ベンチで検証! CPUのキキどころ

3世代9種類のCPUで「PowerDirector 365」の動画エンコード速度を検証

「PowerDirector 365」

 今回テストするのは、CyberLinkの動画編集ソフト「PowerDirector 365」。3世代9種類のCPUで動画書き出し時の処理時間を比較してみた。

 テストするCPUとそのほかの機材は以下のとおり。

【表1】テストするCPUのおもな仕様
プロセッサー・ナンバーCore i9-10900KCore i5-10600Core i3-10100Core i7-6700KCore i5-6600KCore i3-6100Core i7-2600KCore i5-2500KCore i3-2105
世代第10世代第6世代第2世代
CPUアーキテクチャComet LakeSkylakeSandy Bridge
製造プロセス14nm14nm32nm
コア数1064442442
スレッド数20128844844
ベースクロック3.7GHz3.3GHz3.6GHz4.0GHz3.5GHz3.7GHz3.4GHz3.3GHz3.1GHz
最大ブーストクロック5.3GHz4.8GHz4.3GHz4.2GHz3.9GHz3.8GHz3.7GHz
L3キャッシュ20MB12MB6MB8MB6MB3MB8MB6MB3MB
対応メモリDDR4-2933 (2ch)DDR4-2666 (2ch)DDR4-2133/DDR3L-1600 (2ch)DDR3-1333 (2ch)
PCI ExpressPCIe 3.0 x16PCIe 3.0 x16PCIe 2.0 x16
TDP125W65W65W91W91W51W95W95W65W
対応ソケットLGA1200LGA1151LGA1155
【表2】テスト機材一覧
CPUCore i9-10900KCore i5-10600Core i3-10100Core i7-6700KCore i5-6600KCore i3-6100Core i7-2600KCore i5-2500KCore i3-2105
コア数/スレッド数10/206/124/84/84/42/44/84/42/4
パワーリミット (PL1)125W65W65W95W95W51W95W95W65W
パワーリミット (PL2)250W134W90W118.75W118.75W63.75W118.75W118.75W81.25W
パワーリミット (Tau)56秒28秒28秒8秒8秒8秒1秒1秒1秒
マザーボードASUS TUF GAMING Z490-PLUS (WI-FI) [UEFI:1001]ASUS Z170-A [UEFI:3802]ASUS P8Z68-V PRO [UEFI:3603]
メモリDDR4-2933 8GB×2 (2ch、21-21-21-47、1.20V)DDR4-2133 8GB×2 (2ch、15-15-15-36、1.20V)DDR3-1333 8GB×2 (2ch、9-9-9-24、1.50V)
ビデオカードZOTAC GAMING GeForce RTX 2080
システム用SSDCrucial MX500 500GB (SSD/6Gbps SATA)
アプリケーション用SSDSanDisk Ultra 3D SSD 1TB (SSD/6Gbps SATA)
電源CORSAIR RM850 CP-9020196-JP (850W/80PLUS Gold)
グラフィックスドライバGeForce Game Ready Driver 451.48 DCH (27.21.14.5148)
OSWindows 10 Pro 64bit (Ver 2004 / build 19041.329)
電源プラン高パフォーマンス
室温約25℃

フルHD動画と4K動画の書き出し時間を比較

 PowerDirector 365では、動画に字幕を追加する簡単な編集を施して書き出すさいの処理時間を比較する。

 まず、フルHD動画をH.264形式のプリセット「MPEG-4 1920×1080/60p (40 Mbps)」で書き出した場合の処理時間を比較する。動画時間は180秒で、解像度は1,920×1,080ドット、フレームレートは59.94fps、ビットレートは40Mbps。

 比較したCPUで最速だったのはCore i9-10900Kの1分56秒で、2番手はCore i5-10600の2分22秒、3番手は2分54秒を記録したCore i3-10100だった。

CyberLink PowerDirector 365「フルHD動画出力 (H.264、1080p60、180秒)」

 続いて、4K動画をH.265形式のプリセット「MPEG-4 3840×2160/30p (37 Mbps)」で書き出した場合の処理時間を比較した。動画時間は120秒で、解像度は3,840×2,160ドット、フレームレートは29.97fps、ビットレートは37Mbps(VBR)。

 最速を記録したのは10コア20スレッドCPUであるCore i9-10900Kで、処理時間は4分13秒。2番手は7分39秒を記録したCore i5-10600で、3番手は11分23秒のCore i3-10100だった。

CyberLink PowerDirector 365「4K動画出力 (H.265、2160p30、120秒)」

 フルHD動画の書き出しではCore i9-10900KとCore i5-10600の速度差は約22%だが、より高解像度で新しいH.265形式の4K動画では約81%に差が拡大している。今後の普及が期待される高解像度動画を扱うことを想定するなら、コア数の多いCPUを用意するメリットはより大きなものとなりそうだ。

[制作協力: インテル]