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ThinkPadシリーズが生産性を向上。会議でのコラボや使い勝手にフォーカス
2021年3月23日 16:22
レノボ・ジャパン合同会社23日は、第9世代のThinkPad X1 Carbonを含めたThinkPadシリーズ7機種などを発表した。各製品の詳細については以下の関連記事を参照されたい。ここでは同日に行なわれたオンライン発表会の内容をお伝えする。
新PCの投入で従業員の生産性を向上
発表会に登壇したレノボ・ジャパン合同会社 執行役員副社長の安田稔氏は、2020年からコロナウイルスの影響で在宅勤務が当たり前の働き方になり、2021年では働く場所を問わない「Work From Anywhere」が定着化していくとの考えを示した。
ただ、そのためには従業員の生産性向上も欠かせないとしており、EX(従業員体験)の改善によって、ROI(投資利益率)は5倍ほど向上するとの調査結果が出ていると述べた。
そのROIの改善につながるのが、現在の世代のPCで、実際に従業員に提供するPCを新しくすることで、従業員の満足度が上がるほか、生産性の向上にも寄与すると60%の企業が答えているという。
レノボの2020年の調査によれば、従業員の50%が使用しているPCが古く、44%がその故障を訴え、46%がソフトウェアによる不具合で業務が中断すると回答。最新世代のPC投入の重要性を強調するとともに、Work From Anywhereを実現する今回のThinkPadシリーズを発表した。
コロナ禍以降ノートPCの需要が7割近くまで上昇
安田氏から説明を引き継いだ、レノボ・ジャパン合同会社 コマーシャル事業部 企画本部 製品企画部 モバイル製品担当の吉原敦子氏は、コロナ禍以降の市場の変化について言及。
2019年時点ではWindows PCの構成比でデスクトップPCが40.8%、ノートPCが59.2%だったのに対し、コロナ禍となった2020年にはデスクトップPCが31.9%に落ち込み、逆にノートPCは68.1%と7割近くまで上昇した。
また、これまで法人市場では15型クラスのノートPCが好まれており、2019年ではノートPCの構成比で5割を超えていたものの、2020年には46.2%と4割にまで下がってしまった。これにはリモートワークでのPCの利用が増えているとし、12~14型クラスのノートPCが好まれる傾向にあるという。
さらに、4G LTEといったWWAN機能は約2倍、クラムシェル型ノートでのタッチ対応パネルは約3倍、顔認証対応カメラ搭載機は約2.5倍に需要が増えたとし、PCの選定条件に大きな変化が起きていることを指摘した。
吉原氏は、今回発表されたThinkPadシリーズには、会議や打ち合わせなどでのコラボレーションに求められる要素に強力に対応できるとする。一部モデルでのカメラのフルHD化による品質向上、筐体に上向きに設置された4つのマイクによる音声取得の改善、Dolby Voice採用やスピーカーの配置変更による聞き取りやすさ向上などを紹介した。
このほかにも、将来を見据えた5Gのサポートや、目への負担が大きいとするブルーライトを軽減するパネルの採用、ペン対応2in1(ThinkPad X1 Yoga)での非光沢液晶の採用、複数のモデルでの画面比率16:10の大型化など、さまざまな改良が施されていることをアピールした。