やじうまミニレビュー

安価なPCI Express x2 SSD「Apacer AS2280P2」をテスト

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
Apacer AS2280P2

 Apacerの「AS2280P2」は、PCI Express x2接続のM.2 SSDだ。今回、台湾の広報代理店Cybermediaの協力により、480GBモデルを入手できたので、簡単に紹介しよう。

 本製品のAmazon.co.jpでの実売価格は128GBモデルで2,980円、240GBモデルで4,980円、480GBモデルで10,980円となっており、M.2接続のSSDとしてはかなり安価な部類に入り、SATA SSDに拮抗するレベルとなっている。それでありながらNVM Expressプロトコルを採用しており、SATA SSDより高速である。

 製品ページでは採用されているコントローラなどについて説明がないが、入手したサンプル品はPhison製の「PS5008-E8」が使われていた。また、キャッシュにはNanya製のDDR3メモリ「NT5CC256M16DP-DI」(4Gbit、1,600Mbps駆動)を搭載している。

 ただ、これは製品画像と大きく異なっており、またインターネット上では、同型番のSSDながら、Marvell製コントローラを採用し、DRAMキャッシュがないという報告もある。これについてApacerに確認したところ、両方のコントローラとも採用しており、市場にはどちらも存在。仕様どおりの速度が出ているため、ユーザーが両モデルの違いを意識する必要はないとのことだった。

 NANDフラッシュは「TA7AG55AIV」という刻印があり、製品説明によれば3D TLC NANDとのことだが、メーカーなどは明らかにされていない。いずれにしてもコストパフォーマンス追求モデルのため、コントローラを含め、よりリーズナブルなものをその都度調達して製造しているとみられる。

製品パッケージ
今回入手したのはPhisonコントローラ搭載のモデル。このほかにMarvellコントローラ搭載モデルも存在する
本体背面の実装はない
コントローラはPS5008-E8-10、DDR3メモリはNT5CC256M16DP-DI、NANDフラッシュはTA7AG55AIVと刻印されている

ベンチマーク

 本製品の公称速度は容量によって異なり、シーケンシャルリード/ライト速度は、480GBモデルが1,580MB/s、950MB/s、240GBモデルが1,580MB/s、880MB/s、128GBモデルが1,350MB/s、480MB/sとされている。4KランダムIOPSは最大92,160だ。

 今回お借りした製品は最上位の480GBモデルであるが、シーケンシャルリードは1,595.5MB/s、シーケンシャルライトは1,040.2MB/sを記録。Q1T1の4Kランダムリードは38.62MB/s、同ライトは97.48MB/sと、こちらも好成績を残した。公称値はMarvellのDRAMキャッシュなしバージョンを見込んだ数値だろう。

CrystalDiskMarkの結果
ATTO Disk Benchmarkの結果

 さすがにPCI Express x4のSSDには敵わないが、実用十分な性能である。純粋にPC内の配線を減らしたいといったニーズにも応えられるはずで、小型フォームファクタに好適だろう。リーズナブルなM.2 SSDがほしかったユーザーは検討してみてはいかがだろうか。

テスト環境

・CPU:Xeon W-2175
・マザーボード:X11SRA-F
・メモリDDR4-2400 Registered ECC 4GB×4
・ビデオカード:GeForce RTX 2080
・メインストレージ:Plextor M5P 512GB
・OS:Windows 10 Pro(1809)
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