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Windows 11、パスワードの再利用や平文保存で警告表示へ

Windows 11のセキュリティ新機能について解説するOSセキュリティ担当バイスプレジデントのDavid Weston氏

 Microsoftは5日(現地時間)、Windows 11で近日中に実装するフィッシングおよびマルウェア対策について説明した。

 Microsoft Defender SmartScreenの新機能としては、パスワードの再利用と平文の保存で警告を表示するようになる。例えば、信頼されているサイトでも、新規アカウント作成の際に既知のパスワードを使いまわした際に警告されるほか、メモ帳にパスワードを平文で入力して保存しようとすると警告が出るといった具合だ。

 また、本家そっくりのフィッシングサイトやハッキングされたサイトなど、アプリが不正な接続を行なっている際に、既知のIDとパスワードを入力すると、それをSmartScreenが検出し、IT部門への報告とパスワードの変更を促す表示を行なうようになる。

 マルウェア対策としては、AIが安全と判断したプロセスのみ実行する「Smart App Control」を追加する。ユーザーがアプリを実行するさいにAIがアプリの安全性を確認することによって、マルウェアやトロイの木馬、ビットコインマイナーなどデジタル署名の確認できないアプリや信頼できないアプリをデフォルトでブロックする一方で、AIが安全と判断した「7-Zip」などのアプリは通常通り実行できる。

 このほか企業向けの新機能では、管理者の設定したポリシーに基づいて設定の変更やフォルダ/ファイルの削除を即時復旧する「Config Lock」が追加される予定。新たに「個人データの暗号化」も行なうようになり、デバイスの盗難やロック画面のバイパスなどによってファイルにアクセスできたとしても、正規ユーザーのWindows Hello認証情報なしにはファイルを復号できず、閲覧できない状態にすることが可能になる。

 いずれもハイブリッドワークに対応する中で新たに実装するセキュリティ機能として、ゼロトラストに基づきOSカーネルに直接組み込まれる。

パスワード再利用に対して警告を表示する
テキストファイルなどにパスワードを平文で記載しても警告が出る
安全でないアプリをAIが判断して実行の可否を確認する
Windows Helloの認証情報とファイル復号のためのキーを紐づける「個人データの暗号化」