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国産の新型コロナワクチンが臨床試験開始。治療薬も

KMバイオロジクスのホームページより

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対応する国内開発のワクチンの第1/2相臨床試験が、KMバイオロジクス株式会社と第一三共株式会社の2社で開始され、22日に数例の被験者に対し初回接種が行なわれた。

 KMバイオロジクス製ワクチンは「KD-414」で、新型コロナウイルスを不活性化する。20歳以上65歳未満の健康成人、および65歳以上の健康な高齢者、210例を対象にKD-414を2回摂取し、そのさいの安全性および免疫原性を検討する。年内には第3相臨床試験実施に向け準備を行なう。

 第一三共製ワクチン「DS-5670」は、新規核酸送達技術を採用したmRNAワクチンで、日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けて東京大学医科学研究所と連携して共同研究。国内の健康成人および健康高齢者152名を対象に臨床試験を行ない安全性と免疫原性を評価、推奨容量を検討するとしている。

 このほか、塩野義製薬株式会社は、業務提携している米BioAge Labsが、塩野義製薬製のProstaglandin D2 DP1受容体拮抗薬asapiprant(開発番号:S-555739)について、COVID-19の高齢者患者を対象とする第2相臨床試験を開始したと発表した。

 こちらはワクチンではなくDP1受容体拮抗薬で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化抑制が目的。これまで実施してきた複数の非臨床および2,400例以上を対象とした臨床試験で、DP1受容体への高い親和性と選択性に加え、良好な忍容性、安全性が確認されている。この非臨床試験の良好な結果をもとに、BioAgeが第2相臨床試験を開始したとしている。