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タフパッドが“タフブック”に。パナソニックが業務用5型Android端末投入
2018年5月29日 17:44
パナソニックは5月29日、堅牢性がウリの“タフブック”シリーズから、Android搭載の5型ハンドヘルドデバイス「FZ-T1」を発表した。価格はWi-Fi版が8万円程度の見込みで、10月の発売を予定している。
FZ-T1は、同じく堅牢なハンドヘルドデバイスであるFZ-N1およびFZ-X1から軽量化や低コスト化を図ったモデルとなり、業務用途向けのバーコードリーダなどの搭載はそのままに、スマートフォンに近い使い心地を実現したモデルとなる。
製品の仕様に関しては別記事(パナソニック、1.5mからの落下試験を通過した5型サイズの頑丈スマホ)に掲載しているのでそちらを参照されたい。
ここでは本日都内にて開催された発表会の内容をお伝えする。
タフパッドも含めてすべてブランドを“タフブック”に統一
発表会にはパナソニック モバイルコミュニケーションズ株式会社 代表取締役社長の武藤正樹氏が登壇し、FZ-T1の概要を説明するとともに、合わせてタフシリーズのブランドを「タフブック」で統一すると発表した。
武藤氏は、これまでタフブックのほかに、タフパッドというブランドをハンドヘルドやタブレットデバイスに与えてきたが、同社は着脱式の製品も展開しており、非着脱式のデバイスがタフブックとしてとらえられがちだったため、紛らわしさをなくすために、すべてを「タフブック」に統一することに決めたという。そのため、今回のハンドヘルドデバイスもタフブックブランドの製品となる。
また、FZ-T1の製品説明を行なった同社プロジェクトマネジメント部 FZ-T1プロジェクトマネージャーの土田淳氏は、FZ-T1が登場した背景として、より手軽に扱える頑丈な業務用途向けハンドヘルドデバイスが必要とされていたと語った。
既存のハンドヘルドモデルとして、4.7型のFZ-N1、5型のFZ-X1も展開されているが、両モデルはFZ-T1よりも本体の厚みがあり、FZ-X1にいたっては大容量バッテリを備えているせいで重量が453gと、約240gのFZ-T1の倍近い。そのため、顧客から店舗や倉庫といった屋内では使いづらく、高機能や高性能は必要ないということで、スマートフォンに似た使い勝手のハンドヘルドとして「FZ-T1」が開発された。
土田氏はFZ-T1の特徴として、MIL規格以上の耐久試験を取り入れていること、専用機と同等のバーコードリーダを内蔵し、約40種ものバーコード/2次元コードが連続で軽快に読み取り可能なこと、手が水で濡れていたり、手袋をつけた状態でも問題なくタッチ操作が可能な点などを挙げた。
このほかにも、クレードル、充電器、保護フィルム、スタイラスペン、バッテリチャージャー、オートレンジバーコードリーダーなど、多数のオプションや、キッティングといった一括での導入サービスが用意されている。
武藤氏は日本ではこれから人手不足が深刻となり、業務改革が急務であるとの問題にふれ、スマートフォンとしての親和性が高く、利用者の使いやすさを重視したFZ-T1であれば、即戦力の投入が可能であるとともに、情報端末としても利用できるため、端末類の集約にもつながると説明。3年間で30万台ほどの出荷を実現させたいと目標を掲げた。