電話番号頭の「0」を消さないで。Excelの自動データ変換を拒否可能に

　Microsoftは20日(現地時間)、Excelの最新バージョン(Windows向けは2309(Build 16808.10000以降)、Mac向けは16.77(Build 23091003以降))で、自動データ変換をオフにするオプションを追加し、幅広いユーザーで利用可能になったと発表した。

　これまで、Excelに数値を入力すると、この「自動データ変換」によってフォーマットが変更されてしまうことがあった。

　たとえば電話番号などで「090～」と入力しても最初の「0」は数値として意味を持たないと判断されて消される。また「MARCH1」などと入力すると「1-Mar」というように日付フォーマットに変更されてしまう。この“ありがた迷惑”な機能のおかげで人間の遺伝子名が変更されたこともあった。

　この自動データ変換は長らくオフにできなかったのだが、ユーザーの不満を汲み取って改善する形で2022年7月にOffice Insiderで実装された。今回、一般向け実装を発表するとともに、Insiderでは「オプション」→「詳細設定」ページだった設定項目を「データ」ページに移動させて見つけやすくし、より多くの形式をサポート。Mac版でも対応させた。

　同様にCSVのようなファイルからインポートする際に、自動データ変換を行なうかどうかダイアログで通知させるオプションも追加した。なお、現時点ではマクロ実行中に自動データ変換を無効化できない問題が見つかっているという。