジコンカー。iOS 5.0以降およびAndroid 2.2以降に対応したモバイルデバイスを用い、タッチパネルとジャイロセンサーを用いてラジコンカーを操作する。走行ルートの記録も可能。両者間はBluetoothで接続する。
「APP-CONTROLLED BMW X6」は14分の1サイズ。直販価格は14,800円。「APP-CONTROLLED Benz SL65」は16分の1サイズ。直販価格は12,800円。いずれも11月9日発売。
Griffin Technology
米Griffin Technologyの「Crayolaデジツール」は、3製品をラインナップ。画材メーカーで有名なCrayolaとのコラボ製品。
iOS 5.0以降のiPadと組み合わせるお絵かき玩具で、塗り絵などを楽しめるほか、スタンプで書き込んだ絵が動き出すアニメーションを作成することもできる。
このほか、製品別に、「3-D Pack」は3Dグラスを使った立体絵の作成、「Airbrush Pack」はスプレーアートの作成、「Effects Pack」はキラキラ光る様子を表現したエフェクトの作成など、それぞれ独特の機能を搭載する。
直販価格は2,980円で、11月中旬以降に発売予定。