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AMD、古いGPUの買い替えを促進させる「Radeon RX 500」シリーズ

SapphireのRadeon RX 580搭載カード「NITRO+ Limited Edition」

 米AMDは18日(現地時間)、Polarisアーキテクチャを採用した第2世代製品「Radeon RX 500」シリーズ4製品を発表した。

 2016年に投入したPolarisアーキテクチャを踏襲しつつ、動作クロックの向上による性能改善などが図られ、“Polaris Enhanced”という位置づけとなっている。AMDでは、2年以上前の古いGPUの買い替えや、CPU内蔵GPUからのアップグレードに好適としている。

 スイートスポットにあたるRX 580とRX 570は、それぞれRX 480/RX 470の後継となる。旧製品との違いは下表のとおりで、少しずつブラッシュアップしていることがわかる。ただRX 580はRX 480と比較して性能向上した分、消費電力も向上しており、この点は注意する必要があるだろう。

製品名Radeon RX 580Radeon RX 480Radeon RX 570Radeon RX 470
製造プロセス14nm FinFET
ダイサイズ232平方mm
コンピュートユニット36基32基
ストリームプロセッサ2,304基2,048基
ベースクロック1,257MHz1,120MHz1,168MHz926MHz
Boostクロック1,340MHz1,266MHz1,244MHz1,206MHz
ピーク演算性能6.17TFLOPS5.8TFLOPS5.1TFLOPS4.9TFLOPS
テクスチャユニット144基128基
ROP32基32基
メモリ容量8GB4GB
メモリバンド幅256bit
メモリ種類GDDR5
メモリバス幅256GB/s224GB/s以上224GB/s211.2GB/s
メモリクロック8Gbps7Gbps以上7Gbps6.6Gbps
ボード消費電力185W150W

 エントリー向けにはRX 560とRX 550を用意する。RX 560はRX 460でダイの一部が無効になっていた部分を有効にしたバージョンで、フルスペックPolaris 11となる。一方でRX 550は新設計のダイを採用した製品となる。

製品名Radeon RX 560Radeon RX 460Radeon RX 550
製造プロセス14nm FinFET
ダイサイズ124平方mm101平方mm
コンピュートユニット16基14基8基
ストリームプロセッサ1,024基896基512基
ベースクロック1,175MHz1,090MHz1,100MHz
Boostクロック1,275MHz1,200MHz1,183MHz
ピーク演算性能2.67TFLOPS2.2TFLOPS1.2TFLOPS
テクスチャユニット64基56基32基
ROP16基
メモリ容量4GB4GB2GB
メモリバンド幅128bit
メモリ種類GDDR5
メモリバス幅112GB/s
メモリクロック7Gbps
ボード消費電力75W75W未満50W

 いずれもDirectX 12やVulkanのゲームに最適化されているほか、FreeSyncやReLive、Chill、HEVC H.265の4Kデコードといった技術をサポートする。

 日本国内での発売日は、RX 580/570が本日4月18日、RX 560が5月上旬、RX 550が4月20日となっている。国内価格についてはAMDが公表していないが、グローバルでの希望小売価格は、RX 580の8GB版が229ドル、4GB版が199ドル、RX 570の4GB版が169ドル、RX 560の2GB版が99ドル、RX 550の2GB版が79ドルとされている。

SapphireのRadeon RX 570搭載カード
SapphireのRadeon RX 550搭載カード