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Windows 10 2004記憶域スペースで消失したファイルの復旧方法

Windows File Recovery

 Microsoftは、Windows 10 May 2020 Update(バージョン2004)またはWindows Server(バージョン2004)で発生してしまう、「記憶域スペース」を利用するドライブの空き領域が「RAW」となる不具合の対応策を公開した。

 記憶域スペースは、ドライブを複数構成して冗長性を確保するための機能で、Microsoftは6月に不具合を報告していた(Windows 10で記憶域スペースが“未割り当て”になる不具合参照)。

 この問題は、上記バージョンのOSにアップデートしたパリティつきの記憶域スペースを使用するマシンで発生するもので、トラブルシューターを実行すれば不具合が緩和される。すでに実行済みかどうかは、スタートから「トラブルシューティングの設定」の「履歴を表示する」から確認できる。

 なお、トラブルシューターを実行できないとのメッセージが表示される場合もしくはWindows Serverについては、スタートから「Windows PowerShell」を管理者権限で実行し、以下を入力して読み込み専用にする回避策が提示されている。

Get-VirtualDisk | ? ResiliencySettingName -eq Parity | Get-Disk | Set-Disk -IsReadOnly $true

 この方法は、不具合発生時に提示されていたもので、読み込み専用にすることでデータを保護でき、そのままデバイスを利用できるが、書き込みができない。

 パリティつきの記憶域スペースにアクセスでき、ディスクの管理で「RAW」と表示されていなければ、Microsoft Storeで提供されているコマンドラインツールの「Windows File Recovery」から不具合が生じたデータを復旧可能。

 方法についてはサポートページ(英文)のRecover filesの箇所に書かれており、たとえばCドライブのdocxのファイルを、Dドライブ上のSpacesRecoveryフォルダに復旧させたい場合は、以下のように入力する。

winfr.exe C: D:\SpacesRecovery /r /u /n*.docx

 なお、この問題はシンプル/ミラータイプの記憶域スペースでは発生しないとしている。