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ゲーム機能充実で7万4,800円からの6.67型スマホ「POCO F4 GT」
2022年6月23日 19:00
Xiaomiの独立ブランドであるPOCOは、フラグシップモデルとなるSnapdragon 8 Gen 1搭載6.67型スマートフォン「POCO F4 GT」を発売した。POCOブランドとしては日本市場向けに投入する初の製品となる。
メモリ/ストレージ構成は、8GB/128GBと12GB/256GBの2種類を用意し、価格はそれぞれ7万4,800円、8万4,800円。なお、発売を記念し、6月26日まではそれぞれ6万4,800円、7万9,800円の早割価格にて販売する。
POCO F4 GTは、同社がこれまで海外で展開してきたフラグシップスマートフォン「Fシリーズ」の最新モデル。ハイエンドSoCによる高い処理性能や5Gへの対応といったフラグシップの機能に加え、ゲーマー向け機能を強化しつつ、コストパフォーマンスを高めたとする。同社では、競合のフラグシップ機に対して非常に高いコストパフォーマンスを実現できる製品として“フラグシップキラーモデル”を謳っている。
機能面の大きな特徴として、左側面にボタンとして使える「Magnetic pop-up trigger」を2つ搭載。ゲームプレイ時に本体を横向きで持つと、L/Rのバンパーボタンのように利用できる。マグネット式の機構を採用しており、安定性や応答性に優れ、150万回の押下耐久性を謳う。MIUIによるカスタマイズも可能で、カメラシャッターなどといった日常使う機能も割り当てられる。
性能面では、SoCにSnapdragon 8 Gen 1、メモリに最大12GBのLPDDR5、ストレージに最大256GBのUFS 3.1をそれぞれ搭載。熱源となるパーツ同士を離して配置し、さらにデュアルベイパーチャンバーやグラファイトシートなどによる冷却機構のLiquidCool Technology 3.0を採用することで、ピーク性能を長時間に渡って安定的に維持できるとしている。
ディスプレイには120Hzリフレッシュレート/480Hzタッチサンプリングレートや、10bitカラー表示に対応する6.67型1,080×2,400ドットAMOLEDのTrueColorを搭載。1,920MHzの高周波PWM調光により、ちらつきを抑えて目への負担を軽減した。ゲームが遊びやすいフラットディスプレイを採用しており、表面には耐久性の高いCorning製のGorilla Glass Victusを使用した。
バッテリは2,350mAh×2の計4,700mAhを内蔵。POCOブランドとしては初の120W Hyper Chargeに対応し、17分で100%までの急速充電が可能だとする。バッテリをいたわるアダプティブチャージや、53もの安全保護技術や素材を採用するほか、ゲームプレイ中などでも邪魔になりにくいL字型の充電ケーブルを同梱する。
そのほか、Dolby Atmos対応のクアッドスピーカー、3基のマイク、5GおよびWi-Fi 6E、多彩な振動パターンを実現するCyberEngineなどを搭載。スピーカーやマイク、5G/Wi-Fi 6Eのアンテナについては、横向きに持ったさいに音や電波を手で遮らないよう、配置を工夫したという。
カメラは、背面に6,400万画素/F1.9メイン(センサーはIMX686)、800万画素/F2.2超広角(画角120度)、200万画素マクロの3眼と、画面などの撮影時にちらつきを軽減するフリッカーセンサーを搭載。前面には2,000万画素(センサーはIMX596)のものを装備した。
OSがMIUI 13(Android 12ベース)。対応バンドは5Gがn1/3/5/7/8/20/28/38/40/41/77/78、LTEがBand 1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/19/20/26/28/38/40/41(2,545~2,650MHz)、W-CDMAがBand 1/2/4/5/6/8/19、GSMが750/800/1,800/1,900MHz。無線機能はWi-Fi 6E、Bluetooth 5.2、NFC(FeliCaは非対応)を備え、生体認証は側面指紋認証およびAI顔認証をサポートする。インターフェイスはUSB Type-C。
本体色はナイトシルバー、ステルスブラック、サイバーイエローの3種類で、サイズは76.7×8.5×162.5mm(幅×厚み×高さ)、重量は210g。バッテリ容量は4,700mAh。
国内には以前からコアなファンも。尖ったことにも挑戦できるブランドに
発表に先立って開催された事前説明会では、Xiaomi 東アジア担当ゼネラルマネージャーのSteven Wang氏から、POCOブランドや日本市場における展開について、Xiaomi Japan プロダクトプランニング部 本部長の安達晃彦氏から、POCO F4 GTの詳細について、それぞれ説明が行なわれた。
POCOは、2018年にXiaomiから生まれたブランド。供給網はXiaomiと共有するが、運営などは独立して行なわれている。テクノロジー愛好家に向けて最高のコストパフォーマンスを持つハイエンド製品を提供することをミッションに掲げており、今回のPOCO F4 GTの投入とともに日本市場にも新たに参入した。
Xiaomiも当初はテクノロジー愛好家に向けた製品を提供してきたが、今では世界第3位のスマートフォンブランドにまで成長したことで、メインストリームのユーザーにフォーカスする必要が出てきた。そこで、市場の変化に機敏に対応できる小規模ブランドとして、テクノロジー愛好家に向けた高性能製品の提供、尖ったデザインや機能の投入、新しいビジネスモデルの模索のため、新たにPOCOブランドを立ち上げたという。
日本上陸については、これまでのPOCO製品においても、越境EC購入者の10%を日本のユーザーが占めていたり、グローバル発表会へのアクセスや反応が多く見られるなど、少数ながらコアなファンがいることが理由の1つだという。加えて、政府の政策の変化や、オンライン販売のみで展開される通信プランの拡充、(特にハイエンドモデルにおける)スマートフォン価格の高騰などといった市場動向も参入の理由として挙げている。
POCOは、日本においてもXiaomiから独立したブランドとして展開し、年に1機種のフラグシップキラーモデルを投入予定。製品はオンライン販売のみで展開し、広告は打たずに口コミ評価で知名度を拡大することでコスト削減を図るといった、効率的で新しいビジネスモデルを模索していくという。