PC短評

「MacBook Air 2020」を一足早く開封。前モデルと性能を簡単に比較してみた

MacBook Air 2020年モデル

 既報の記事(Apple、CPU性能とSSD容量2倍で安価になった「MacBook Air」)でお伝えしたとおり、Appleは2020年モデルの「MacBook Air」を発表した。すでに同社ホームページで予約受付をしており、現時点では3月末発送となっている。

 2020年版MacBook Airの見どころはまず価格だろう。下位モデルは104,800円からと前世代のMacBook Airよりも15,000円安くなっている。それでいて、CPUは10nmプロセスで製造されるIce Lake(第10世代)のCore iシリーズを搭載し、2019年モデルのAmber Lake Y(第8世代)から最大で性能が2倍に向上(クアッドコアCPUでの比較の場合)。さらに、Ice Lake世代ではGen11の最新GPUとなるIris Plus Graphicsが実装され、EU(実行ユニット)も64基にまで増えており、グラフィックス性能も最大で2倍になっているという。

 また、キーボードが昨年(2019年)の11月に登場したMacBook Pro 16インチで採用されているものと同じ「Magic Keyboard」に変更。バタフライ構造からシザー構造のキーボードへと戻ったことで、ストロークが増えてソフトな感触が復活し、打鍵感が改善されている。キーボードの変更にともない、カーソルキーも“T字型”に変わっている。

【表】MacBook Air 2020年モデルのスペックの一例
下位モデル上位モデル
本体色スペースグレイ/ゴールド/シルバー
税別価格104,800円134,800円
CPUCore i3(2コア、1.1~3.2GHz)Core i5(4コア、1.1~3.5GHz)
GPUIntel Iris Plus Graphics
ディスプレイ13.3型Retinaディスプレイ(2,560×1,600ドット)
メモリLPDDR4X-3733 8GB(最大16GB)
ストレージPCIe SSD 256GBPCIe SSD 512GB
インターフェイスThunderbolt 3×2、IEEE 802.11ac無線LAN、Bluetooth 5.0、720p FaceTime HDカメラ、ステレオスピーカー、3マイクアレイ、3.5mmヘッドフォンジャック
バッテリリチウムポリマー(49.9Wh)
バッテリ駆動時間Webサイト閲覧時最大11時間、Apple TV利用時最大12時間
サイズ(幅×奥行き×高さ)304.1×212.4×16.1mm
重量1.29kg

 今回、短時間ながらMacBook Air 2020年モデルを試用する機会を得られたので、実機の写真と簡単なベンチマーク結果を紹介する。なお、後日詳細なレビュー記事を掲載するので、そちらもご覧いただきたい。

実機写真

パッケージ
開封
付属品はUSB Type-Cの電源アダプタとケーブル
ACアダプタの出力は30W
天板
左側面
右側面
正面
背面
天板を開いた状態の正面
限界まで開いた状態の左側面
同じく右側面
底面
ファンの吹き出し口
キーボード
カーソルキーが“T字型”に
トラックパッドの大きさは前モデルと変わらない
右上に指紋認証センサーのTouch ID
2基のThunderbolt 3ポート
3.5mmヘッドフォンジャック
スピーカー
FaceTime HDカメラ
ライトモード
ダークモード

ベンチマーク結果

 ベンチマークには、「CINEBENCH R20」、「GeekBench 4」、「Unigine Valley Benchmark 1.0」を利用し、加藤勝明氏がレビューしたMacBook Air 2019の結果を引用して比較した。

 なお、以下にあるようにOSのバージョンが異なるほか、ベンチマークのマイナーバージョンも共通ではないものがあるので、あくまで参考程度の結果として見てほしい。とは言え、4コアのIce Lakeを搭載したことで、CPUとGPU性能が大きく向上していることは間違いない。MacBookシリーズの最軽量モデルとして、有用性が増したのはじつに喜ばしいことだ。

【表1】検証したMacBook Airのスペック
2020年モデル2019年モデル
CPUCore i5-1030NG7(4コア/8スレッド、1.1〜3.2GHz)Core i5-8210Y(2コア/4スレッド、1.6〜3.6GHz)
GPUIntel Iris Plus GraphicsIntel UHD Graphics 617
メモリLPDDR4-3733 8GBLPDDR3-2133 8GB
ストレージ512GB(NVMe SSD)256GB(NVMe SSD)
OSmacOS CatalinamacOS Mojave

 今回の試用機のCPUは「Core i5-1030NG7」となっており、Core i5-1030G7のカスタム品と思われる。コア数は変わらないが、1030NG7は動作クロックが1.1~3.2GHzであるのに対し、1030G7は0.8~3.5GHzと異なる。

GeekBench 4で表示されるデバイス情報ではCPU名が「Core i5-1030NG7」となっている
【表2】ベンチマーク結果
2020年モデル(Core i5-1030NG7)2019年モデル(Core i5-8210Y)
CINEBENCH R20
CPU Single354306
CPU Multi951597
GeekBench 4
Single-Core5,2374,185
Multi-Core14,5747,836
Compute(GPU性能)33,16720,856
Unigine Valley Benchmark 1.0 - プリセット「Basic」
最小fps13.98.8
平均fps2614.8
最大fps54.125.8
ハードウェア情報
CINEBENCH R20
GeekBench 4
Unigine Valley Benchmark 1.0