PC使いこなし塾
Microsoft Office 2016をこれから使うあなたへ【第7回】
~Excel中級編その2。重要なのは用紙全体の印象! 「できる」と思わせる書類に仕上げよう
2016年6月3日 06:00
時間と手間をかけて作成したExcelの表。いざ印刷してみると「なんか物足りない」とか「なんか垢抜けない」と感じることはありませんか? 完成した表を何も考えずに印刷すると、そうなるのは当然です。印刷した場合、目に入るのは用紙全体の印象です。表だけがポツンと印刷された書類は、どんなに完成度の高い表でも、残念ながら物足りない印象になってしまいます。
そんなときに便利なのはグラフです。なんでもない表でもグラフを添えれば、視覚に訴える書類になります。さらに、「できる」と思わせる書類に仕上げるには、印刷の配慮も重要です。表とグラフを美しく配置して、物足りない、垢抜けない書類から脱出しましょう。
今回は、Excelの表を書類として仕上げるためのグラフと印刷のワザを紹介します。
目を引くグラフで見せる
数値を集計した表は、それだけでは地味な印象です。手っ取り早く目を引く書類にするなら、数値をグラフ化し、表に添えてみましょう。ただし、グラフならなんでもいいわけではありません。数値の傾向を的確に表現するグラフを作成することが肝心です。まずは、それぞれのグラフの特徴をおさえておきましょう。
Excelには数多くのグラフの種類が用意されていますが、一目見て誰でもすぐに理解できるのは、棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフです。これらのグラフには次のような特徴、または効果があります。これを踏まえてグラフを選びましょう。
- 棒グラフー棒の長さで数値の差を強調することができます
- 折れ線グラフ-数値の変化、推移を表します
- 円グラフ-それぞれの数値の割合を示すことができます
シンプルイズベスト! 伝えたいことに絞ってシンプルなグラフにする
グラフは、グラフ化したいセル範囲を選択し、グラフの種類を指定して作成します。これでできるのはExcelの既定のグラフですが、ここにはタイトルや縦軸、横軸、凡例など、いろいろなパーツが組み込まれます。表といっしょに印刷するグラフなら、余計な情報は不要です。数値の変化や差を強調するには、いらないものを削って、できるだけシンプルに仕上げるのがおすすめです。
印象のいい書類にするには
用紙に印刷した書類で、印象を大きく左右するのは、余白の分量です。データ数が少ない小さい表の場合、余白が目立ちすぎ、間の抜けた感じになってしまいます。これを緩和するには、ヘッダー、フッターを利用しましょう。用紙の上部、または、下部に、日付や会社名などを配置するだけで、余白も気にならなくなり全体が引き締まります。
また、表やグラフのほかにちょっとした文字列があると目を引きます。タイトルを目立たせたり、ポイントを短い文字で表すと、確実に伝わる書類になります。
Excelのヘッダー、フッターは、シートが表示されている画面では見ることができません。「ページレイアウト」表示画面で操作しますが、画面の切り替えがポイントです。
Excelならではの印刷機能を知っておこう
Excelには、ほかにはないExcelならではの印刷機能があります。便利なのは、拡大縮小印刷と中央印刷です。
印刷対象の表が小さく、余白が多すぎるなら、拡大印刷する方法もあります。逆に表が大きく用紙に収まらない場合は、用紙に合わせて縮小します。
そして、印刷時に、対象を用紙の中央に配置するのが中央印刷です。Excelの通常印刷では、表は用紙の左上に配置されます。これを用紙の横、縦の中央にすることができます。必ずしも必要ではありませんが、中央に印刷するのは、設定により簡単にできることを覚えておきましょう。