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2020年末に期限切れになるルート証明書。「削除しないで」とMicrosoft

 Windowsにはあらかじめ多くのルート証明書が入っており、そのなかにはもうまもなく期限切れを迎える、もしくはすでに期限が切れているものも存在しているため、「削除しておこう」と考えているユーザーや管理者がいるかもしれない。しかし、それはタブーな行為だ。

 Microsoftの告知によれば、たとえばWindows 7、Windows Vista、Windowser Server 2008/2008 R2には、以下のような、もうまもなく期限切れとなるルート証明書が存在する。

発行先発行者シリアルナンバー有効期限目的フレンドリ名
Microsoft Root AuthorityMicrosoft Root Authority00c1008b3c3c8811d13ef663ecdf4012/31/2020<すべて>Microsoft Root Authority
Thawte Timestamping CAThawte Timestamping CA0012/31/2020タイムスタンプThawte Timestamping CA
Microsoft Root Certificate AuthorityMicrosoft Root Certificate Authority79ad16a14aa0a5ad4c7358f407132e655/9/2021<すべて>Microsoft Root Certificate Authority

 同様に、Windows XPやWindows Server 2003、Windows 2000にも、1999年や2004年に、とっくに期限が切れている証明書が存在する。

 ただ、これらの証明書は後方互換性のために必要である。なぜならば、その有効期限が切れる前にその証明書を使用して署名されたものはすべて、信頼されたルート証明書を使って検証する必要があるからだ。もしこれらの証明書を削除してしまうと、機能が制限されたり、最悪の場合OSやコンピュータ自身が壊れてしまう。

 ちなみにこれらの期限切れ証明書は、互換性のためにWindows 10にも多数存在しており、不用意に削除しないで残しておくよう、Microsoftは案内している。