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第13/14世代Core不安定動作の根本原因が判明。新たなマイクロコードを公開

 Intelは25日、デスクトップ向け第13世代および第14世代Coreの動作が不安定になってしまう不具合に関して、原因に関する詳細情報や追加の緩和策などを説明した。

 調査の結果、最小動作電圧の上昇(Vminシフト)による不安定性問題が、電圧や温度の上昇を引き起こし、IAコア内のクロックツリー回路がその影響を受けて劣化。そしてクロックのデューティサイクルシフトが発生することが、システムの不安定につながる根本原因であると判明した。

 これを受けて、Vminシフトにつながる可能性のある4つの動作シナリオを特定し、それぞれに対する緩和策を提示した。

  1. マザーボードの電力供給設定がIntelの推奨値を超えているケース
    →緩和策:Intelのデフォルト設定の適用を推奨
  2. eTVBマイクロコードのアルゴリズムが原因で、高温時であっても高パフォーマンス状態で動作してしまっているケース
    →緩和策:マイクロコード「0x125」(6月公開)の適用
  3. マイクロコードのSVIDアルゴリズムが、不具合を引き起こし得る動作周波数や期間で高電圧を要求するケース
    →緩和策:マイクロコード「0x129」(8月公開)の適用
  4. アイドル時および低負荷時に、マイクロコードおよびBIOSコードがVminシフトの不具合を引き起こし得る高コア電圧を要求するケース
    →緩和策:マイクロコード「0x12B」(新たに公開)の適用

 このうちマイクロコード0x12Bは、0x125および0x129の修正も含むものとなっており、パートナー企業と協力しながらBIOSの提供を順次進めているという。ユーザーに対しては、BIOSのアップデートを通じてマイクロコードを適用するよう呼びかけている。

 今回の投稿内で、辛抱したユーザー、および分析や緩和策におけるパートナー各社のサポートに対して謝辞を述べていることから、新たに提示された4番目の緩和策をもって問題はすべて解決する見込みだ。

 なお、パフォーマンスへの影響は、Core i9-14900KとDDR5-5200メモリ搭載システムでの社内テストの結果、ばらつきの範囲内に収まっているという。また、モバイル向けの第13世代/14世代Core、Lunar Lake(Core Ultraシリーズ2)、今後登場予定のArrow Lakeについては、今回の不具合の影響を受けないと説明している。

 改めてとなるが、影響を受ける製品は以下の通りとなっている。

第13世代Core

  • Core i9-13900KS
  • Core i9-13900K
  • Core i9-13900KF
  • Core i9-13900F
  • Core i9-13900
  • Core i7-13700K
  • Core i7-13700KF
  • Core i7-13790F
  • Core i7-13700F
  • Core i7-13700
  • Core i5-13600K
  • Core i5-13600KF

第14世代Core

  • Core i9-14900KS
  • Core i9-14900K
  • Core i9-14900KF
  • Core i9-14900F
  • Core i9-14900
  • Core i7-14700K
  • Core i7-14700KF
  • Core i7-14790F
  • Core i7-14700F
  • Core i7-14700
  • Core i5-14600K
  • Core i5-14600KF

【23時55分訂正】タイトルの表現を改めました