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Windows 10で記憶域スペースが“未割り当て”になる不具合

 Microsoftは17日(現地時間)、Windows 10 May 2020 Update(バージョン2004)またはWindows Server(バージョン2004)において、記憶域スペースを使っているマシンのドライブ空き領域が「RAW(未割り当て)」として表示されてしまう不具合に関する情報を掲載した。

 記憶域スペースとは、RAIDのように複数のドライブを使用して冗長性を確保する技術。今回の不具合は以前よりユーザーから報告されていたもののようで、症状としてはMay 2020 Updateに更新後、特定の設定が行なわれている場合に、ディスクの管理で記憶域スペースのディスクパーティションの空き領域が「RAW」と表示されてしまうというもの。

 なお、こういったNTFSやFATのフォーマットがRAWになってしまうという問題は、MBR(マスターブートレコード)の破損などでWindows 10以前より報告されている不具合の1つである。

 現在のところ、この不具合に対する回避策は提示されておらず、Microsoftはこの問題に遭遇したデバイスで、chdsk(チェックディスク)コマンドを走らせないように推奨。また、この不具合からRAWになったドライブで問題を生じさせないために、読み込み専用にする方法を示している。

 読み込み専用にするやり方は次のとおりで、まずスタートから「powershell」と打ち込み、右クリックから「管理者として実行」を選択し、ユーザーアカウント制御のダイアログが表示されたら「はい」を選び、以下のコマンドを打ち込む。

get-virtualdisk | ? WriteCacheSize -gt 0 | get-disk | set-disk -IsReadOnly $true

 これによってドライブが読み込み専用となり、データが保護される。もちろん書き込みできなくなるが、デバイスはそのまま使うことができ、RAWとして表示されていないボリュームは読み取り可能としている。

 Microsoftはこの不具合について現在調査中としており、早急な修正が待たれる。May 2020 Updateは5月末に提供がはじまったばかりだが、リリース当時からいくつかの不具合が発生していた(「Windows 10 May 2020 Update」でブルースクリーン発生やBluetooth未接続、一部アプリでIME不具合)。