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Phison、約7GB/sの転送速度を実現したPCIe Gen4 x4対応SSDコントローラ

PhisonのPCIe Gen4対応SSDコントローラ群

 台湾Phison Electronicsは8日(現地時間)、米国で開かれているFlash Memory Summitにおいて、PCI Express Gen4に対応したSSDコントローラのロードマップを公開した。

 同社は第3世代Ryzenの登場に合わせて世界初のPCIe Gen4 x4対応SSDコントローラ「PS5016-E16」を投入した。E16はTSMC 28nmプロセスを採用し、Cortex-R5プロセッサを3つ内蔵。合計8チャネルのNANDに対応し、1チャネルあたりの転送速度は800MT/s。これにより最大約5GB/sの転送速度を実現している。

現行製品のPS5016-E16

 今回新たに発表されたものの1つは、この下位にあたる「PS5019-E19T」で、2019年第4四半期に顧客向けにサンプル出荷する。同じTSMC 28nmプロセスを採用して製造されるが、こちらはDRAMキャッシュレス構造を採用し、ホストメモリバッファを採用することで、SSDの価格を引き下げる。

 プロセッサはCortex-R5 1つのみとなり、消費電力も2.6Wから1.9Wに下がる見込み。転送速度はシーケンシャルリード/ライトともに3,750MB/s、ランダムリードは44万IOPS、ランダムライトは50万IOPS。

PS5019-E19TはDRAMキャッシュレスとし、SSDを低価格化

 もう1つは上位モデルの「PS5018-E18」で、こちらは2020年第2四半期より顧客向けにサンプル出荷する。プロセッサはCortex-R5×3でE16から変化はないが、製造プロセスがTSMC 12nmに微細化され、対応するNVMeのリビジョンが1.3から1.4へと変わり、1チャネルあたりの転送速度は800MT/sから1,200MT/sに引き上げられる。

 これにより、シーケンシャルリード/ライトともに最大約7GB/sの転送速度を達成し、ランダムリード/ライト性能も100万IOPSへと向上する。消費電力は3Wとなる見込み。

2020年第2四半期にサンプル出荷予定のPS5018-E18。プロセスルールを刷新し、約7GB/sを実現する