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シャープが31.5型120Hz駆動の8K液晶やDynabookの8K一体型PCなどを披露
~スマホ向けの曲がる有機ELも展示
2019年4月10日 18:26
シャープ株式会社は4月10日、東京・芝浦のシャープ東京ビルで、新技術および製品の展示会を行ない、その内容を報道関係者に公開した。
会場には、シャープ傘下のDynabook株式会社が製品化を検討する8Kディスプレイ搭載の一体型PCの写真を初めて展示したほか、8KディスプレイとPCを接続して、8K映像の再生などを行なった。
また、CES 2019などで展示してきた小型8Kビデオカメラを日本で初公開。曲げることができるスマートフォン向け6.18型のフォルダブル有機ELパネルも展示した。
8Kディスプレイ搭載の一体型PCは、現在Dynabookが開発を検討しているもので、今年(2019年)1月に本誌が行なったDynabookの石田佳久会長(兼シャープ副社長)のインタビューでも、「Dynabookのプレミアム機において、8K動画の編集がスムーズに行なえる製品に仕上げ、デスクトップの領域でやっていく」とコメントしていた(PCはバナナと同じ。早くもシャープとのシナジー効果を生み成長を目指すDynabook参照)。
展示会では、「8K All In One PC」の名称で初めて写真を公開。スペックについてはふれなかったが、「一画面でタブレットの16倍の情報を得ることができる高性能PCで、AIを活用した最適化画面分割技術を採用。ビデオカードやメモリなどをアップグレード可能な機構にしている」という。
登場時期や価格などについても公開していない。写真を見ると、狭額縁の8Kディスプレイを採用。直線的なデザインのスタンドとしており、キーボードやマウスのサイズから見ると、ディスプレイは32型相当になりそうだ。
また、31.5型の8K HDRディスプレイを展示。ピーク輝度800cd/平方mの2D HDR対応と、IGZO技術と低抵抗配線プロセスを採用した120Hz駆動により、世界最高画質を実現できることを強調。分割した画面表示のデモンストレーションを行なっていた。
製品化に向けては、写真展示した一体型PCの形状のほか、31.5型の8K HDRディスプレイの背面に、PCユニットを接続するかたちで、製品化を図ることも検討しているようだ。
一方、今回の展示会では、約50のテーマでさまざまな技術や製品が展示されていた。 写真を通じて紹介しよう。
展示会での展示物を写真で紹介
なお、今回の新技術および製品の展示会には、4月9日に、広東省の馬興瑞省長をはじめとする広東省の高官12人が来訪。来日中だった鴻海精密工業の郭台銘会長や、シャープの戴正呉会長兼社長、シャープの劉揚偉取締役などが出迎え、8KやAIoTに関する技術や製品、5Gに関するデモストレシーションなどを視察した。
広東省の馬興瑞省長は、「視察した技術やソリューションは、今後間違いなく必要とされるものだ。今回の視察により、8Kや5Gの可能性の拡がりを確信した」とコメント。シャープでは、「広東省における8K、IoTおよび5Gの普及、発展に向け、今後も幅広いテーマに関する議論を深め、緊密に協力を進めていく」としている。