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富士通、Windows MR対応HMDの投入で見せた仮想技術への意気込み
2017年10月17日 16:01
富士通株式会社は17日、第8世代Coreプロセッサの“Kaby Lake Refresh”などを搭載する2017年冬モデルのノートPC/デスクトップPCを発表した。各製品については以下の別記事を参照されたい。
- 富士通、13.3型世界最軽量クラムシェルを4コア/8スレッド/メモリ8GBに
- 富士通、光学ドライブ搭載13.3型モバイルノート“SHシリーズ”にKaby Lake Refresh採用
- 富士通、Windows MR対応HMD付きの15.6型ノート
- 富士通、23.8型一体型デスクトップPC刷新でWindows MR対応に
今回の新製品リリースに伴い、同社は都内にて記者発表会を開催。代表取締役社長の齋藤邦彰氏らが製品の説明を行なった。
日本マイクロソフトと協力してWindows Mixed Reality対応HMDを開発
まず齋藤氏は“より快適に”、“よりリアルに”、“いつでもどこでも”をコンセプトに富士通がPCの開発を日々行なっていることを説明。FMVを長くユーザーに使ってもらうべく、取り組んでいるという。
新製品の説明の段では15.6型のAHシリーズと、13.3型で世界最軽量約748gのUHシリーズがスライドで紹介されたが、今回はとくに同社が日本マイクロソフトと協力して開発したWindows Mixed Reality対応のヘッドマウントディスプレイ(HMD)についてのアピールが目立った。
今回富士通は15.6型のAHシリーズに同HMDを同梱した「AH-MR/B3」を12月に販売するが、HMD単体では先行して11月中旬に販売が行なわれる。MicrosoftはWindows Mixed Realityが動作するPCの条件として、Windows 10(Fall Creators Update以降)、第7世代Core i5以上、メモリ8GB以上、HDMI 1.4またはDisplayPort 1.2以上といった仕様を挙げており、AH-MR/B3はこれにかなった製品となっている。
なお既存のAH90/B1や今回発表のUH90/B3もWindows Mixed Realityに対応可能となっており、別途Windows Mixed Reality HMDを用意することで体験できる。
富士通製Windows Mixed Reality対応HMDの仕様は下表のようになっている。
【表】富士通製Windows Mixed Reality対応HMDの仕様 | |
---|---|
ディスプレイ | 2.89型×2 |
解像度 | 2,880×1,440ドット |
視野角 | 90度または100度以上 |
リフレッシュレート | 60Hzまたは90Hz |
センサー | 加速度/ジャイロ/磁気センサー、トラッキングカメラ |
インターフェイス | USB 3.0、HDMI 1.4/2.0 |
オーディオ | ステレオミニジャック |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) | 182×290×138mm |
齋藤氏に続き、角川アスキー総合研究所の遠藤諭氏や、ソニー・ミュージックエンタテインメントの村田茂氏、日本マイクロソフトの檜山太郎氏などが登壇し、VR市場の状況やコンテンツの拡大、VRの展望が語られた。
最後に登壇した檜山氏は今回の富士通製のWindows Mixed Reality対応HMDについて、日本マイクロソフトと富士通の両者で1年以上前から設計や計画を詰めてきたという。檜山氏はVR/ARという革新的な体験を多くのユーザーにもたらすために、一般のPCで簡単に利用できることが大切だと述べ、富士通によるHMDの提供がWindows Mixed Reality普及への大きな足掛かりになるとの期待を寄せた。
Windows Mixed Reality対応HMD同梱する「AH-MR/B3」には、VR体験用にCyberLink製のPower Media Player MR for FUJITSUが付属しており、YouTube上の360度コンテンツなどを楽しむことができる。
以下、会場に展示されていた今回発表のノートPCの実機を掲載している。