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雨ニモマケズ。昼夜働く日本初の屋外警備ロボット

 都産技研(地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター)と株式会社カンブリアン・プロジェクトは4日、日本初となる屋外も対応した自律走行型警備ロボット「セキュア・トーラス」の開発に成功したと発表した。10月4日から7日まで、GREEN SPRINGS 2Fの中央広場で実証実験を行なっている。

 不審者検知、威嚇、ネットランチャーでの撃退機能、常時録画機能を備えた警備ロボット。高性能RGBカメラだけでなく、サーモカメラを搭載し、夜間でも人の検知が可能なほか、ローカル5G通信による低レイテンシ、監視サーバーとの安定した接続性も実現した。

 ロボットは、都産技研が開発した屋外用ロボットベースの「トーラス」と搬送ロボット「ミニトーラス」の6輪機構を採用し、接地特性を活かした走行性能を実現。さらにGNSS(全球測位衛星システム)とROS(ロボット用ソフトウェアプラットフォーム)との連携により、特徴点が少ない屋外商業施設、駐車場、公園など、広大な場所における自律走行を実現したとしている。

 なお、トーラスは6輪の対向2輪型で300kg程度の重量物の積載が可能で、ミニトーラスはトーラスを小型化し施設内運用に特化したものだが、セキュア・トーラスはミニトーラスの大きさでありながら機構をシンプル化することで屋外走行を実現している。

 今回の実証実験を通して、警備ロボットの実用性を評価し、2023年中の製品化を目指すとしている。

【おわびと訂正】初出時に「セキュア・トーラス」の名前を誤っておりました。おわびして訂正させていただきます。

セキュア・トーラスが雨の中走行する様子