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Intel、2EFLOPSの性能を発揮するスパコン「Aurora」。学術/商用利用の予約開始

Argonne National Laboratoryに設置されるCPU「Sapphire Rapids」とGPU「Ponte Vecchio」から構成されるAurora

 Intelは、5月10日~5月11日(現地時間、日本時間5月10日~5月12日)に同社のプライベートイベントとなる「Intel Vision」(インテル・ビジョン)をアメリカ合衆国テキサス州ダラスフォートワース空港近くの「Marriott Gaylord Texan & Convention Center」で開催している。

 5月10日の午前中に行なわれた基調講演の中でIntelは、同社がArgonne National Laboratory(アルゴンヌ国立研究所、米国イリノイ州)と共同で開発している2EFLOPS(エクサフロップス)の性能を実現するスーパーコンピュータ「Aurora」の詳細を明らかにした。

 それによれば、Auroraは、Intelがすでに出荷を開始しており、まもなく正式に発表するSapphire Rapidsこと第4世代Xeon Scalable Processorsが2つ、47個のタイル(ダイ)を3D混載しているXe-HPCアーキテクチャのGPU「Ponte Vecchio」を6つ搭載したブレードサーバーから構成されており、1万平方フィート(約929平方m)の面積のデータセンターに構築される。

 Intel 上級副社長 兼 AXG事業本部 事業本部長ラジャ・コドリ氏によれば「AuroraのコンセプトはEFLOPS級の性能を誰にも、というものだ。Auroraは今後利用可能になる計画で、学術研究と商用利用の予約を開始している」とのことで、まもなく実際に商用利用が開始される計画だと紹介した。

2つのSapphire Rapidsと6つのPonte Vecchioから構成されるAurora

Auroraは第4世代Xeon Scalable Processors(Sapphire Rapids)が2つ、GPUのPonte Vecchioが6つ搭載されたブレードサーバーから構成される

 Argonne National LaboratoryとIntelが共同で開発している次世代スーパーコンピュータが「Aurora」だ。Argonne National LaboratoryのWebサイトによれば、Auroraは第4世代Xeon Scalable Processors(Sapphire Rapids)が2つ、GPUのPonte Vecchioが6つ搭載されたブレードサーバーから構成されており、それらのブレードサーバーすべてをノードとして接続することで、スケールアウトした形のスーパーコンピュータになる。

 システムメモリは10PB以上で、システム全体で2EFLOPSの性能を実現する。ハードウェアの製造はHPE(Hewlett Packard Enterprise)で、ソフトウェアスタックとして、Intelが提供するoneAPIが利用される。1万平方フィート(約929平方m)という床下面積のデータセンターに構築される。

ソフトウェアスタックはoneAPIを利用
Auroraの利用予約が開始される。左はIntel 上級副社長 兼 AXG事業本部 事業本部長ラジャ・コドリ氏、右はArgonne National Laboratory アソシエーテッド研究ディレクター リック・スティーブン氏

 コドリ氏によれば「AuroraのコンセプトはEFLOPS級の性能を誰にも、というものだ」と述べ、Intelがこうしたスーパーコンピュータの大衆化に積極的に取り組んでいることをアピールした。

 「Auroraは今後利用可能になる計画だ。既に学術研究や商用利用のための予約を開始している」とコドリ氏は述べ、すでに大学や企業がシミュレーションや科学演算、ガン解析、メタバースのプロトタイプ構築といった、より多くの処理能力を必要とするような研究開発にAuroraを利用するための予約を開始したと明らかにした。