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米画家ら、画像生成AI「Stable Diffusion」と「Midjourney」を提訴

 米国在住のライター/デザイナー/プログラマー兼弁護士のMatthew Butterick氏は13日(現地時間)、Sarah Ander­sen氏、Kelly McK­er­nan氏およびKarla Ortiz氏らを代表とする画家による集団訴訟を、画像生成AI「Stable Diffusion」の開発元であるStability AI、およびアーティストコミュニティのDeviantArt、画像生成AIサービスを提供するMidjourneyに対して起こしたことを発表した。

 Butterick氏によれば、Stable Diffusionは元の作者の同意なしに50億枚の画像を“diffusion”と呼ばれる手法で圧縮コピーを行ない、再結合して別の画像を導き出したとして、“21世紀のコラージュツール”であると非難。出力画像は学習過程のコピーから派生したものであり、市場で競合関係にあり、アートやアーティストに恒久的な損害を与えるとしている。

 “コラージュツール”である根拠は、“diffusion”はAIプログラムがノイズ除去によってトレーニングデータのコピーを再構築する方法を見つけ出すためのもので、MP3やJPEGと何ら変わりがないこと、2つの画像を高度に圧縮して保存する“潜在画像”手法が使われていること、ノイズ除去のプロセスにおいてテキストで条件づけを行なうことで形成する方法が使われていることなどを挙げている。

 以上の理由などから、画像生成AIの開発およびサービス提供社などに対し、著作権侵害やデジタルミレニアム著作権法(DMCA)違反として提訴するとしている。