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凝り固まった価値観じゃ、いいマシンは作れない! 自作を変える最新PCケース
2018年1月12日 06:00
DOS/V POWER REPORT2018年2月号(12月27日発売)では、「PCパーツ100選+600」と題して、 第8世代CoreプロセッサーとRyzenの登場で盛り上がりを見せるCPU市場を筆頭に、マザーボード、メモリ、ビデオカード、SSD、HDD、PCケース、電源、CPUクーラーなど、主要ジャンルのパーツを紹介しています。124ページ(!)という超特大ボリュームの特集から、ここではPCケースの最新トピックと本誌執筆陣および編集部による投票で決定したレコメンド製品紹介の一部を抜粋して掲載します。特集の全貌はぜひ本誌を購入してお楽しみください。
イルミネーション対応と構造の最適化がさらに進む
2017年のPCケースを俯瞰する上で欠かせないのは、やはりイルミネーションへの対応だろう。マザーボード、ビデオカード、ケースファンなどあらゆるパーツでLEDの搭載が進み、ユーザーの注目度も増している。各パーツを組み込む土台としてのPCケースには、そうしたハデなパーツをどう見せ、そして演出するかという要素が求められる。
今回ライター陣や編集部から投票を獲得したATX以上の15モデルのうち、8モデルで「強化ガラス」を搭載しているのは、こうしたトレンドを象徴する出来事と言える。左側板だけではなく、フロントパネル、天板、右側板なども強化ガラスで武装し、パーツやケース内部のイルミネーションを楽しめるモデルも増えた。アクリルパネルでも内部は見えるが、質感や透過光の美しさを考えると、強化ガラスにはおよばない。
構造の最適化もさらに進んだ。とくに象徴的なのが、5インチベイを搭載するモデルの減少である。2016年からこうした傾向は見られたが、今回は投票があった15モデル中、何と1モデルしか5インチベイを搭載していない。光学ドライブの役割が低下したことを考えると、当然とも言える。
構造面でのメリットも多い。5インチベイをなくすことで、ケース内部は広くなり、内部の構造がシンプルで分かりやすくなり、組み込み作業もラクになる。また前面のスペースが自由に使えるようになり、ケースファンや水冷ラジエータの選択肢が大きくなったことも見逃せない。また5インチベイを搭載しないモデルでは、搭載するタイプに比べると奥行きや高さが抑えめで、コンパクトなモデルが多い。この辺りは好みにもよるが、今後も流れは変わらないだろう。
大型パーツへの適性がカギ。小型でも性能には妥協なし
microATXフォームファクター以下のサイズでは、昨年から引き続き大型のビデオカードやCPUクーラーを組み込める拡張性重視のモデルに票が集まっている。2017年発売のMini-ITXモデルの新製品も、基本的には拡張性重視モデルが主流であり、小型PCケースにもATXモデル並みの拡張性を求めるユーザーが多いことが見受けられる。
2018年、PCケース選びの常識はこう変わる
PCケースは、CPUやビデオカードのように単体でトレンドを作るパーツではない。ほかのパーツや周辺機器のトレンド、そしてユーザーのニーズに影響されて、装備や構造が徐々に変わっていく。こうした背景を踏まえ、2018年のPCケース選びがどう変わっていくのかを簡単にまとめてみた。
構造面の変化に伴う小型化やイルミネーション対応は、2018年も引き続きトレンドとして引き継がれていくだろう。新しい流れとしては、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)への対応がある。フロントポートにHDMIを装備するモデルは、これから増えていくのではないだろうか。
フロントポートにはType-CとHDMI
コネクタの裏表を気にすることなく着脱できる「Type-C形状のUSBポート」を搭載するモデルは、当然増えていくはずだ。またHMDを利用するかしないかにもよるが、HDMIを搭載するかどうかも重要なポイントになるだろう。
5インチベイレスと内部構造の最適化が進む
2016年~2017年にかけて登場したモデルだけ見ても、5インチベイを搭載するものは急速に減っている。構造的にケースファンや大型の水冷ラジエータ、ビデオカードを組み込みやすくなるため、今後もこの傾向は続くだろう。
裏面配線向けのギミックが進化。より美しくケーブルを整理
強化ガラスやアクリルパネル越しに内部を楽しめるモデルでは、ケーブルをいいかげんに放置すると見栄えが悪い。そのため裏面配線機能も重要になる。ケーブルをまとめるためのスペースの広さや、まとめるためのギミックも注目したいポイントと言える。
シャドーベイは減少傾向。大容量ストレージを活かそう
3.5インチシャドーベイや2.5インチシャドーベイの数が少なくなり、HDDやSSDの搭載可能数が減った。ストレージの大容量化を受けて、小容量のストレージを細かく組み合わせて使うニーズが減少したためだろう。
もちろん大事! PCケース選びの基本にも注目
来年のことばかりを考えても、足元をすくわれる可能性がある。ここでは、PCケースを選ぶ際に重要になるいくつかの基本スペックの読み方を解説する。
大型のビデオカードやCPUクーラーを組み込みたい場合、ビデオカードなら長さ、CPUクーラーなら高さをまず確認しよう。そしてPCケースのスペックにあるビデオカードやCPUクーラーの許容サイズと照らし合わせ、収まるかどうかを確認しよう。PCケースが許容するサイズ以上のパーツは、そもそも物理的に組み込めない。
またPCケースが標準で搭載する冷却ファンの数や搭載可能数は、システム全体の冷却性能を考える上で重要な指標となる。作りたいPCに合わせて、PCケース自体の「個性」も考えよう。
マザーボードとフォームファクターを合わせる
それぞれのフォームファクターに対応するPCケースが、どんなマザーボードに対応するかをまとめた。
ATX対応PCケース | microATX対応PCケース | Mini-ITX対応PCケース | |
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ATX対応マザーボード | 対応 | 非対応 | 非対応 |
microATX対応マザーボード | 対応 | 対応 | 非対応 |
Mini-ITX対応マザーボード | 対応 | 対応 | 対応 |
決定!お勧めPCケースはこれだ!
投票結果によりレコメンド製品に選定したのが以下の製品たち。
パワレポ2月号ではこのほか40以上のPCケース製品を紹介しています。