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Apple、ARKitの拡張やバッテリ管理機能を改善した「iOS 11.3」提供開始

 Appleは、同社スマートフォン/タブレット向けOS「iOS」のバージョン11.3の提供を開始した。

 iOS 11.3では、iOS 11から提供開始されている「ARKit」の機能が拡張され、従来のテーブルや椅子のような水平面に加えて、壁やドアのような垂直面を利用したAR体験もアプリで提供できるようになったほか、円形テーブルのような不規則な形の面も、これまでよりも正確にマップできるという。

 また、カメラ経由で映される現実世界のイメージが従来よりも50%解像度が向上し、オートフォーカスのサポートによって、よりシャープな遠近感が得られるとしている。

 「アニ文字」には、ライオン、熊、ドラゴン、どくろの4種類の新しいアニ文字が追加されている。

 新機能として、企業との直接会話、オンライン上でライブで担当者とつながっての質問、Apple Payを使った支払いなどを、外出先や自宅で行なえる「Business Chat」も追加されている。

 これによってSpotlight検索やSafari、マップなどのアプリから、小売店やホテル、銀行などを探して、メッセージアプリを通して相手に直接メッセージを送信できるオプションを利用できる。まずは米国およびカナダでベータ版として提供され、国内での提供予定は未定。

 「Health Records」も新機能の1つで、デューク、NYUランゴン、スタンフォード、イェール大学など、40カ所以上の医療機関に通う患者が、複数の医療機関から集めた自分の医療記録をiPhoneで確認できるようにするもの。

 Health Recordsのデータはパスコードにより暗号化・保護され、今後は対応する医療機関を増やすことで、検査結果や投薬、身体状態など、自身の医療情報についてより多くの情報を知ることができるようになるとしている。

 iOS 11.3/macOS 10.13.4では、データとプライバシーに関する情報が更新され、個人データがどのように利用される可能性があるかをより理解しやすく提示しているとする。また、Appleのサービスでセキュリティ保護を有効にしたり、iOS体験のパーソナライズ、Appleによる個人情報へのアクセス許可を要求するといった場合には、プライバシーを示すアイコンと、詳細なプライバシー情報が常に表示されるという。

 動作面では、iOS 11.3はバッテリの状態を伝えるとともに、バッテリの修理が必要な場合、修理を推奨する機能が追加されている(iPhone 6以降で有効)。また、iOS 10.2.1から導入されているiOSデバイスの電源管理機能をオフにすることが可能になった。対象はiPhone 6/6 Plus/SE/6s/6s Plus/7/7 Plus。