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中外製薬のコロナ治療薬「ロナプリーブ」が国内で販売承認取得

 中外製薬株式会社は19日、「ロナプリーブ点滴静注セット300」および「ロナプリーブ点滴静注セット1332」が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して医薬品医療機器等法第14条の3に基づく特例承認を厚生労働省より同日付で取得したと発表した。国内で特例承認として薬事承認を取得する、初の軽度から中等度のCOVID-19治療薬となる。

 ロナプリーブ(Ronapreve)は、米リジェネロンが創製し、スイスのエフ・ホフマン・ラ・ロシュと共同で製造/開発している抗体カクテル療法。ウイルス中和抗体となるカシリビマブ(casirivimab)とイムデビマブ(imdevimab)を組み合わせ、軽度から中程度での同感染症に対する治療や予防を図れるとする。

 中外製薬では、国内における開発権および販売権について、2020年12月にエフ・ホフマン・ラ・ロシュとライセンス契約を締結。海外で実施された第III相臨床試験(REGN-COV 2067)の成績、日本人における安全性および忍容性、国内第I相臨床試験の成績に基づき、今回の承認取得に至った。なお、ロナプリーブの製造販売承認取得は世界初だとしている。

 ロナプリーブの国内供給については、日本政府との合意により2021年分を確保しており、今後は速やかな国内供給に向けて政府などと緊密に協働していくとしている。