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JEITAバッテリ動作時間測定法Ver.3.0発表。9年ぶりに改訂

 JEITAは31日、ノートPCやタブレットなどのバッテリ駆動時間を測定する新方法「JEITA バッテリ動作時間測定法 (Ver.3.0)」(以下JEITA 3.0、他バージョンも同様)を発行した。2023年12月1日以降に新たに発売される各社の製品に適用/カタログなどに順次記載される予定。

 JEITAのバッテリ動作時間測定法は2001年に1.0が策定され、2014年に改訂して2.0となった。多くのPCメーカーに採用され、ユーザーがノートPCなどを購入する際のバッテリ動作時間比較の目安とされてきた。

 しかし近年、PCの使用条件が多様化し、搭載されるデバイスやそのデバイスの利用状況も多岐にわたることから、すべてのユーザーに当てはまる動作時間の定義は以前にも増して困難になったとする。

 特に近年のCPUは、瞬時的な消費電力は大きくなっているものの、アイドル状態では電力消費を抑える動的な省電力機能の実装により、アイドル時の消費電力は大幅に低減。このため、動画再生とアイドル時の平均値を定義していた2.0の動作時間は、アイドル時の測定結果による影響を大きく受けていた。

 そこで3.0では、動画再生時とアイドル時の2つの動作時間を併記することで、利用状況と動作時間の関係を分かりやすくした。再生される動画ファイルも4K/60fpsのものとなり、画面輝度も200cd/平方m以上に定めるなど、改訂を行なっている。一方アイドル時の測定は、表示内容(白と黒)によってバッテリ駆動時間が大きく変更してしまうケースがあるため、白と黒の比率が同じになる壁紙を指定している。

 3.0は本日発行となるが、2023年12月1日まではメーカーに準備期間を設け、12月1日から2024年11月30日までの1年間は、3.0と2.0の併記が可能な移行期間とする。2024年12月以降は3.0へ完全移行する。

JEITAバッテリ駆動時間の表示方法
指定の動画と壁紙
移行期間
移行期間中の製品販売時の表記