Hothotレビュー

スタイリッシュさイチオシのASUS製15.6型ゲーミングノートを検証

~Core i7-8750HとGeForce GTX 1070のハイエンド構成

ROG STRIX SCARII GL504GS(型番 : GL504GS-I7G1070)

 ASUSTeKのゲーミングノートPCは、マザーボードにおけるゲーミングモデルそのままに「ROG」、「STRIX」といった同じブランドで展開している。今回試すのは「ROG STRIX SCARII GL504GS」で、ハイエンドモデルにあたる15.6型ゲーミングノートPCだ。実売価格は27万円前後となっている。

カーボン+カモフラージュ柄のデザイン性の高い筐体

 まず最初にデザインについて言及しておきたい。ASUSTeK自身デザインにこだわるメーカーであり、それはモバイルノートのZenBook、ゲーミングノートのROGどちらにも現われている。今回のGL504GSも同様だ。デザイン性が高ければ、それだけ所有する満足感、ゲームにおける高揚感を高めてくれる。本製品で注目したいのは、天板、キーボード面のデザインだ。まずはそこを見ていこう。

 天板は斜めに大きく領域を分けており、それぞれ異なる角度でヘアライン加工が施されている。右上の領域にはROGのマークを埋め込み、電源オンでLEDが光るギミックも備えている。また、液晶天板のヒンジ寄りの部分を大胆にカットし、キーボード面のデザインがチラ見えするところもユニークだ。

斜めに境界を設け、異なる角度でヘアライン加工を施し、ROGマークとともにROGノートをアピールしている
ROGマークはLEDを搭載し電源オン時に発光する
天板部分の左右ヒンジ間に相当する部分をカットし、キーボード面のデザインを見せている

 キーボード面は全面カーボン柄をベースに、やはりここでも斜めに領域を分けて右上はカモフラージュ柄を重ねている。カーボンプリントの上に1層のクリアを吹き、その上にカモフラージュパターンがやや半透明にプリントされているように見えた。カモフラージュパターンが少し浮いているような、あるいはやけに立体的に見えるような、とにかく不思議な印象を受けるデザインである。

カーボン柄にカモフラージュ柄を天板同様に斜めに重ねたデザイン。キーボード面にここまでの意匠を凝らしたノートPCはめずらしい
カーボン柄とカモフラージュ柄の間にクリア層があるように見えた。かなりこだわった塗装のようだ

 ゲーミングノートPCらしく独特のデザインを採用しているが、写真を見ていただければわかるように、形状そのものは少しスタンダードノートPC寄りの印象だ。天板はフラットで、キーボード側の筐体もスッキリ四角形をしている。ゴテゴテとした無骨な外観のゲーミングノートPCとは一線を画する。

 とくに、LEDを灯していない状態では、すぐにはカモフラージュパターンも判別しにくいこともあり、落ち着きもあってちょっとスタイリッシュな普通のノートPCのようにも見える。デザインノートPCとでも言うべきカテゴリだろうか。新しい世代のゲーミングノートPCを感じさせる雰囲気である。

【表1】ASUSTeK ROG Strix SCAR II GL504GSのスペック
製品型番GL504GS-I7G1070
OSWindows 10 Home 64bit
CPUCore i7-8750H(2.2~4.1GHz、6コア/12スレッド)
GPUGeForce GTX 1070(8GB)
メモリPC4-21300 DDR SDRAM(DDR4-2666) 16GB(8GB×2 デュアルチャネル)
ディスプレイ15.6型フルHD(1,920×1,080ドット)、IPS、144Hz、タッチ非対応
マザーボード(チップセット)Intel HM370チップセット搭載
ストレージCドライブ:256GB NVMe SSD(PCI Express 3.0 x2)+Dドライブ:1TB SSHD(Serial ATA 3.0)
光学ドライブなし
インターフェイスUSB 3.1 Gen2×2(Type-A×1、Type-C×1)、USB 3.0×2(Type-A×2)、SD/SDHC/SDXC対応カードリーダ、オーディオ入出力
本体サイズ361×262×26.1mm/2.5kg
税別価格249,500円(執筆時点)

ゲーミングノートPCではめずらしい狭額縁ベゼルを採用。15.6型だがひとまわりコンパクト

 サイズについては15.6型液晶搭載クラスで361×262×26.1mm(幅×奥行き×高さ)となっている。奥行きはともかく、幅が361mmというのは15.6型としては小さい。これは、狭額縁ベゼルを採用しているためだ。ゲーミングノートPCで狭額縁ベゼルを採用するのはめずらしく、おもにモバイルノートで採用される技術である。これをあえてハイエンドゲーミングノートPCで採用したところも好印象だ。

 液晶パネルの解像度は1,920×1,080ドット。ここは内部パーツの性能からしてムリのない選択だ。また、リフレッシュレートは144Hz、応答速度は中間色で3ms、表面は非光沢パネルを採用しており、ゲーミングノートPCとしてはさまざまタイトルで十分に闘えるスペックとなっている。

狭額縁ベゼルを採用した1,920×1,080ドット表示対応15.6型ディスプレイ。そのほかゲーマー向けの仕様を備えている
液晶パネルはリフレッシュレートが144Hz仕様。NVIDIA Control Panelから見るかぎりG-SYNCではないようだ
写真では少し明るさが変わってしまっているが、IPSパネルを採用しており斜め方向から見ても実際にはほとんど色味の変化を感じない

 先述のとおり、本製品は天板側の左右ヒンジ間をくり抜いたデザインをしている。加えてWebカメラやROGマークなどを液晶パネルの下側のベゼル部分に置いていることもあり、開いたさいの液晶パネルはやや高い位置にある。個人的な印象としては、あまり視線を下げずに作業ができて首への負担が少ないように感じられた。

Webカメラ(とマイク)は下側ベゼルの右寄りにある。中央ではないため、ビデオチャットはまだしもWeb配信などには別途外付けのものを用意したほうがよいかもしれない
天板を開くと、液晶パネルはほかの一般的なノートPCよりもやや高い位置になる

 本体を前面から見ると、パームレストから下は斜めにカットされており、実際の厚みの26.1mmという数値よりはスリムに感じられる。冷却は底面後部の左右にファンを設け、左右の斜めにカットされた部分から吸気し、後部から排気を行なうようだ。カットされている分、左右に障害物があっても吸気効率を大きく落とすことはなさそうだ。

 排気口は地味ながらよく考えられた仕組みを採用している。後部の左右にある排気口は、よく見ると一番内側の部分だけヒートシンクがない。これは同社が「アンチダストトンネル」と呼ぶ領域で、内部のファンにより質量の大きなホコリの類をアンチダストトンネルから排出し、それよりも軽い空気をヒートシンクのある外寄りの排気口に導いているとのことだ。

 デスクトップPCのように頻繁にフィルタ掃除のできないノートPCだからこそ、こうしたホコリ対策が施されていることは末永く利用していく上で心強い。なお、FnキーとF5キー同時押しでファンの回転数プリセットの切り替えが可能で、標準のほか「Silent」、「OverBoost」と変更できる。

底面前寄りと左右は斜めにカットされており、スリムに見せるとともに吸気効率を上げている
後部の右側の排気口を拡大。幅の広い排気口の内側にはヒートシンクが見えるが、もっとも左の排気口だけヒートシンクがない。ファンによって空気とホコリを分離し、ホコリをここから排出するサイクロン式掃除機のような仕組みだ

RGB LEDのイルミネーションに対応したキーボード

 先にデザイン部分でふれているので、キーボード面は配列や機能を中心に紹介しよう。

 まず配列については104英語キー配列を採用している。これはゲーミング寄りのスペックと言えるだろう。全角/半角キーなどプレイ中に押してしまうとフォーカスを取られたりコマンド入力ができなくなってしまうものを排除し、プレイに集中できるよう配慮されている。

 普段日本語キーボードを利用されている方には少々戸惑いがあるかもしれないが、ゲーム中で大きな問題になることはないだろう。もしゲーム以外の用途でどうしても日本語キーボードが使いたいという方は、別途USBキーボードを併用したい。

 ゲーミング向けということで、RGB LEDバックライトは当然搭載しており、同社AURA Syncから制御ができる。明かりを灯すゾーンは4つに分けることができ、ゲーム中で移動に用いる「W」、「A」、「S」、「D」キーは半透明キーキャップを採用していて判別が容易になっている。

 ほか、スペースキーの下、左寄りを少し拡大していたり、ファンクションキーを4キーごと間にスペースを設けたりと、入力しやすい工夫がある。とくに、写真ではほぼフラットに見えてしまうキートップも、0.25mmほどのくぼみを設け入力しやすくしているとのことだ。

 ゲーミングという点ではもういくつか、Nキーロールオーバーや、キーストロークを浅めに設定し、入力をすばやく確実に行なうための仕様となっている。

キーボードのRGB LEDバックライトはAURAで制御できる。発光パターンも豊富だ
W/A/S/Dキーは半透明。0.25mmのわずかなくぼみを設けたキートップやNキーロールオーバー対応、浅めのトラベルディスタンスなど、ゲーミング向けのスペックだ

 キーレイアウトで1つ気になったのは、HomeやEnd、Page Up/DownなどがFnキーと同時押しのテンキー部分に割り当てられているので、ここは少し慣れが必要かもしれない。もっとも、Fnキーを左右に用意しているので、右手だけでこれらのキーを操作することも可能だった。

HomeやEnd、Page Up/Downなどがテンキー部分に割り当てられ、Fnキーとの併用になっている

USB 3.1 Type-Cなど充実のインターフェイス

 インターフェイスは、左側面に電源、Gigabit Ethernet、Mini DisplayPort、HDMI、USB 3.1×2、USB 3.1 Type-C、オーディオを、右側面にカードリーダ、USB 3.1を設けている。USB 3.1に関しては、Type-Aのうちの1ポートとType-CがGen2対応で、残るType-Aの2ポートはGen1となる。

左側面は、Gigabit Ethernet、Mini DisplayPort、HDMI、USB 3.0×2、USB 3.1 Type-C、ヘッドフォン/マイク共用端子
右側面は、USB 3.1、カードリーダ

 無線LAN機能はIEEE 802.11acに対応しており、アンテナは2×2構成。Bluetoothについては4.1対応、5.0対応と、仕様上の表記が分かれているが、これはOSのアップグレードによって5.0に対応するということのようだ。デバイスマネージャー上から確認すると、無線LANはIntel Wireless-AC 965Cとあり、おそらく「Wireless-AC 9650」と思われる。Wireless-AC 9650はIEEE 802.11acのWave 2に対応する無線LANカードであり、GL504GSのWebサイト上のスペックでもGigabit Wi-Fiの表記が確認できる。

デバイスマネージャーから無線LANを確認すると、Intel Wireless-AC 965Cという表記がある

 重量は2.5kg。3kgを超えることもめずらしくないハイエンドゲーミングノートPCとしては軽く、部屋から部屋への移動はずいぶんラクだが、普段から持ち歩くモバイル用途には少し重いだろう。デスクトップ代替用途がマッチしている。

ACアダプタもかなり大型で、出力は230W

 ただ、今回ASUSTeKは本製品のリリースにあわせ、ROGデザインのバックパックなども発表している。今回は「ROG Ranger BP1500 Gaming Backpack」がサンプルとして借りることができた。もちろんROG STRIX SCARII GL504GSも問題なく入る15.6型対応モデルだ。斜めに2分割されたデザインは、ROGノートPCと同じでヘアライン風の素材もマッチしている。下側左右には硬質素材のプロテクターがあり、ROGの雰囲気はバッチリだ。

ROG Ranger BP1500 Gaming Backpack
ノートPC収納スペースはROG STRIX SCARIIもバッチリ収納できる。ベルクロで留めれば歩行中の揺れも軽減できるほか、合わせてヘッドセットやマウスなどゲームプレイに欠かせぬアイテムを収納できるだけの容量がある

6コアCPU&アッパーミドルGPUを採用。ストレージにもこだわりが……

 ここまで内部スペックにふれてこなかったが、そこはハイエンドゲーミングノートPCである。CPUはCore i7-8750H。6コア12スレッドに対応した第8世代Coreプロセッサ。GPUはGeForce GTX 1070を搭載している。

 GeForce GTX 1070はモバイル向けのもので、CUDAコアが2,048基とデスクトップ版よりも多く、クロックはデスクトップ版よりも引き下げられている。こうした仕様によりデスクトップ版よりも低い消費電力と発熱でに抑えつつ、同等クラスの性能を実現しているという。

 いちおう、NVIDIAのモバイル向けGPUにはGeForce GTX 1080もあるので最上位ではない。性能が高いにこしたことはないが、本製品は3,840×2,160ドットパネルではなく1,920×1,080ドットパネルであり、GeForce GTX 1070であっても多くのタイトルを中~高画質設定で楽しむことが可能だ。

 ここまで紹介したとおり、各所にこだわりのある製品なので、より上のGPUを採用して高価になりすぎることを嫌ったのかもしれない。

 メモリは16GB。サポートされる上限であるDDR4-2666のDDR4 SDRAMを採用している。チップセットはIntel HM370だ。

 ストレージ構成は少しユニークだ。CドライブにNVMe SSD(Kingston製)を採用している点はこのクラスの製品では一般的だが、DドライブはSeagateのFireCudaの2.5インチモデルを採用している。いわゆるSSHDで、メインはHDDだが、キャッシュとしてNANDフラッシュメモリを搭載し、低コスト大容量のHDDのまま転送速度の高速化を狙っている。

CrystalDiskInfoから見たCドライブのNVMe SSD(左)とDドライブのSSHD(右)
CrystalDiskMarkで計測したCドライブ(左)とDドライブ(右)の転送速度

 なお、今回紹介するGL504GS-I7G1070は上位モデルの扱いで、兄弟モデルにGeForce GTX 1060を搭載するGL504GM-I7G1060、GL504GM-I7H1S1ROが存在する。兄弟モデルでは合わせてストレージ容量なども変更があるので、予算や求める性能に合わせて検討していただきたい。

ほとんどのタイトルでもっとも高画質のプリセットを選んでも60fpsを超えている

 それでは、今回の評価機によるベンチマークスコアを見ていこう。まずは「PCMark 10」、「3DMark」、「VRMark」、「CINEBENCH R15」といったソフトで基本性能をチェックした。

【表2】ベンチマーク結果1
PCMark 10 v1.1.1739
Extended Score6,722
Essentials8,279
App Start-up Score8,589
Video Conferencing Score7,675
Web Browsing Score8,628
Productivity7,939
Spreadsheets Score9,932
Writing Score6,355
Digital Content Creation7,372
Photo Editing Score8,306
Rendering and Visualization Score9,201
Video Editing Score5,245
Gaming11,404
Fire Strike Graphics Score15,348
Fire Strike Physics Score16,548
Fire Strike Combined Score6,584
3DMark v2.5.5029
TimeSpy Extreme2,464
TimeSpy Performance5,415
FireStrike Ultra3,870
FireStrike Extreme7,221
FireStrike Performance13,870
SkyDiver Performance35,622
CloudGate Performance36,895
IceStorm Unlimited176,450
IceStorm Extreme165,531
IceStorm Performance172,191
VRMark
Blue Room1,610
Cyan Room4,365
Orange Room8,420
CINEBENCH R15
Rendering (Multiple CPU)1,223.42cb
Rendering (Single CPU)172.93cb

 PCMark 10のスコアは、Extended Scoreで6,000ポイント台後半だ。Essentials、Productivity、Digital Content Creationといったシナリオのスコアを見ても、万能型のなんでもこなせるPCであることがわかる。

 3DMarkはGeForce GTX 1070搭載なりのスコアだ。しかも6コアCPUを搭載しているためにCPU系テストの値がよく、Overallも引き上げられている。実際、CINEBENCH R15では4コアだった第7世代Coreと比べてマルチコア側が大幅に、シングルコア側も本製品の冷却性能が高いためか若干スコアが上がっている。

 続いて、実際のゲームタイトルのビルトインベンチマークを試し、フレームレートを見ていこう。

 利用したのは「Tom Clancy's Ghost Recon Wildlands」、「Shadow of the Tomb Raider」、「Far Cry Primal」、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」、「World of Tanks enCore」。World of Tanksを除き、解像度は1,920×1,080ドットで統一している。

【表4】ベンチマーク結果2
Tom Clancy's Ghost Recon Wildlands
1,920×1,080ドット、「ウルトラ」画質47.07fps
1,920×1,080ドット、「非常に高い」画質70.41fps
1,920×1,080ドット、「高」画質80.12fps
1,920×1,080ドット、「中」画質88.06fps
1,920×1,080ドット、「低」画質122.93fps
Shadow of the Tomb Raider
1,920×1,080ドット、「最高」画質69fps
1,920×1,080ドット、「高」画質78fps
1,920×1,080ドット、「中」画質79fps
1,920×1,080ドット、「最低」画質114fps
Far Cry Primal
1,920×1,080ドット、「とても高い」画質85fps
1,920×1,080ドット、「高い」画質100fps
1,920×1,080ドット、「ノーマル」画質118fps
1,920×1,080ドット、「低い」画質132fps
World of Tanks enCore
超高品質(1,920×1,080ドット、TSSAA HQ)21,506
中品質(1,920×1,080ドット、AAなし)46,441
最低品質(1366×768ドット、AAなし)95,625
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク
1,920×1,080ドット、高品質6,029(快適)
1,920×1,080ドット、標準品質7,817(快適)
1,920×1,080ドット、軽量品質10,186(とても快適)

 重量級のTom Clancy's Ghost Recon Wildlandsは、「ウルトラ」画質では60fpsを割り込んだが1つ下の「非常に高い」画質ならば超えている。Shadow of the Tomb Raiderは「「最高」画質、Far Cry Primalも「とても高い」画質と、それぞれのもっとも高い画質プリセットで60fpsを超えていた。そしてFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークでは、「高品質」で6,000ポイント台、快適評価を得られていた。

 このように、最高画質を逃したものもあるが、多くのタイトルで最高~その1つ下の画質プリセットで十分なフレームレートが得られていた。中~低画質では100fpsを超えるため、144Hzの液晶パネルのスペックを活かすこともできる。滑らかな映像で敵をすばやく見つけることができれば優位に立ってゲームを進めることができるだろう。

 いちおう、ゲームプレイ中はファンの回転をOverBoostに引き上げたほうがフレームレートが安定する印象だ。ファンノイズは大きくなるが、熱の心配が減るためおすすめする。

高価な点は否めないがゲーム体験では1つ上のグレードの製品だ

 このように、本製品は高いデザイン性とともに、性能面では多くのタイトルが高画質で快適にプレイできるベンチマークスコアを示していた。

 GeForce GTX 1070にとどまるため、より上位のGPUを搭載するモデルがある以上トップグレードではない。ただし、ここまで紹介したようにゲーミングPCとしての液晶スペック、キーボード、冷却、そしてSSHDなどの先進的スペックを備えている。その点で、ゲーム体験としてのハイエンド・ゲーミングノートPCであることは間違いない。

 ゲーミングノートPCでは15~20万円ほどが人気のようだが、本製品は20万円台後半だ。ここまでこだわり抜いた製品であるため、同程度の製品と比べて高価であることは否めない。スペックがほぼ同等となれば、まず予算、そしてデザイン、機能にその価格分の価値があると納得できるかどうかだ。コストパフォーマンスや安さを条件に選ぶ方には難しいかもしれないが、よりよいゲーミング体験を求める方には魅力的なモデルと言えるだろう。