ニュース

Snapdragon 821搭載“性能怪獣”スマホ「ZenFone 3 Deluxe」が日本上陸

~4万円台でデザインが進化した「ZenFone 3」も

最上位の「ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)」

 ASUSは、Android 6.0.1を搭載したスマートフォン新製品「ZenFone 3」シリーズ3機種6モデルを10月7日より順次発売する。価格は全てオープンプライス。

 ZenFone 3シリーズでは共通で、進化したカメラ機能「PixelMaster 3.0」を搭載。F2.0の明るいレンズに加え、センサーが捕捉した光が別の画素に漏れないようにするディープトレンチアイソレーション技術を採用し、クリアなディテールを実現した。光学手ブレ補正と電子式手ブレ補正を備え、クリアな写真とブレを抑えた動画を撮影できる。

 また、レーザーオートフォーカスは第2世代に進化したほか、像面位相差オートフォーカスおよびコンティニュアスオートフォーカスを1つに統合した「TriTech(トライテック)オートフォーカス」を搭載。動きのある被写体や暗所での撮影性能が向上し、0.03秒の超高速オートフォーカスを実現した。

27日に都内で開かれた発表会でZenFone 3シリーズを説明するASUSのエリック・ハーマンソン氏(Head of Mobile Marketing)
PixelMaster 3.0の搭載により画質が向上
ZenFone 3(ZE520KL)のカメラ。センサーはソニー製のIMX298とされている
ZenFone 3 Deluxe(ZS550KL)のカメラ。センサーはソニー製のIMX318で、超解像技術により9,200万画素で記録できる
0.03秒でフォーカス可能なTriTechオートフォーカスを搭載する
4軸光学式手ブレ補正を搭載する
iPhone 6s Plusと比較して手ブレ耐性が高いという
ディープトレンチアイソレーション技術の搭載
逆光にも強いという
ローライトモードも進化した
最長32秒の長時間露光に対応する
ZenFone 3の写真作例
超解像時の9,200万画素の写真
動画撮影時は電子式手ブレ補正が動作する

 いずれのモデルもSIMロックフリーであるが、NTTドコモに加えauのバンド帯、およびauのVoLTEに対応し、国内製品としては初めてマルチキャリアデュアルSIMデュアルスタンバイを実現。また、キャリアアグリゲーションにより最大下り300MbpsのLTE通信が可能となっている。

 このほか、指紋センサーを備え、ロック解除のみならず、ダブルタップでカメラを起動させたり、タップでシャッターを切るといった操作も可能。音質にも注力し、「SonicMaster 3.0」を搭載。5マグネットスピーカーを備え、192kHz/24bit音源を再生可能で、日本オーディオ協会認定のハイレゾをサポートする。

 ラインナップは5.2型Super IPS+液晶搭載の「ZenFone 3(ZE520KL)」、5.5型Super IPS+液晶搭載の「ZenFone 3 Deluxe(ZS550KL)」、5.7型AMOLEDディスプレイ搭載の「ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)」の3モデル。

ZenFone 3(ZE520KL)の通信の特徴
デュアルSIMスロットでデュアル待ち受け可能。auのVoLTEにも対応
マルチキャリアでデュアルスタンバイを実現したのは国内初
指紋センサーは約0.2秒でロック解除が可能
5マグネットスピーカーの内蔵で出力などを強化
192kHz/24bit音源を再生可能で、日本オーディオ協会認定のハイレゾ対応を謳う
ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)ではハイレゾ対応のイヤフォン「ZenEar」も付属する
Snapdragon 625の搭載は世界初で、Samsungの14nm FinFET LPPで製造される
28nmプロセスと比較すると、性能が50%向上し、消費電力が35%削減する

ZenFone 3(ZE520KL)

ZenFone 3(ZE520KL)パールホワイト

 「ZenFone 3(ZE520KL)」はもっともベーシックなモデルで、10月7日発売。税別価格は39,800円。

 Zenシリーズに象徴される同心円状ヘアラインのデザインを踏襲するが、表面は2.5D曲面ガラスを採用し、透明感のある筐体が特徴。

 主な仕様は、SoCにQualcomm Snapdragon 625(2GHz、Adreno 506 GPU内蔵)、メモリ3GB、ストレージ32GB、1,080×1,920ドット(フルHD)表示対応5.2型Super IPS+液晶ディスプレイなどを搭載する。

 インターフェイスはmicroSDカードスロット、USB 2.0 Type-C、Micro SIMスロット、Nano SIMスロット、1,600万画素背面/800万画素前面カメラ、IEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.2、音声入出力などを搭載。センサーはGPS、加速度、電子コンパス、光、近接、ジャイロ、指紋、RGBを備える。

 対応バンド帯はFDD-LTEが1/2/3/5/7/8/18/19/26/28、TD-LTEが38/39/40/31、W-CDMAが1/2/5/6/8/19、GSM/EDGEが850/900/1,800/1,900MHz。

 バッテリ駆動時間は約15時間。本体サイズは約73.9×146.8×7.69mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約144g。本体色はサファイアブラックとパールホワイト。

本体背面
右側面のボリューム調節や電源ボタンを備える
左側面はSIM/microSDスロットのみ
上部にステレオミニジャックを備える
従来のZenFone 2(左)との比較。両方とも最大輝度にしてあるが、ご覧の通り輝度がかなり高まり、暗いイメージが完全に払拭されたと言っても良い
ZenFone 2より薄くなっていることが分かる
宝石や腕時計をイメージしたデザイン
2.5D曲面ゴリラガラスの採用で、透明感がある筐体を実現
Zenの同心円デザインを踏襲
本体色はサファイアブラックとパールホワイト
Super IPS+パネルの最大輝度は600cd/平方mとされている。また、画面占有率77%で、2.1mmスリムベゼルにより、ZenFone 2より小さい印象を受ける
Adreno 506 GPUによりゲームもスムーズにプレイ可能。GameGenieを使用すれば、現在プレイしているゲームの画面をYouTubeまたはTwitchなどに配信できる

ZenFone 3 Deluxe(ZS550KL)

ZenFone 3 Deluxe(ZS550KL)ゴールド

 「ZenFone 3 Deluxe(ZS550KL)」はZenFone 3を若干スペックアップし、フルメタルボディを備えたモデル。10月下旬発売で、税別価格は55,800円。

 こちらは2.5Dガラスを採用していないが、独自開発によりアンテナ強度を維持しながら継ぎ目のないフルメタルユニボディを実現した。

 主な仕様は、SoCにQualcomm Snapdragon 625、メモリ4GB、ストレージ64GB、フルHD表示対応5.5型Super IPS+液晶ディスプレイなどを搭載する。

 インターフェイスはZenFone 3のそれに加えNFCを搭載する。また、対応バンド帯はZenFone 3に加えてFDD-LTEが4/12/17、W-CDMAが4をサポートする。

 バッテリ駆動時間は約15時間。本体サイズは約76.7×151.4×7.8mm(同)、重量は約160g。本体色はシルバーとゴールド。

本体背面。ご覧の通り、アンテナのための継ぎ目が一切ないフルメタルユニボディを実現している
このアンテナのラインが見えないデザインは世界初
iPhoneと露骨にデザインを比較している
同心円デザインを踏襲
人間工学に基づいたボディラインを採用

ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)

ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)ゴールド

 「ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)」はAndroid史上最高スペックを誇るハイエンドスマートフォン。10月下旬発売で、税別価格は89,800円。

【22時50分訂正】記事初出時、価格が誤っておりました。お詫びして訂正します。

 筐体はZS550KLを一回り大きくした感じだが、中身は大きく変わっており、“性能怪獣(パフォーマンスモンスター)”を謳うハイスペックモデルとなる。

 主な仕様は、SoCにQualcomm Snapdragon 821(2.4GHz、Adreno 530 GPU内蔵)、メモリ6GB、ストレージ256GB、フルHD表示対応5.7型AMOLEDディスプレイなどを搭載する。

 インターフェイスはmicroSDカードスロット、USB 3.0 Type-C、Micro SIMスロット、Nano SIMスロット、2,300万画素背面/800万画素前面カメラ、IEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.2、音声入出力などを搭載。センサーはZS550KLと共通。

 シリーズで唯一、3キャリアアグリゲーション、およびCDMA2000/TD-SCDMAに対応。対応バンド帯はFDD-LTEが1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/18/20/26/28/29/30、TD-LTEが38/39/40/41、W-CDMAが1/2/4/5/6/8/19、CDMA2000がC0、TD-SCDMAが39/39、GSM/EDGEが850/900/1,800/1,900MHz。

 バッテリ駆動時間は約13.8時間。本体サイズは約77.4×156.4×7.5mm(同)、重量は約172g。本体色はシルバーとゴールド。

本体背面
本体右側面
左からZenFone 2、ZenFone 3 Deuexe(ZS550KL)、ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)。サイズ感的には、ZS570KLがZenFone 2に最も近い
5.7型のAMOLEDディスプレイを搭載し、300万:1のコントラスト比、1.3mmの超スリムベゼルなどを実現
性能怪獣の進化を謳う
2.4GHz駆動のSnapdragon 821、653MHz駆動のAdreno 530 GPU、そしてメモリ6GB、256GBのUFS 2.0ストレージ
Galaxy S7 edgeを大きく凌駕する性能を実現
競合他社製品との比較
ZS570KLではハイレゾ対応のイヤフォン「ZenEar」が付属する
急速バッテリ充電に対応し、39分間で60%充電できる。またUSB 3.0 Type-Cを備える