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Xiaomi、5眼カメラ搭載スマホ「Mi Note 10」で日本市場進出
2019年12月9日 18:56
中国Xiaomiは9日(日本時間)、5眼カメラ搭載スマートフォン「Mi Note 10」を筆頭に、日本市場に本格参入すると発表した。Amazon.co.jpでの予約を開始しており、税別価格は52,800円。出荷は12月16日。
また、カメラのレンズを7Pから8Pに変更して画質を向上させ、さらにメモリを8GB、ストレージを256GBに強化した「Mi Note 10 Pro」も同時に予約を開始した。価格は64,800円で、出荷は23日。
Xiaomiの製品は、スマートバンド「Mi Band」(代理店はTJC)や、傘下の「Black Shark」(代理店はTAKUMI JAPAN)のゲーミングスマートフォンなど、一部製品の国内投入を実現できていたが、今回、「Mi Note 10」および「Mi Band 4」を皮切りに、コンシューマエレクトロニクス全体で本格参入する。
Mi Note 10は中国で11月初頭に発表された、1億800万画素のメインカメラを含む5つの背面カメラを備えた、カメラ機能特化型のスマートフォン。単に1億800万画素で記録できるだけでなく、撮影した写真をトリミングして、異なるストーリーを切り取るといった使い方も提案している。
より広い視野角を提供する0.6倍レンズ、ポートレートに特化した50mm相当の2倍ズームレンズや、超望遠の5倍ズームレンズ、そしてマクロレンズを使い分けることができ、「5つのレンズをポケットに収められるサイズにした」と謳う。
また、マルチフレームのRAW画像を合成して夜でもノイズの少ない写真を撮影する「RAWマルチフレームノイズリダクション」機能や、AIにより動画撮影時のブレを軽減する「ShootSteady video」機能、960fpsのマクロスローモーション機能、数秒のビデオを自動的に組み合わせて見栄えの良い動画を作成する「Vlog」機能などを搭載する。
搭載されるOS「MIUI 11」では、自然の音を取り入れた通知音、有機ELディスプレイの特徴を活かした常時オンディスプレイ機能などを搭載。また、2,000以上のプリンタを専用ソフトなしで無線LAN経由で印刷できる機能も内蔵する。
SoCにはSnapdragon 730G、メモリ6GB、ストレージは128GBなどを搭載。ディスプレイは6.47型のエッジ湾曲型AMOLEDを採用し、画面内指紋センサーを備えた。バッテリ持続時間が2日以上という5,260mAhのバッテリや、30W急速充電対応による65分での満充電なども特徴としている。
なお、先日のグローバル版Mi Note 10のソフトウェアアップデート(11.0.10.0)により、技適マークや番号が表示されるようになったほか、著作権保護のVidewineも最高のL1になっていることが確認できた。
同時投入の「Mi Band 4」は、0.95型有機ELディスプレイを備えたスマートバンド。心拍数計測、睡眠状態の計測、ワークアウトのトレース、LINE通知の表示が可能。5気圧防水に対応し、1回の充電で約20時間駆動可能。重量は22.1g。Amazonで本日より予約開始し、23日に発売。税別価格は3,490円。
このほか、価格が1,899円で18W給電可能な10,000mAhバッテリ、3mm厚釜を採用しWi-Fiでスマホとも連携するIH炊飯器、旅行向けのスーツケースなども順次投入予定としている。
Xiaomiを支える4大柱
9日に開かれた製品発表会では、同社のグローバル部門で東アジア地域のゼネラルマネージャーを務めるスティーブン・ワン氏が出席。同社の製品はすでに全世界で90以上の市場で投入され、このうち42の地域では上位5位に入るスマートフォンブランド、そして全世界でも4位のシェアを獲得していることを説明した。
Xiaomiは設立からわずか9年でフォーチュン500入りを果たし、ここまで成長できたのだが、これにはハードウェア製造パートナーに出資して複数のプロジェクトを同時に展開している独自のビジネスモデルのみならず、4つの柱が支えているという。それがイノベーション、デザイン、品質、そして適正な価格だ。
イノベーションについて、直近に投入した5G対応スマホ「Mi MIX 3 5G」や、筐体をディスプレイが一周して包むようなかたちの「MIX Alpha」といった業界最先端のイノベーションを開発していることをアピール。
一方デザインについては、Philippe Starck氏と協業してデザインした「Mi MIX」などが全世界的に評価され、美術館やデザインセンターで展示されている実績や、Dot Redや日本のグッドデザインなどでの受賞歴を挙げた。
品質については、さまざまな利用シーンを想定したカメラのテストや、各々の地域の使い方や気候にマッチした製品設計をしていることをアピール。長期的に継続できるビジネスを見据え、品質を重視していることを紹介した。
そして適正な価格については、「Xiaomiのハードウェア事業全体の純利益は5%を超えたことがない」として紹介し、ユーザーに対し原価に近い価格で製品を提供していることを強調した。Xiaomiはインターネットサービスも展開しており、利益率の高いビジネスはそちらのほうだとしている。