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マウス初の1kg切り14型ノート「MousePro G」。14万円からでハードもソフトもバランスよし

MousePro G4-I5U01BK-B

 ビジネス向けノートのMousePro Gシリーズから、新型「MousePro G4-I5U01BK-B」が11月1日に発売された。マウスコンピューターのビジネス向けノートPCでは初となる1kg未満を達成しながらも、コストパフォーマンスに優れた中身になっているようだ。さっそくレビューしていきたい。直販価格は14万9,820円から。

軽量ながらMILスペック準拠、インターフェイスも必要十分

【表1】試用機のスペック
MousePro G4-I5U01BK-B
OSWindows 11 Pro
CPUCore i5-1235U
(10コア/12スレッド、最大4.4GHz、Processor Base Power 15W)
GPUIris Xe Graphics(CPU内蔵)
メモリ16GB(DDR4-3200、最大40GB)
ストレージ256GB(NVMe M.2、最大2TB)
ディスプレイ14型液晶ディスプレイ(1,920×1,080ドット、非光沢、60Hz)
インターフェイスThunderbolt 4、USB 3.1、USB 3.0、HDMI出力、microSDカードスロット、ヘッドセット端子
通信機能Wi-Fi 6、Bluetooth 5
WANLTEモデル選択可
カメラ100万画素(Windows Hello顔認証対応)
サウンドステレオスピーカー(Dolby ATMOS対応)
キーボード88キーJIS配列キーボード
バッテリリチウムポリマー
バッテリ駆動時間約12時間
同梱品ACアダプタ(最大65W)
サイズ約322×216.8×16.9mm
重量約947g
直販価格14万9,820円から

 MousePro G4-I5U01BK-Bは、ミドルクラスの性能をもつ軽量性にフォーカスした14型ノートPC。重量は約947g(試用機の実測は940g)と1kgを切っており、手に取るとその軽さがよく分かる。

 322×216.8×16.9mmという寸法はG4シリーズの従来モデルを引き継いでおり、16:9ディスプレイのため横幅は相応のサイズではあるものの、薄さとコンパクトさはしっかり実感できる。65W出力の付属ACアダプタも小型で、こちらの薄さも本体と同等の16.5mm。セットで持ち運ぶのも苦にならないだろう。

ブラックで統一された外観
重量は実測940g
付属ACアダプタもなかなかコンパクト
こちらはケーブル含めて188g

 外観はほぼすべてブラックに統一され、飾らないオーソドックスなビジネスノートといった雰囲気。ボディにはマグネシウム合金などを採用しており、軽さを追求するとともに高い耐久性も実現している。衝撃、粉じん、高・低温、湿度、振動、塩水噴霧などMIL規格(MIL-STD-810G)に準拠した10項目のテストをクリアしていることから、オフィスでの日常使用だけでなく工事現場や船上など少し特殊な環境でも不安なく利用できそうだ。

MIL-STD-810Gに準拠する高い堅牢性を備える

 OSはWindows 11 Pro(カスタマイズによりWindows 10 Proも選択可)。スペックとしては、CPUに第12世代Core i5-1235U(10コア/12スレッド、最大4.4GHz、Processor Base Power 15W)、GPUにCPU内蔵のIris Xe Graphicsを搭載する。試用機のメモリは標準の16GB(DDR4-3200)だが、最大40GBまで拡張可能だ。

 ストレージは最大2TBのNVMe M.2 SSDで、試用機は256GB容量のPCIe 3.0接続となっていた。512GB以上はPCIe 4.0接続のSSDも選択可能となっている。

第12世代Core i5を搭載

 ディスプレイは非光沢の14型フルHD(1,920×1,080ドット、60Hz)。従来のG4シリーズのボディを踏襲しているため仕方がないが、ビジネスアプリケーションの使い勝手を考慮すると、アスペクト比が16:10や3:2などのやや縦長ディスプレイを採用するトレンドがある中では16:9は少し残念なところだろうか。ただ、狭額縁設計であることと全体がブラックに統一されていることから、集中力高く使い続けられる没入感がある。

ディスプレイは14型フルHDで、アスペクト比16:9

 インターフェイスは必要十分なものが揃っているイメージだ。4K/60Hzの映像出力にも対応するThunderbolt 4に、USB 3.1、USB 3.0、HDMI出力端子(最大4K/30Hz)、microSDカードスロット(UHS-I対応)、ヘッドセット端子が利用可能。付属ACアダプタを接続するDC入力端子を備えるが、Thunderbolt 4経由でのUSB PD充電にも対応する。映像出力とPCへの給電を兼ねられるUSB Type-C接続の外部モニターとの相性もいいだろう。

左側面に電源入力、HDMI出力、USB 3.1、Thunderbolt 4
右側面に電源ボタン、microSDカードスロット、ヘッドセット端子、USB 3.0

 ディスプレイ上部にわずかに飛び出る形で埋め込まれたWebカメラは、Windows Helloの顔認証に対応している。ネットワークはWi-Fi 6。LTEモデルもラインアップにはあるが、2023年11月現在は一時販売を休止しているようだ。外出先でのネットワーク利用が必要な業務もカバーできるよう早期の販売再開を期待したい。

手前側底面付近にSIMカードスロットが用意されている
WebカメラはWindows Hello顔認証対応

 ノートPC向けとしては最新から1世代前の第12世代Core、メモリはDDR4で、ディスプレイがフルHDといったあたりを見ると「華やかさ」みたいなものはない。が、実績のある装備にすることでビジネス向けとして安定感、安心感のある構成にしていると感じられる。

 それでいて、外部モニターや外付けGPU接続などにも使えるThunderbolt 4のような拡張性を高めるポートもしっかり備えており、ある程度ヘビーな用途にも対応するだろう。バッテリ稼働時間も約12時間と、多忙な1日のビジネスアワーをきちんとカバーしてくれる。

88キー日本語キーボード
キーピッチ約19.1mm、ストローク約1.2mm。うっすらパチパチ音は聞こえるが、静音性は高い
ディスプレイは180度まで開く

充電レベルの制限と冷却ファンをコントロールが可能な独自機能

 ハードウェア面は堅実そのものといった感じだが、ソフトウェア面でもその安心感や堅実さをさらに高めるような工夫が加えられている。その1つが「バッテリーマネージャー」アプリだ。

バッテリーマネージャー

 プリインストールされる独自の「バッテリーマネージャー」アプリは、バッテリの充電レベルを制限できるようにするもの。100%、75%、50%の3段階から選択でき、設定したバッテリ残量に達すると自動で充電を停止する。満充電を繰り返すとバッテリの仕組み上劣化が早まる場合があることから、充電レベルを制限することでバッテリ寿命を延ばせる可能性がある。最近だと一部のノートPCやスマートフォンにも搭載されている機能だ。

 MousePro G4-I5U01BK-Bの場合は、たとえば長時間持ち歩くことがないのであれば75%を、長期に渡り使用しないこともある業務なら50%をそれぞれ選択しておくことで、過剰に長く充電し続けたり、充放電を頻繁に繰り返したりするのを避けられる。MousePro G4-I5U01BK-Bはバッテリ交換不可ということもあり、寿命が延びることで企業にとってはコスト低減にもつなげられるはずだ。

50/75/100%の3段階から充電レベルを選択可能

 そして、もう1つのソフトウェアが冷却ファンの動作をコントロールする「ControlCenter」。タスクトレイから起動できるこのツールは、必要に応じて自動で静音動作にする「バランスモード」と、性能を抑えてファンノイズを減らす「静音モード」の2種類から素早く切り替えられる。さらに冷却ファンの速度を細かく調整することもできる。

タスクトレイから起動できる「ControlCenter」。コンテキストメニューからすぐに電源モードを切り替えられる

 冷却ファンを細かく調整する場合、常時最大速度でファンを回転させる冷却重視の設定にすることも可能だ。基本的にはPCの負荷や動作状況に合わせてファンの速度は自動調整されるが、そこに0~100%の範囲でファンの速度をアップさせるオフセット値を追加し、より高い冷却効果を発揮させられるようにもなっている。

ControlCenter起動後の画面

 これにより、たとえば普段の業務では静音動作させつつも、負荷の高い処理を行なうときに静音性を犠牲にして冷却を優先させたり、温度の高い環境下で使用する場合でも高いパフォーマンスを保ったまま安定性高く稼働させたり、といった使い方ができるようになる。さまざまなビジネスシーンで有効活用できそうな機能となっているのだ。

冷却ファンの回転速度を設定
キーボードのバックライト調整も可能。UIが若干ゲーミング的なのは個人的には少し違和感。できればここもビジネスチックな見た目で統一してほしかったが……

冷却性能の高さが実務アプリケーション性能を引き出す?

 それではベンチマークソフトでPCパフォーマンスもチェックしてみよう。ミドルクラスのビジネスノートではあるが、どれほどの性能を見せてくれるだろうか。なお、電源モードは「バランス」、冷却ファンのモードは「最大」にして各種ベンチマークを実行した。参考までに、比較用として17型ノート「mouse F7-i5」の結果も併記している。CPUやメモリの容量・周波数などのスペックは同一だ。

【表2】試用機と比較用PCのスペック
MousePro G4-I5U01BK-Bmouse F7-i5
OSWindows 11 ProWindows 11 Home
CPUCore i5-1235UCore i5-1235U
GPUIris Xe Graphics(CPU内蔵)Iris Xe Graphics(CPU内蔵)
メモリ16GB(DDR4-3200、最大40GB)16GB(DDR4-3200)
ストレージ256GB(NVMe M.2、最大2TB)512GB(NVMe M.2)
ディスプレイ14型液晶ディスプレイ(1,920×1,080ドット、60Hz)17.3型液晶ディスプレイ(1,920×1,080ドット)

 少し面白い結果になったのは「PCMark 10」のスコア。スペックは同等にもかかわらず、総合するとMousePro G4-I5U01BK-Bの方が1~2割程度パフォーマンスが上がっている。Officeアプリケーションの実使用を模した「PCMark 10 Applications」ではそれがより分かりやすい。原因は明らかではないが、もしかすると冷却ファンを最大限に稼働させたことによってCPUやGPUの本来性能を安定して引き出すことができているからかもしれない。

「Cinebench R23」の結果
「Cinebench 2024」の結果
「PCMark 10」の結果
「PCMark 10 Applications」の結果

 「3DMark」のようなGPU性能を測るテストについてはほぼ差はなく、3D描画が得意とは言えないビジネスノートとしては標準的なスコア。ただ、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」は多少の改善が見られるようだ。こちらもしっかり冷却できていることが関係しているだろうか。あるいはOSやドライバのバージョン違いによる最適化度合いの変化、といったことも考えられそうだ。

「3DMark」の結果
「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」の結果

 試用機の256GB SSDがPCIe 3.0 x4接続ということで、内蔵ストレージのリード・ライト性能は取り立てて高速ではないものの、実アプリケーション上でストレスを感じることはない。業務ではクラウドサービス利用がメインということであれば256GBでも間に合うと考えられ、その分の初期コストを抑えて導入するのも選択肢としてはアリだろう。

「CrystalDiskMark」の結果

高いコストパフォーマンスでビジネスをこなしていける

 性能としてはまさにスタンダードなビジネスノートといったイメージのMousePro G4-I5U01BK-B。実績のある第12世代Coreプロセッサの性能を余すところなく引き出し、メモリやインターフェイスも必要十分な構成にして、バランスよく仕上げている。1kgを切る軽量さは持ち運ぶことの多い人にとって当然ながら魅力で、そこにただ特化するだけでなくMIL規格準拠の高い堅牢性まできっちり担保してくれているのは、導入する法人としても安心だ。

 そのうえで、バッテリの劣化を抑える充電制限の機能や、静音とパフォーマンスのどちらを優先するかフレキシブルに決められる冷却ファン設定といった独自の工夫もある。こうしたギミックにより、MousePro G4-I5U01BK-Bはビジネスを止めることなく、高いコストパフォーマンスでこなしていくのに過不足のないポテンシャルを発揮してくれる1台と言えそうだ。