西川和久の不定期コラム

M.2 3基に、USB4とOCuLinkも。拡張性オバケでコスパもいいミニPC「GMKtec K15」

 GMKtecは、Core Ultra 5 125Uを搭載のミニPC「K15」を販売中だ。ベアボーンで5万6,799円、完成品で9万899円からとなっている。編集部から実機が送られてきたので、試用レポートをお届けしたい。

Core Ultra 5 125Uを搭載したミニPC!

 去年(2025年)8月にCore Ultra 9 285H、そして32BのDeepSeekを標準搭載した同社の「EVO-T1」をご紹介した。

 今回のK15は筐体そのままCore Ultra 5 125Uに乗せ替えたものとなる。もちろんM.2 2280 3基、OCuLink、2.5Gigabit Ethernet(GbE) 2基など基本スペックはそのまま。価格もベアボーンだと約5万5,500円程度と、今どきとしては結構安い。主な仕様は以下の通り。

GMKtec「K15」試用機の仕様
プロセッサCore Ultra 5 125U(Pコア2基、Eコア8基、LP Eコア2基/12コア14スレッド、クロック最大 4.3GHz、キャッシュ 12MB、NPU 最大11TOPS)
メモリ32GB(16GB DDR5-5600 2基、最大96GB)
ストレージM.2 2280 SSD 1TB(PCIe 4.0 3基/2つ空き)
OSWindows 11 Pro(24H2)
グラフィックスIntel Graphics(4コア)/HDMI2.1、DisplayPort、USB Type-C 2基
ネットワーク2.5GbE 2基、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2
インターフェイス前面: USB 3.2 Gen 2x2 Type-C(USB PD 100W入力、DisplayPort Alt Mode)、USB 3.2 Gen 2 3基、3.5mm音声入出力
背面: USB4(USB PD 100W入力、DisplayPort Alt Mode)、USB 2.0 2基、OcuLink 1基
サイズ/重量154×151×73.6mm、約877g
価格10万9,499円(32GB/1TB)、9万899円(16GB/1TB)、 5万6,799円(ベアボーン)

 プロセッサはMeteor LakeのCore Ultra 5 125U。Pコア2基、Eコア8基、LP Eコア2基の計12コアの14スレッド。クロックは最大4.3GHz、キャッシュは12MB。最大11TOPSのNPUを内包している。

 一見、EVO-T1のCore Ultra 9 285H(Arrow Lake)の下位SKUに見えるが、Arrow Lakeは2025年第1四半期に投入されたモデルであるのに対し、本製品のCore Ultra 5 125Uは2023年第4四半期でアーキテクチャは古い。Arrow LakeのCore Ultra 5もあるのだが、おそらく価格を抑えるため、あえてMeteor Lakeにしたのだろう。プロセッサによくある話だが、大幅にアーキテクチャが変わらない限り、1世代前後(リフレッシュ版も含む)は性能的に大差はない。

 メモリは16GB DDR5-5600 2基の32GB。SO-DIMMスロット2基なので空きはなし、最大96GBまで対応する。ストレージはM.2 2280 SSD 1TB。M.2のスロットが3つあり、2つ空きだ。

 OSはWindows 11 Pro(24H2)。今どきということもあり、25H2へWindows Updateして評価している。

 グラフィックスはプロセッサ内蔵Intel Graphics(4コア)。出力としてHDMI 2.1、DisplayPort、USB Type-C 2基と4つ装備。4画面同時出力に対応する。

 ネットワークは2.5GbE 2基、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2。そのほかのインターフェイスは、前面がUSB 3.2 Gen 2x2 Type-C(USB PD 100W入力、DisplayPort Alt Mode)、USB 3.2 Gen 2 3基、3.5mm音声入出力。背面がUSB4(USB PD 100W入力、DisplayPort Alt Mode)、USB 2.0 2基、OCuLink 1基。

 PD 100W入力がある上に、USB4を搭載、加えてOCuLink……と、ストレージ同様、拡張性が高い。

 サイズ154×151×73.6mm、重量約877g。価格は10万9,499円(32GB/1TB)、9万899円(16GB/1TB)、5万6,799円(ベアボーン)。円安+メモリ不足の中、なかなか財布に優しい設定になっている。

 パフォーマンスは後半のベンチマークテストを参考にしていただきたいが、ゲームはGPU性能的に厳しいものの、一般的もしくはオフィス用途であれば十分。ゲームにしてもUSB4やOCuLinkで強力なGPUを接続という手もある。

前面。電源ボタン、USB 3.2 Gen 2 3基、USB 3.2 Gen 2x2 Type-C、3.5mm音声入出力
背面。電源入力、3.5mm音声入出力、HDMI出力、USB4、DisplayPort、OCuLink、USB 2.0、2.5GbE 2基
裏面とiPhone 16 Pro。4隅にゴム足。iPhone 16 Proの比較からも分かるようにミニPCとしては大きめ
付属品。ACアダプタ(サイズ約132×55×32mm、重量405g、出力100W)、VESAマウンタ、HDMIケーブル
BIOS / Main。起動時[ESC]キーで表示
BIOS / Advanced
重量は実測で881g
いつものキーボード付きモバイルモニターへ接続。前面と背面両方にDisplayPort Alt Mode対応のUSB Type-Cがあるので接続は容易

 筐体は、EVO-T1とほぼ同じ。コの字の金属部分がゴールドからシルバーに変わった程度。個人的にはこちらの方が好みか。サイズはiPhone 16 Proとの比較からも分かるように、ミニPCとしては少し大きめ。重量は実測で881g。右側面にゴム足があり縦置きにも対応する。

 前面は、電源ボタンUSB 3.2 Gen 2 3基、USB 3.2 Gen 2x2 Type-C、3.5mm音声入出力。背面に電源入力、3.5mm音声入出力、HDMI出力、USB4、DisplayPort、OCuLink、USB 2.0、2.5GbE 2基を配置。相変わらず2.5GbE上にある“最初はLANケーブルを接続しないでください。~大規模なアップデートが始まり、デスクトップ画面に進むまでに時間がかかる……”と書かれたシールがあり、ちょっと痛々しい。

 また扉の写真から分かるように、上部には[FAN-MODE]ボタンがある。これはパワーモードの切り替えではなく、ファン発光パターンの切り替え用となる。

 付属品は、ACアダプタ(サイズ約132×55×32mm、重量405g、出力100W)、VESAマウンタ、HDMIケーブル。なお未確認だが仕様上は、このACアダプタがなくてもType-CがPD 100W入力に対応しているので、該当するアダプタがあればUSB Type-Cから電源供給可能となる。

 BIOSの表示は[DEL]キーではなく、[ESC]キーなので要注意。MainのPower Mode SelectでQuiet、Balance(デフォルト)、Performanceを選択可能。ベンチマークテストはBalanceで行なった。

 内部へのアクセスは、まずコの字型の金属製のパネルを足3つ外して撤去、左右側面にあるネジ2本を左右2セットを外すと簡単にケースが分離する。内部には16GBのSO-DIMMが2基が装着済みで、そして3つあるM.2 2280スロットに1TBがあり、2つ空きの状態だ。

裏の金属部分のゴム足を外す。ネジになってるのでそのまま回せばOK
側面にあるネジを2本を左右2セット外すとパネルが外れる。SO-DIMMスロットに16GBが2つ。M.2 SSD 2280は3つ中、2つ空き

 ノイズは筐体に耳を近づけると少し聞こえるものの、少し離れれば分からない範囲。発熱は季節柄もあるだろうが、背面から出る排気は冷たいままだった。

Core Ultra 9 285Hには劣るものの十分なパフォーマンス

 初期起動時、特にインストールされたアプリなどはなく、Windows 11 Pro(24H2)標準。Core Ultra 5/32GB/1TBなので普通に操作する分には全く問題なく作動する。

 1TB M.2 2280 SSDは「TWSC TSC3AN1T0-F6Q10S」。ここよると、シーケンシャル3,358MB/s、シーケンシャルライト2,264 MB/s。CrystalDiskMarkのスコアもほぼそのまま(+α)出ている。C:ドライブのみの1パーティションで約952GB割り当てられ空き904GB。

 2.5GbEはRealtek Gaming 2.5GbEが2つ、Wi-FiはRZ616 Wi-Fi 6E、BluetoothもRZ616。Core Ultra 5 125UはNPUを内蔵している関係で、タスクマネージャーにNPUの項目が増えている。

初期起動時のデスクトップ。Windows 11 Pro(24H2)標準
デバイスマネージャー/主要なデバイス。1TB M.2 2280 SSDは「TWSC TSC3AN1T0-F6Q10S」。2.5GbEはRealtek Gaming 2.5GbE x2、Wi-FiはRZ616 Wi-Fi 6E、BluetoothもRZ616
ストレージのパーティションはC:ドライブのみの1パーティションで約952GB割り当てられている
タスクマネージャにNPUの項目

 ベンチマークテストは、PCMark 10、PCMark 8、3DMark、Cinebench R23。3DMarkとCinebenchに関しては、Core Ultra 9 285H搭載GMKtec「EVO-T1」のスコアを併記した。さすがに1世代、そして3階級(Ultra 5/7/9)違うため差はあるものの、といって特別遅いわけでもないあたりがポイントとなるだろうか。

PCMark 10 v2.3.2912
PCMark 10 Score6,445
Essentials9,568
App Start-up Score9,339
Video Conferencing Score7,915
Web Browsing Score11,850
Productivity10,848
Spreadsheets Score12,753
Writing Score9,229
Digital Content Creation6,998
Photo Editing Score10,167
Rendering and Visualization Score5,107
Video Editing Score6,603
3DMarkの結果
Cinebench R23の結果
CrystalDiskMark 8.0.5
[Read]
  SEQ    1MiB (Q=  8, T= 1):  3552.404 MB/s [   3387.8 IOPS] <  2358.78 us>
  SEQ    1MiB (Q=  1, T= 1):  2417.955 MB/s [   2305.9 IOPS] <   433.36 us>
  RND    4KiB (Q= 32, T= 1):   642.802 MB/s [ 156934.1 IOPS] <   197.39 us>
  RND    4KiB (Q=  1, T= 1):    66.545 MB/s [  16246.3 IOPS] <    61.45 us>

[Write]
  SEQ    1MiB (Q=  8, T= 1):  2699.344 MB/s [   2574.3 IOPS] <  3101.59 us>
  SEQ    1MiB (Q=  1, T= 1):  2425.296 MB/s [   2312.9 IOPS] <   431.92 us>
  RND    4KiB (Q= 32, T= 1):   497.628 MB/s [ 121491.2 IOPS] <   263.16 us>
  RND    4KiB (Q=  1, T= 1):   231.963 MB/s [  56631.6 IOPS] <    17.55 us>

 以上のようにGMKtec「K15」は、Core Ultra 5 125Uを搭載した少し大きめのミニPCだ。32GB/1TB、16GB/1TB、ベアボーンとあり、昨今価格急騰の中、比較的安価に購入可能。iGPUだとゲームは厳しいが、USB4やOCuLinkに強力なGPUを接続するという手段もある。

 特に気になる部分もなく、安価で実用的なパフォーマンスを得られ、拡張性の高いミニPCを探しているユーザーに使ってほしい1台だ。