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日本の「富岳」がスパコン世界ランキング1位
2020年6月23日 01:05
スパコン世界ランキングを年2回に分けて掲載しているTOP500は、第55回目となる6月のランキングを発表した。
1位は富士通と理化学研究所が開発した国産スパコンの「富岳」となり、演算性能を競うHigh Performance Linpack(HPL)での結果は415.5PFLOPSで、前回(2019年11月)1位で今回は2位となったIBM製Summitの148.6PFLOPSから約2.8倍と、大きな性能差を見せる結果となった。
3位もIBMのSierraで94.6PFLOPS(前回2位)、4位は中国Sunway TaihuLight(神威太湖之光)で93PFLOPS(前回3位)、5位も続いて中国のTianhe-2(天河二号)で61.4PFLOPS(前回4位)であり、それぞれランキングが繰り下がっている。
なお、7位にはNVIDIAが本日発表したスパコン「Selene」がランキングしており、性能は27.58PFLOPSだった。同システムはAmpereアーキテクチャのDGX A100とAMDの64コアCPUであるEPYC 7742を搭載し、米国立衛生研究所とテキサス大学オースティン校で稼働している。
富岳は、Armアーキテクチャを採用する富士通開発のCPU「A64FX」を搭載し、ノード間接続にはTofu(Torus fusion)インターコネクトを採用。ArmプロセッサがTOP500で1位を獲得したのは今回が初となる。A64FXの命令セットアーキテクチャはArm v8.2-A SVEで、計算ノードとして48コア+2アシスタントコア、IO兼計算ノードとして48コア+4アシスタントコアを備え、理論演算性能は倍精度で2.7TFLOPS以上を誇る。A64FXを搭載する富岳のピーク性能は、1EFLOPS(エクサフロップス)を超えているという。