西川和久の不定期コラム
Ryzen AI搭載で1kg切り!の軽量モバイルノート「HP OmniBook 7 Aero 13-bg」
2025年6月10日 06:14
普段持ち歩くノートPCであれば軽ければ軽いほど良い。ただしパフォーマンスはもちろん、パネル、キーボード、そしてデザインも重視したい!といった欲張りなユーザーにピッタリな1台「HP OmniBook 7 Aero 13-bg」を今回はご紹介したい。
Ryzen AI 7 350/32GB/1TB。13.3型WUXGAで約1kgのモバイルノートPC!
少し前に筆者が似たような用途でノートPCを購入した記事を書いた。ただパネルはOLED!と欲張ったため、Windows on Arm(WoA)な1台になってしまったのはご存知の通り。当時SoftEtherが使えないと書いていたものの、WSL2でLinux版を使えばOKなのが分かり、今は個人的な弱点はなく快適に使用している。
話が脱線してしまったが、重量1kg以下、パフォーマンスや容量も今風、そしてパネル、キーボード、デザイン……と、すべての要素が揃っているのが今回ご紹介するHP「OmniBook 7 Aero 13-bg/パフォーマンスプラスモデル」だ。
詳細は後述するが、Ryzen AI 7 350/32GB/1TB。13.3型1,920×1,200ドット(WUXGA)、キーボードバックライトあり、そしてルックスは扉の写真通り。なかなかGoodな1台に仕上がっている。主な仕様は以下の通り。
| HP「OmniBook 7 Aero 13-bg/パフォーマンスプラスモデル」の仕様 | |
|---|---|
| プロセッサ | Ryzen AI 7 350 (8コア/16スレッド、最大5GHz、L2キャッシュ 8MB/L3キャッシュ 16MB、TDP 28W/cTDP 15-54W、NPU 最大50 TOPS) |
| メモリ | 32GB LPDDR5x-7500MT/s (オンボード) |
| ストレージ | 1TB M.2 SSD (PCIe 4.0 NVMe) |
| OS | Windows 11 Home(24H2)/Copilot+ PC対応 |
| ディスプレイ | 13.3型1,920×1,200ドット、非光沢、400nit、sRGB 100% |
| グラフィックス | Radeon 860M(8コア/HDMI 2.1、Type-C) |
| ネットワーク | Wi-Fi 6E対応、Bluetooth 5.3 |
| インターフェイス | USB 3.2 Gen 2 Type-C 2基(Power Delivery、DisplayPort 2.1、電源オフUSBチャージ機能対応)、USB 3.2 Gen 2、USB 3.2 Gen 1、音声入出力、500万画素IR カメラ(プライバシーカメラスイッチ付き) |
| カラーバリエーション | グレイシャーシルバー、セラミックホワイト |
| バッテリ/駆動時間 | 3セル リチウムイオンポリマーバッテリ/最大15時間30分 |
| サイズ/重量 | 297×211×16.5~17.4mm、約1kg |
| 価格 | 15万9,900円(キャンペーンモデル) |
プロセッサはRyzen AI 7 350。8コア/16スレッドで最大5GHz。L2キャッシュ 8MB、L3キャッシュ 16MB。TDP 28W/cTDP 15~54W。8コアの内訳はZen 5が4コア、Zen 5cが4コアとなっている。もちろんNPUも内包し最大50 TOPS。Copilot +PC対応となる。
メモリはオンボードで32GB LPDDR5x-7500MT/s。ストレージは1TB M.2 SSD (PCIe Gen4 NVMe)。OSはWindows 11 Home。24H2だったのでこの範囲でWindows Updateを適用、評価した。
グラフィックスはプロセッサ内蔵Radeon 860M(8コア)。外部出力用にHDMI 2.1とUSB Type-Cを装備している。パネルは非光沢の13.3型1,920×1,200ドット。最大400cd/平方mと明るく、色域sRGB 100%。十分な性能だ。
ネットワークは、Wi-Fi 6E対応、Bluetooth 5.3。そのほかのインターフェイスは、USB 3.2 Gen 2 Type-C 2基(Power Delivery、DisplayPort 2.1、電源オフUSBチャージ機能対応)、USB 3.2 Gen 2、USB 3.2 Gen 1、音声入出力、500万画素IR カメラ(プライバシーカメラスイッチ付き)。
カラーバリエーションはグレイシャーシルバー、セラミックホワイトの2色。3セル リチウムイオンポリマーバッテリを内蔵し、最大15時間30分駆動可能。サイズ297×211×16.5~17.4mm、重量約1kg。
そして価格がキャンペーンモデルで15万9,900円。ハイエンドなノートPCだと20万円を超える機種が多い中、構成を考慮すると結構安いのではないだろうか?
キャンペーンモデルのラインアップとしてRyzen AI 5 340/16GB/512GBで12万9,900円、Ryzen AI 7 350 /16GB/1TBで14万9,900円も用意されている。3万円の差なら今回ご紹介するモデルがコストパフォーマンスがいいとも言える。なおこれらは重量970gだ。
筐体はご覧のようにセラミックホワイト。ちょっと汚れが目立ちそうだが、それさえなければとても綺麗だ。重量は実測で1,005g。1kgを少し超えているものの、目くじら立てるほどでもないだろう。片手でひょい!と持ち上がり非常に軽い。
左側面にUSB 3.2 Gen 1、3.5mmジャック。右側面にUSB 3.2 Gen 2、HDMI、Type-C x2を配置。裏は前後に1本バーのゴム足と左右にスピーカー用スリット。ACアダプタはサイズ約89×49×29mm、重量236g、出力65W。Type-Cで同程度の出力があればほかのアダプタからも充電できる。
13.3型のディスプレイは非光沢で映り込みが少なく非常に見やすい。その分、光沢型のような派手さはないものの、仕事用と考えれば問題ない。明るさ、コントラスト、発色、視野角すべて必要十分。なかなか良いパネルが使われている。
i1 Display Proを使い特性を測ったところ、最大輝度447cd/平方mとかなり明るい。写真の鑑賞/編集で最適とされる標準の明るさ120cd/平方mは、輝度-5stepで153cd/平方m、-6stepsで111cd/平方m。前者で測定した。黒色輝度は0.153cd/平方m。液晶パネルとしては一般的だ。リニアリティは悪くないのだが、RGBが結構バラけている。補正量的に青が多めから分かるように、補正後は青っぽくなった。
キーボードはJIS配列でオフ+2段階のバックライト付き。キーピッチは主要キーが約19mm。手前が少し狭くなっているものの許容範囲だろう。[Enter]キーの外側にキーもない。ただ[電源]ボタンの右に[DEL]キーがあるのは気になるところか。打鍵感は浅くもなく深くもなく、割とカチッとした感じで個人的には好みだ。タッチパッドも十分な面積を確保しており扱いやすい。
WebカメラはWeb会議的な使い方であれば十分な画質だ。後述するHP Enhanced Lighting(パネルを使ったリングライト)も結構効果がある。
発熱は本体の後ろ、パネルのヒンジ辺りおよびキーボードの最後尾に結構な熱を持つ。キーボードなどまで熱が降りて来ないので分からないが、ベンチマークテストなど負荷をかけると暖かいというより熱くなる。
サウンドはスピーカーが裏にあるため、机などに反射し、間接音として耳に届く。この関係でどうしても音はこもり気味に。また最大時のパワーも今一歩欲しいところか。
モバイル用途としては十分な性能!
初期起動時、プリインストールなどのソフトウェアはあるものの、デスクトップはWindows 11 Homeのまま。特にカスタマイズはされていない。ひと昔前はメーカー製のPCだとアイコンなどが山盛り貼られていたが、ご覧のようにとてもシンプル。構成が構成なだけにストレスもなくサクサク動く。
なお初期起動時のセットアップシーケンスが変わり、その時点のWindows Updateが(全部ではないものの)適用されるため、結構な待ちが発生する。その替わり、Copilot+ PC対応機であれば初めからリコールをオンにできる(今回はオフにして評価)。
1TB SSDはMicron「MTFDKBA1T0QGN-1BN1AABHA」。ここによると、シーケンシャルリード7,100MB/s、シーケンシャルライト5,800MB/s。CrystalDiskMarkのスコアもほぼ似た値が出ている。C:ドライブのみの1パーティションで約952GBが割り当てられ空き882GB。BitLockerで暗号化されている。
Wi-FiはMediaTek Wi-Fi 6E MT7922、BluetoothもMediaTek製だ。デバイスマネージャやタスクマネージャーにはNPUの項目が増えている。
アプリケーションは、「DTS Sound Unbound」、「HP AI Companion」、「HP Documentation」、「HP Enhanced Lighting」、「HP Inc. Energy Star」、「HP PC Hardware Diagnostics Windows」、「HP Privacy Settings」、「HP Smart」、「HP System Event Utility」、「HPサポートアシスタント」、「myHP」など。ほぼ同社のツール系だ。
HP Enhanced Lightingは何かと思ったら、パネルの輝度が高いことを利用したリングライト。色温度なども変えられ、これはこれで面白い。
ベンチマークテストは、PCMark 10、PCMark 8、3DMark、Cinebench R23、CrystalDiskMark、PCMark 10/BATTERY/Modern Officeを使用した。
先月のRyzen AI MAX+ PRO 395搭載機と比較した場合、さすがにiGPUは劣るものの、CPUは結構頑張っているのが分かる。一般的な用途もしくは通常業務であれば十分なパワーだ。
PCMark 10/BATTERY/Modern Officeは11時間5分(電源モード/バランス、明るさ、バッテリモードなどはシステム標準)。最大15時間30分だが、このテスト内容で8時間超えれば十分ではないだろうか。
| PCMark 10 v2.2.2737 | |
|---|---|
| PCMark 10 Score | 6,901 |
| Essentials | 10,557 |
| App Start-up Score | 13,487 |
| Video Conferencing Score | 8,286 |
| Web Browsing Score | 10,530 |
| Productivity | 10,446 |
| Spreadsheets Score | 13,086 |
| Writing Score | 8,340 |
| Digital Content Creation | 8,090 |
| Photo Editing Score | 12,313 |
| Rendering and Visualization Score | 7,227 |
| Video Editting Score | 5,951 |
| 3DMark v2.31.8385 | |
|---|---|
| Time Spy | 2,724 |
| Fire Strike Ultra | 1,667 |
| Fire Strike Extreme | 3,122 |
| Fire Strike | 5,932 |
| Sky Diver | 18,866 |
| Cloud Gate | 27,207 |
| Ice Storm Extreme | 137,851 |
| Ice Storm | 169,802 |
| Cinebench R23 | |
|---|---|
| CPU | 11,128 |
| CPU(Single Core) | 1,925 |
[Read]
SEQ 1MiB (Q= 8, T= 1): 6997.256 MB/s [ 6673.1 IOPS] < 1197.39 us>
SEQ 1MiB (Q= 1, T= 1): 3220.778 MB/s [ 3071.6 IOPS] < 325.38 us>
RND 4KiB (Q= 32, T= 1): 440.182 MB/s [ 107466.3 IOPS] < 288.28 us>
RND 4KiB (Q= 1, T= 1): 60.277 MB/s [ 14716.1 IOPS] < 67.85 us>
[Write]
SEQ 1MiB (Q= 8, T= 1): 6104.627 MB/s [ 5821.8 IOPS] < 1371.57 us>
SEQ 1MiB (Q= 1, T= 1): 3919.685 MB/s [ 3738.1 IOPS] < 267.30 us>
RND 4KiB (Q= 32, T= 1): 422.663 MB/s [ 103189.2 IOPS] < 292.50 us>
RND 4KiB (Q= 1, T= 1): 147.389 MB/s [ 35983.6 IOPS] < 27.70 us>
以上のようにHP「OmniBook 7 Aero 13-bg/パフォーマンスプラスモデル」は、Ryzen AI 7 350/32GB/1TB、13.3型1,920×1,200ドットで約1kgのモバイルノートPCだ。バッテリ駆動時間も10時間を超えなかなかタフネス。加えてキーボードバックライトありと、筆者の好みに仕上がっている。
特に欠点らしい欠点もなく、下位モデルも含め、大手メーカー製でAI機能あり、そして1kg程度の軽いモバイルノートPCを探しているユーザーに使って欲しい1台と言えよう。キャンペーンモデルと標準モデルで結構な価格差があるため、欲しい人はキャンペーンモデルがある内にゲットしてほしい。
































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