PC短評

34,000円で8GBメモリ+256GB SSD搭載の14.1型フルHDノート「CHUWI HeroBook Pro」

CHUWI HeroBook

 CHUWIの「HeroBook Pro」は、2020年1月よりAmazon.co.jpで販売されている14.1型ノートPCだ。実売価格は34,000円前後となっている。

 本機の特徴は、なんと言っても安価ながら1,920×1,080ドット表示対応の14.1型IPS液晶を搭載している点だろう。高解像度で作業効率が向上するほか、広視野角を実現しており、作業していてストレスに感じることはまったくない。

 CPUにはGemini Lake世代のCeleron N4000を採用している。このプロセッサは2コア止まりなので、マルチコアの絶対性能という点では低いのだが、最大2.6GHzで動作するため、思いのほかサクサク動作する。PCMark 10でも、4コアのAtom x7-E3950(Apollo Lakeだが)を搭載した4K対応ノート「LapBook Plus」より優れた値を示した。また、メモリは8GB、ストレージは256GB SATA SSDと、十分な実用性を確保している。

 キーボードは英語配列で、公称キーキャップサイズは17mm、キー間隔は3mmとなっており、キーピッチは実測で約20.5mmと、標準キーピッチである19mmよりもわずかに大きいが、目くじらを立てるほどの操作性の違いはなかった。強いて言うなら、ファンクションキーはFnキーと併用しなければならない点と、右端がHome/End/Page Up/Page Downである点がネック。一方、タッチパッドは実測で125×78mmと大きく快適である。

 先述のとおりSSDはSATAタイプで、M.2接続である。本体底面に交換用のカバーが用意されているため、ユーザーが自身で増設することも可能だ。また無線LANは2.4GHzのみ対応で電波のつかみが弱いので、若干注意したいところ。なお、製品紹介ではOffice搭載とされているが、これはOffice Onlineへのリンクを用意しているだけである。

 インターフェイスはUSB 3.0、USB 2.0、microSDカードリーダ、Mini HDMI出力、音声入出力と、ほぼ必要最小限レベルだ。バッテリは38Whと大きくないが、省電力CPUのため公称で9時間以上の稼働が可能としている。実際に使っていてもバッテリの減りはかなり緩やかだった。なお、本体は薄いものの、重量は実測1.41kgで、家庭内の持ち運びがおもだろう。

 突出した特徴がない製品だが、この価格帯でメモリ8GB+ストレージ256GBは立派の一言。低価格でもある程度の実用性を求めたいユーザーは選択肢に入れておいてかまわないだろう。

本体正面
天板
底面
本体右側面。USB 2.0と音声入出力、microSDカードスロットを備える
本体左側面。USB 3.0とDC入力、Mini HDMI出力を搭載する
キーピッチは実測で20.5mmとかなり広い
液晶最大輝度
液晶最小輝度
IPS液晶のため、視野角はそこそこ広い
PSEはMARSHAL(FFF SMART LIFE CONNECTED)が取得している
本体重量は実測で1,410gだった
M.2のSATA SSDは換装可能
PCMark10の結果は1,560だった
3DMarkの結果

 余談だが、同社はラインナップにおいて似た製品名が乱立しているので、ここで簡単に整理しておくことにしたい。

製品名HeroBookHeroBook ProLapBook ProLapBook PlusAeroBookAeroBook Pro
CPUAtom x5-E8000Celeron N4000Celeron N4100Atom x7-E3950Core m3-6Y30Core i5-6287U
メモリ4GB8GB
ストレージ64GB+128GB256GB
液晶14型フルHD15.6型4K13.3型フルHD15.6型4K
無線LANIEEE 802.11b/nIEEE 802.11ac
Amazon価格26,500円34,000円38,500円在庫切れ(過去価格は46,800円49,500円-(Indiegogoでは54,584円から)