ニュース
“マイニング用電源”とは一体どういう存在なのか、検証&測定で掘り下げる
~夏のPCパーツ大品評会 その10 Andyson「PX-1200R」
2018年7月12日 06:00
“マイニング向け”でも思想に違いあり
マザーボードではマイニング用に特殊なモデルがあるが、電源にもマイニング向き製品があり、本稿ではこれらを調べてみる。
マイニング電源の特徴は、ビデオカードの複数挿しに対応できる1,000W超の出力や、最大出力上限に近いところで使い続けても安定動作する信頼性。ただし、高負荷をかけ続けるため、故障するのは当然という考えも見て取れる。PX-1200Rの保証期間は通常運用で3年だがマイニング用途では保証外、GP1350-FM Gold (1250W)v2では1年と短く、今時のPC電源とはだいぶ事情が異なる。
冷却性能は重視されている一方で、静音性はそこまで考慮されていない。PX-1200Rは通常の電源よりも少し大きい程度だが、GP1350-FM Gold (1250W)v2は、通常モードでも40dBを大きく上回る動作音で、Miningモードでは50dB超の爆音になった。通常の用途と併用するならPX-1200R、GP1350-FM Gold (1250W)v2はマイニング“専用”として使うべき製品だ。(長畑利博)
SEGOTEP「GP1350-FM Gold(1250W)v2」
【検証環境】CPU:Intel Core i3-8100( 3.6GHz)、マザーボード:ASUSTeK PRIME Z370-A(Intel Z370)、メモリ:Micron Crucial BallistixSport LT( PC4-19200 DDR4 SDRAM、4GB×2)、ビデオカード:ASUSTeK STRIX-GTX970-DC2OC-4GD5(NVIDIA GeForce GTX 970)×2、MSI Radeon RX 580 GAMING X 8G(AMD Radeon RX 580)、SSD:Western Digital WD Blue WDS500G1B0A(Serial ATA 3.0、500GB)、OS:Windows 10 Pro 64bit版、室温:28℃、暗騒音:33.4dB、アイドル時:ベンチマーク終了10分後の値、高負荷時:3DMarkを実行中の最大値、動作音測定距離:ファンから約15cm、電圧計測方法:三和電気計器 PC-20を3台使用し、各コネクタの電圧を計測、電圧測定はNVIDIAとAMD環境が両立可能なNieHash Miner Legacyのベンチマークモード実行中のもの。CPUのチェックは外している、電力計:Electronic Educational Devices Watts Up ? PRO、リプル計測方法:Pico Technology PicoScope2204を使用しアイドル時に計測
DOS/V POWER REPORT 8月号の特集は「夏のPCパーツ大品評会」と銘打ち、マザーボード、CPU、ビデオカード、SSD&HDD、CPUクーラー、PCケース、電源ユニットの7ジャンル、57製品のレビューを一挙にお届けします。夏のボーナス商戦期、そろそろPCパーツが欲しい! というみなさんの製品選びを助けるべく、各ジャンルの注目製品を、実際に使用・検証して詳しく解説していきます。
世代交代を経て価格のこなれたマザーボード、新世代のRyzenやPentium/Celeronの登場で再び活性化するCPU、値下がりと高性能化でコスパ向上が進むSSDなど、見るべきポイントは盛り沢山。今夏の買い物のお供に、本特集をぜひご覧ください!!