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Apple、新設計の「M2」プロセッサを搭載した「MacBook Air」と「Pro」

MacBook Air

 米Appleは6日(現地時間)、開発者向け会議WWDC 2022において、新設計の「M2」プロセッサを搭載したモバイルノート「MacBook Air」、および「13インチMacBook Pro」を発表した。いずれも来月より発売する予定としており、価格はAirが16万4,800円、Proが17万8,800円より。

性能が18%~40%向上したM2。メモリバンド幅も100GB/sに

 M2プロセッサの概要については別記事で改めて紹介するが、M1と比較し、CPUコアの性能が18%向上し、GPUが2コア多い10コアとなったことで性能が35%、Neural Engineの強化により性能が40%向上している。また、メモリバンド幅は50%向上し、容量は最大24GBとなったのがトピックとなっている。

 競合他社は消費電力を引き上げることで性能向上を図っているものが多いなか、M2はM1と同様に電力性能比にもっとも注力して開発。改良版の5nmプロセスで製造され、同等の消費電力ではM1と比較してCPUで18%性能が向上した。一方GPUは最大電力が引き上げられ、35%高い性能を発揮するとしている。

M2

まったく新しい筐体設計のMacBook Air

 MacBook Airは新しい筐体に刷新され、従来と比較して体積が20%削減された。厚さを11.3mmに抑え、重量は約1.24kgとなった。電力効率重視のM2プロセッサの恩恵にあずかり、ファンレス設計を実現。本体色は従来のシルバーとスペースグレーに加え、スターライトとミッドナイトという2つの新色も加わった。

4色展開となったMacBook Air

 また、充電専用ポートのMagSafeは復活し、充電中でも2基のThunderbolt 4ポートが利用可能となった。3.5mmヘッドセットジャックも確保し、高インピーダンスのヘッドフォンも対応する。このほか、フルハイトのファンクションキー列やTouch IDを持つキーボード、Force Touchトラックパッドなどを備える。

復活したMagSafe
キーボードのファンクションキーはフルハイトに

 ディスプレイは新設計の13.6型Liquid Retinaディスプレイを採用。Webカメラはノッチ付きとなった。輝度は500cd/平方mと従来比25%向上し、10億色表示もサポートした。Webカメラは1080p対応のFaceTime HDカメラ、スピーカーは4基。

 同社の測定によれば、従来のM1搭載MacBook Airと比較し、動画編集「Final Cut Pro」による複雑なタイムライン編集は40%、写真編集「Photoshop」のフィルタやエフェクトは最高で20%高速化されたとしている。バッテリ駆動時の連続ビデオ再生時間は最長18時間。

 USB Type-Cポートを2基備えた35W ACアダプタを用意し、2つのデバイスを同時充電可能としたほか、オプションの67W USB Type-C充電器を使えば急速充電により30分で50%充電できるようになるとしている。

上位モデルはデュアルポートのUSB Type-C充電器が付属

 16万4,800円の構成は、8コアCPU、8コアGPU、16コアNeural EngineのM2、メモリ8GB、256GB SSD、2,560×1,664ドット表示対応13.6型IPS液晶を搭載。オプションで16GB/24GBメモリ、512GB/1TB/2TBのSSDを選択可能。標準付属のACアダプタは30W USB Type-C。

 20万8,800円の構成は、8コアCPU、10コアGPU、16コアNeural EngineのM2、メモリ8GB、512GB SSD、2,560×1,664ドット表示対応13.6型IPS液晶を搭載。オプションで16GB/24GBメモリ、1TB/2TBのSSDを選択可能。標準付属のACアダプタは35WデュアルUSB Type-C。

 インターフェイスはThunderbolt 4×2、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.0、1080p対応FaceTime HDカメラ、音声入出力などを搭載する。

 バッテリは52.6Whで、駆動時間は動画再生が最長18時間、Webブラウジングが最長15時間。本体サイズは304.1×215×11.3mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1.24kg。

ファン搭載で高性能を維持できる13インチMacBook Pro

13インチMacBook Pro

 13インチMacBook Proはファンを搭載し、高性能を維持できることをウリとするモデル。また、MacBook Airより大容量バッテリを搭載しているため、最長20時間のビデオ再生が可能としている。本体色はシルバーとスペースグレーの2種類。

 SSD 256GBのモデルは17万8,800円、SSD 512GBのモデルは20万6,800円。それ以外の仕様は共通で、8コアCPU、10コアGPU、16コアNeural EngineのM2、メモリ8GB、2,560×1,600ドット表示対応13.3型IPS液晶ディスプレイなどを搭載する。

 インターフェイスはThunderbolt 4×2、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.0、720p対応FaceTime HDカメラ、音声入出力などを搭載する。

 バッテリは58.2Whで、駆動時間は動画再生が最長20時間、Webブラウジングが最長17時間。本体サイズは304.1×212.4×15.6mm(同)、重量は1.4kg。