楽天、三重の離島で自動制御ドローンによる配達サービスを期間限定で開始

英虞(あご)湾に浮かぶ間崎島(Googleマップより)

　楽天は、自動制御のドローンによる商品の配達サービスを三重県志摩市で開始した。期間は22日までの限定で、三重県志摩市にある間崎島で行っている。

　志摩市内のスーパー「マックスバリュ鵜方店」から間崎島内の「間崎島開発総合センター」までの往復11km間をドローンで配達する実験で、ドローンは自動制御による目視外飛行を行なう。配達料は500円(税別)。

　同サービスは、三重県が主導する地域活性事業「クリ“ミエ”イティブ実証サポート事業」の認定を受けたもので、三重県の支援のもとに実施している。

　間崎島は英虞(あご)湾に浮かぶ人口100人あまりの小さな離島で、陸からは約4km離れており、島内にはスーパーはなく従来は船などで本土と往来していたという。昨年(2020年)1月にも同島でドローンによる無人配達サービスの実証実験を行なっており、住民のニーズや生活にあったサービスモデルの構築や、長距離配送における課題などを検証していた。

　今回のサービスは前回の結果を踏まえ実現したもの。極力人を介さないサービスゆえ、新型コロナ感染症対策の観点でも好適としている。

　ドローンも自動制御による外部からの遠隔操縦とし、注文方法も専用のアプリ経由、開発総合センターに設置するタブレット、注文用紙をスキャナで読み取り店舗に送信、または専用ポストに投かんなど、高齢化が進む同島の住民にも配慮しつつ接触を避けるかたちとした。決済方法は現金のほか、楽天ペイも利用可能。

　同社は今後、恒常的なサービスの提供を目指す方針。