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AYANEO、400gを切るゲーミングPC「AIR」発表。キーボード付きの「SLIDE」なども予告

AYANEO AIR

 中国AYANEOは14日(現地時間)、“戦略発表会”と題したオンライン説明会を開催し、同社が2022年に投入する予定の新製品「AYANEO AIR」、「AYANEO 2」、「AYANEO SLIDE」を予告した。

 3製品のうち直近に投入されるのがシリーズ最小/最軽量となる「AYANEO AIR」。Uncle Tail CEOは実機を持って見せたが、今回の発表会はあくまでもロードマップを紹介するためであり、5型前後とみられるOLEDディスプレイと、400gを切る軽量性を実現した点以外、詳細仕様は明らかにしなかった。5月20日~25日に改めて発表会を開き、紹介するとしている。

 同社はこれまで「AYANEO」と呼ばれるメインストリーム製品、「AYANEO NEXT」と呼ばれるフラグシップ製品の2ラインナップだったが、AYA NEO AIRはそこに加わるラインナップとして投入され、既存製品とは競合しないという。というのも、本製品は史上最軽量のポータブルWindowsゲーミングハンドヘルドPCとなるものの、エントリー向けだからだという。

 具体的な価格については触れなかったが、予価は4,399人民元(約8万4,000円)とされた。ただし実際の価格は発表会で明らかにするとし、仮に4,399人民元より安かった場合は差額返金、超えた場合は差額を支払う必要がある。ただ、「最初の10台は特別に1,999人民元(約3万8,000円)で販売する」とした。いずれにしても、日本国内では10万円を切る価格での登場に期待したい。

AYANEO AIR
ショルダーボタン付近
かなりスリムであるように見える
実機を手にするUncle Tail CEO。左手にしているのはSteam Deck
実際の重量は400gを切るという
Steam Deckと比較しても二回りほど小さい。このためSteam Deckを購入したユーザーのセカンドマシンとしても好適だという

 続けて発表されたのがAYANEO 2で、こちらはプロセッサを6nmプロセスのRyzen 7 6800Uに刷新する。Ryzen 7 6800Uは従来のRyzen 4000/5000シリーズからGPU部分がRDNA 2のRadeon 680Mへと刷新され、CU数は12基、クロックは2.2GHzへと向上するため、性能が2倍にジャンプするという。加えて、メモリはLPDDR5-6400を採用しバンド幅を確保することで、グラフィックス性能の向上を図る。

 性能を最大限に引き出すセッティングにした場合、「エルデンリング」のようなAAAタイトルでも、すべてのエフェクトを有効にしても60fpsでプレイできる性能を有するという。一方、新しいバッテリ管理技術により、バッテリ重視のセッティングの場合でも、ゲームを十分にプレイできる性能を確保しながらバッテリ駆動時間を延長できるとしている。

AYANEO 2
Ryzen 7 6800Uを搭載し、性能が2倍にジャンプ

 最後にされたのがAYA NEO SLIDEで、こちらは競合である「GPD WIN 3」のようなスライド式ディスプレイを備え、キーボード使用時のみ引き出して使うギミックを備える。キーボード物理ボタンで、RGB LEDを内蔵し発光をカスタマイズできる。

 Uncle Tail CEOによれば、AYA NEO SLIDEの開発に際し、過去のあらゆるキーボード付きポータブルデバイスを研究したと言い、最も使いやすいキーボードを実現したとしている。こちらもRyzen 7 6800Uを搭載するとしているが、それ以外の詳細については語られなかった。

AYANEO SLIDE
同氏はこれまでのキーボード付きデバイスを挙げ、いずれも優れたハードウェア設計が存在し、学ぶべき点が多いことを挙げた

 なお、これらのハードウェア製品のみならず、ユーザー体験を実現する上でソフトウェアも欠かせないとし、独自ゲーミング統合ユーティリティ「AYA Space」の開発に注力していくことを宣言。このAYA Spaceを競合の製品でも使えるようにした「AYA Space Lite」を提供し、他社の製品でもAYA NEOのチームが考えるユーザビリティの一部を実現していくことを明らかにした。

AYANEOの発表会(中国語)