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AMD、16コアの「Ryzen 9 3950X」を25日に発売
~CPUクーラーは添付なしへ
2019年11月7日 23:00
米AMDは7日(米国時間)、メインストリーム向け最上位となる16コア/32スレッドの「Ryzen 9 3950X」を11月25日に発売すると発表した。価格は749ドル。
もともと9月発売を予定していたが、歩留まりの問題からか延期された。メインストリーム向けプラットフォームとしては過去最高の16コア/32スレッドを達成し、ベースクロックは3.5GHz、ブーストクロックは4.7GHz、L2とL3キャッシュの容量は合計72MBに達する。TDPは105W。
性能的に競合となるのは、現時点で1,199ドルのCore i9-9920X(12コア/24スレッド、3.5~4.4GHz)とされている。Core i9-9920Xは、クリエイティブなアプリケーションでCore i9-9900Kより高い性能を発揮するが、クロックが低いためゲーム性能が劣る。一方Ryzen 9 3950XはCore i9-9900Kと同等のゲーム性能を実現しながら、18%~79%高いクリエイティブアプリケーション性能を実現できるとしている。
ただ、IntelはまもなくCascade Lake-Xを投入するため、価格的にもっとも近いのは784ドルのCore i9-10940X(14コア/28スレッド、3.3~4.6GHz)となる。このため競合の性能については改めて評価する必要がある。とは言え、プラットフォーム全体の消費電力は競合のいずれのCPUよりも低いとしており、最大で2.34倍の電力性能比を実現するとしている。
また、新たに「Eco-Mode」を実装する予定。消費電力を約44%減の65Wにしながら、性能低下を23%減(本来の77%)に抑える。温度も7℃低下するという。これによって、「限られたサイズのフォームファクタで高性能を実現したいエンスージアストの声に応えられる」としている。
なお、Ryzen 9 3950XはもともとWraith Prismという空冷のCPUクーラーを付属する予定だったが、パッケージを小型のものに改め、付属しなくなった。AMDとしては280mm以上のラジエータつきの一体型簡易水冷クーラーの利用を推奨している。