やじうまミニレビュー
HPブランドの内蔵SSD 2製品をテスト
2018年11月30日 06:00
株式会社プリンストンは、HPブランドのSSD製品11機種31モデルを10月15日に発売した。価格はすべてオープンプライスだ。
今回、このなかから、SATA接続で2.5インチのハイエンドモデル「S700 Pro 2.5"」の512GBモデル(税別実売価格14,900円前後)、およびNVMe M.2接続のハイエンドモデル「EX920 M.2」の512GBモデル(同20,300円前後)の2製品をテストする。
いずれの製品も、ティア1のNANDフラッシュメーカーの最高品質チップを使用。また、HPの生産プロセス及び標準規格に準拠した製品デザイン、厳格なテストプロセスによる高品質が謳われている。
製品パッケージはなかから外までHP一色といった印象で、(残念な日本語訳であるものの)多言語ガイドまで付属するなど、抜かりはない。また、HP SSD S700 Pro 2.5"は3年間、EX920 M.2は5年間保証になっており、既存の他社製品に引けを取らず、PC自作ユーザーも安心して購入できる。
大手PCメーカーの純正品は、一般的にアフターマーケットパーツと比較してかなり高価になりがちだが、先述のとおり、S700 Pro 2.5"の512GBモデルは税別14,900円、EX920 M.2は税別20,300円前後と、比較的手が届きやすい価格になっているのも特徴だ。
市場にある同クラスと比較すると5,000円程度のプレミアムは乗っているが、これは同じHPブランドに下位の製品が複数存在するためで、それらとの差別化のための価格設定とみられる。HPというブランドや最長5年の保証などを考慮すれば、妥当な価格設定ではないだろうか。
ベンチマーク
S700 Pro 2.5"はシンプルな2.5インチSATA 6Gbps接続タイプ。内蔵SSDの多くはさほど外観にこだわっておらず、大半はデザインされたシールを貼り付けて終わりなのだが、本製品は高級感のある外装に加え、HPのロゴを筐体にきちんとプリントするなど、それなりのこだわりが見られる。
性能面では、HPの独自コントローラ、DRAMキャッシュを内蔵し、TLC 3D NANDの採用が謳われているが、CrystalDiskMarkによるベンチマークではリードで最大542.2MB/s、ライトで最大481MB/sと、SATA 6Gbps接続品としては一線級の性能を発揮した。
EX920 M.2もオーソドックスなPCI Express x4/NVM Expressに対応したM.2接続のSSDである。こちらはさすがに基板+シールのみのシンプル構成だ。HPロゴの入ったコントローラが見えるが、外観からするにSilicon Motion製のOEM品とみられる。
こちらもCrystalDiskMarkでリード最大3,065.6MB/s、ライト最大1,705.9MB/sを記録した。さすがにSamsungの「970 EVO」や「970 PRO」といった強豪には敵わないが、M.2 SSDとしてはハイエンドな部類に入る。
HP製PCと相性がいいのはもちろんだが、自作PCを組むさいも、一風変わったブランドのパーツがほしいといったニーズに応えられそうだ。
テスト環境
CPU:Xeon E3-1225 v6(3.3GHz)マザーボード:GIGABYTE GA-X150M-PRO ECC
メモリ:DDR4-2400 16GB
メインストレージ:WD Black2 128GB SSD+1TB HDD
ビデオカード:GeForce GTX 950
OS:Windows 10 Pro(1809)