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世界初「ポータブル量子コンピュータ」が発売。2量子ビットで118万8,000円より
2022年12月15日 12:32
株式会社スイッチサイエンスは、中国・深センのSpinQ Technologyが開発した世界初となるポータブル量子コンピュータ「Gemini Mini」、「Gemini」、「Triangulum」を直販サイトにて発売開始した。
Gemini MiniはポータブルなNMR(核磁気共鳴)量子コンピュータ。量子ビット数は2ビットと最小構成だが、量子コンピューティング教育とデモンストレーションのための包括的なソリューションを提供。どのような知識レベルを持つユーザーでも、量子コンピュータの基本的な知識と操作を素早く習得できるという。
特徴としてはこのほか、室温で動作し、安定した性能を発揮できるほか、運用にあたってメンテナンスや追加コストが不要な点を挙げている。2量子ビットのリアル量子コンピューティングが可能なほか、8量子ビットのシミュレータを統合。また、学習教材の提供も行なう。
Gemini Miniの主な仕様は以下の通り。価格は118万8,000円からとなっている。
- 量子ビット数:2 Qubits
- コヒーレンス時間:>20ms
- 1量子ビットゲート操作の数:>30gates
- 2量子ビットゲート操作の数:>10gates
- 量子ビット周波数(H):27±1.5MHz
- 量子ビット周波数(P):11±0.5MHz
- RFチャンネル数:2
- パルス分解能:<100 ns
- 90°パルス幅:-<100 us
- 位相分解能:<0.1°
- レシーバダイナミックレンジ:-114~60dBm
- デジタルコンバータ:500MS/s; 16Bit
- NMRシグナルピーク分解能<50Hz(FWHM)
- 付属ソフトウェア:CASTOR
- ビルトインデモアルゴリズム:18種類
- カスタムアルゴリズム:設定可
- 定格電源:100~240V AC 50Hz/60Hz 単相
- 消費電力:~60W
- 外形寸法:200×350×260mm
- 重量:14kg
「Gemini」は2量子ビットのデスクトップ型NMR量子コンピュータ。価格は572万円。主な仕様は以下の通り。
- 量子ビット数:2 Qubits
- コヒーレンス時間:>20 ms
- 1量子ビットゲート操作の数:>200 gates
- 2量子ビットゲート操作の数:>20 gates
- 量子ビット周波数(H):41.3±2MHz
- RFチャンネル数:2
- パルス分解能:<100 ns
- 90°パルス幅:<30 us
- 位相分解能:<0.1°
- レシーバダイナミックレンジ:-114~60 dBm
- デジタルコンバータ:500 MS/s; 8 Bit
- NMRシグナルピーク分解能:<20 Hz(H2O)<41.3 Hz(実験サンプル)
- 付属ソフトウェア:SpinQuasar
- ビルトインデモアルゴリズム:6種類
- カスタムアルゴリズム:設定可
- 定格電源:100~240V AC 50Hz/60Hz 単相
- 消費電力:~100W
- 本体サイズ:600×280×530mm
- 重量:44kg
「Triangulum」は3量子ビットのデスクトップ型NMR量子コンピュータ。ハードウェアレベルでのパルスシーケンスのエンジニアリングに対応。また、量子回路をカスタマイズでき、外部ポートからプログラミングできる。価格は792万円。
- 量子ビット数:3 Qubits
- コヒーレンス時間:>40 ms
- 1量子ビットゲート操作の数:>40gates
- 複数量子ビットゲート操作の数:>8gates
- 量子ビット周波数(F):39.6±1MHz
- RFチャンネル数:2
- パルス分解能:<10ns
- 90°パルス幅:<20us
- 位相分解能:<0.1° レシーバダイナミックレンジ-114~60 dBm
- デジタルコンバータ:800MS/s; 16Bit
- NMRシグナルピーク分解能:<20Hz
- 付属ソフトウェア:SpinQuasar
- ビルトインデモアルゴリズム:6種類
- カスタムアルゴリズム:設定可
- 定格電源:100~240V AC 50Hz/60Hz 単相
- 消費電力:330W
- 外形寸法:610×330×560mm
- 重量:40kg