やじうまミニレビュー

痒いところに手が届く左手デバイス「TourBox Lite」。上位譲りの機能が◎

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
TourBox Lite

 TourBox Techは、クリエイター向けの左手デバイス専業とも言えるメーカーで、PhotoshopやPremiere Proといったソフトを使う際の作業効率を向上させる「TourBox」シリーズを投入している。ただ、これまで最廉価モデルの「TourBox NEO」でも2万円を超えており、液晶ペンタブレットも2万円台で入手できる昨今、導入のハードルが高いと言わざる得なかった。

 先日新たに発売となったTourBox Liteはボタン数を8個(ノブ/ホイール押下含む)削るとともに、ダイヤルを廃したことで価格を1万3,413円に抑え、NEOから9,000円ほど安い価格を実現した。なお、最上位の「TourBox Elite」にある振動フィードバックやBluetoothも搭載されておらず、純粋にエントリー向けのモデルとなっている。

 ボタン数を削ったことで筐体にも変化。NEOはEliteと同じ筐体デザインだったが、Liteは新規のものとなり、占有スペースが減った。その一方で、適度な重さがあってちょっとやそっとでは動かない堅牢な作りや、人間工学に基づいていて手を自然に置けるデザインは健在だ。

 各ボタンはしっかりとしたクリック感があり、カチカチと小気味よい音が鳴る。ノブやホイールの回転も至ってスムーズだ。Eliteの振動フィードバックに慣れた身からするとやや寂しい気もするが、最初に触るデバイスがこれなら特に気にならないだろう。

ポップな製品パッケージ
従来のTourBox Elite(左)との比較。ボタンが少なくなってコンパクトになった
側面はUSB Type-Cインターフェイスのみで、ボタンがないためシンプルだ

 こうした上位のハードウェア面の違い云々よりも、実は筆者がTourBoxシリーズで一番気に入っているのはソフトウェア「TourBox Console」だ。一覧で見渡せる情報量が多く、ボタンの形状をグラフィカルに示して機能割当を直感的にしているだけでなく、アプリごとのプロファイルも即座に切り替えて編集できる。

 ちなみにTourBox Liteは確かにボタンが8個しかないのだが、「メインボタンの2回押し」や「2つ以上のボタン(またはノブ/ホイール)の組み合わせ」による割り当てができるので、実行できるコマンドは見た目と想像以上に多い。

TourBox ConsoleのUI。情報量が多く一覧性が良い
2つのボタンを組み合わせた際の機能も割り当て可能
割り当て可能な機能はかなり豊富だ

 ただ、割り当てる機能が多ければ多いほど覚えるのが大変で、それがアプリごとでも機能が違うとなれば事実上すべて暗記するのは無理だろう。ところがTourBox Consoleではそんなことも当然想定しているかのように、HUD機能により割り当てを画面上に常時表示させておくことができ、体が覚えるまでガイドしてくれる。

 しかも、このHUDこの周りもかなり手の込んだカスタマイズが可能で、半透過表示だけでなく、マウスオーバーしたら非表示しにてその下にアクセスできるようにする、フォントの大きさを変えられる、表示が必要な項目だけ表示する……といった痒いところに手が届く丁寧な作りは上位譲り。安価になったからと言って損なわれていない。

 「左手デバイスは気になるけど、使いこなせる自信がない」、「TourBox NEO/Eliteほどのボタンは不要だが左手デバイスがほしい」、「左手デバイスにそこまで予算を割けられない」。そんなユーザーに、手に取ってもらいたい1台だ。

HUD機能。表示/非表示も割り当てできるので便利に使えるほか、マウスオーバーしたら非表示といったインテリジェントな機能もある
表示する機能を減らしてHUDをコンパクトにできるし、文字の大きさなども調節できるなど、かなり痒いところに手が届く仕様はありがたい