トピック

FPSの名将XQQ氏は480/360/240/120/60Hzのリフレッシュレートを見極められる?

~ゲーミングPCとモニター性能の重要性を聞いた

XQQ氏と、パソコン工房のZETA DIVISIONコラボモデル「LEVEL-M5A6-R97X-TKX-ZETA DIVISION [RGB Build]

 FPSの元プロプレイヤー、そして今では名コーチとして知られるZETA DIVISION所属のXQQ氏。自身はBattlefieldやOverwatchといったタイトルで優勝経験、そしてコーチとしてはVALORANTでチームを世界3位に導いたなどの輝かしい実績を持つ。

 今回、XQQ氏に超高リフレッシュレートに対応するPCとゲーミングモニターを組み合わせてVALORANTをプレイしてもらい、リフレッシュレートの違いをどれほど認識できるのかを試してもらった。

 一般的に、FPSゲームなどにおいてフレームレート(リフレッシュレート)が上がると、グラフィックスの描画がスムーズになり、反応性もよくなることは広く知られている。しかし、より高リフレッシュレートなモニターが増えてきている中、実際にどの程度まで違いを認識できるのかは気になるところだろうということで、XQQ氏に試してもらった。

 また、体感による印象だけだと納得性が低いため、ユーティリティを用いて、フレームレートが変わると遅延がどれだけ減るのかも数値的に検証した。

 利用したPCは、パソコン工房を運営するユニットコムが販売するZETA DIVISIONコラボモデル「LEVEL-M5A6-R97X-TKX-ZETA DIVISION [RGB Build]」。モニターはソニーの480Hz/WQHD(2,440×1,560ドット)表示対応「INZONE M10S」だ。

XQQ氏が5つのリフレッシュレートでVALORANTを検証

テスト用のモニターとしてWQHD解像度で480Hzのリフレッシュレートに対応するソニーの「INZONE M10S」を用意した。XQQ氏が普段使っているモニターとのこと

--それでは、VALORANTをリフレッシュレート480Hz/360Hz/240Hz/120Hz/60Hzの5パターンでプレイしてもらいます。まずは60Hzからお願いします。

XQQ:60Hzはヤバイですね。高リフレッシュレートに慣れていると、コマ送りのようになって、マウスを素早く振ったときに周りが見えなくなるので気持ち悪く感じるぐらいですね。敵も残像でブレブレになるので、視点を動かすと、きちんと敵を視認できないといったことが起きますね。

--120Hzではどうでしょうか。

XQQ:120Hzになるとマウスを振ったときの視認性が段違いになりますね。職業柄、どういうモニターがオススメか聞かれることが多いんですが、いつも「対戦ゲームをやりたいなら120Hzにはした方がいいよ」って伝えています。パフォーマンスがどこまで上がるかは本人次第な部分もありますが、120Hz以上のモニターにすることで、敵や背景がブレるなどしてプレイ体験が損なわれることがだいぶ減ると思います。見づらくなるだけで、勝敗にも影響します。

--続いて240Hzでプレイをお願いします。

XQQ:240Hzでは大きくマウスを振った時だけではなく、細かくマウスを動かした時に画面がブレたり、垂直同期を切ってもテアリングを認識しづらくなるのが最大のメリットだと思います。

 VALORANTでは、正面の敵と撃ち合ってる時にリコンボルト(※投射したボルトが壁や床に張り付いて索敵するスキル)が飛んでくることがありますが、こういう発射物の見やすさにおいて、120Hzよりもスムーズだと感じますね。60Hzから120Hzほどの違いはないですが、スキルが飛び交うなど混雑した画面でも情報を把握しやすくなるので、しっかりアドバンテージがあると感じます。

--次は360Hzでのプレイになります。

XQQ:差分としては、240Hzと360Hzの違いが一番体感しにくいです。スキルの描写とかはすでに240Hzの時点でかなりスムーズだったので。ただ、移動しているときに細かいものがより見えるようになりますね。Battlefield 6で戦闘機に乗ったりとか、画面が大きく動くシーンでは違いを感じそうだと思います。

--そして480Hzという超高リフレッシュレートですが、違いを感じますか。

XQQ:先ほどと変わって、480Hzはまただいぶ違いを感じますね。マウスを振って視点を高速に動かしても小さいピクセルの部分まで敵の姿とかを認識できます。Apex LegendsやOverwatchは特にそうでしたが、最近ではVALORANTも動きが激しいシーンが増えているので、今後、高リフレッシュレートのゲーミングモニターはもっと求められると思いますね。

--120Hzを超える高リフレッシュレートのモニターを利用し始めたのはいつ頃からですか?

XQQ:PCゲームを最初にプレイした時はまだブラウン管モニターの時代でした(笑)。その後に液晶モニターに移行したのですが、標準の60HzをNVIDIAコントロールパネルのカスタム設定で75Hzに変更したりと、昔からフレームレートやリフレッシュレートはかなり意識していました。

 120Hzや144Hzの高リフレッシュレートのモニターを初めて使ったのは2016年にOverwatchのプロになった頃です。60Hzと全然違う、味わったことのない滑らかな描画で、「自分が60Hzだったら、120Hz使っている人に勝てないな」って思うほどの衝撃がありました。

 Overwatchとか、動いて飛び回るゲームだと視点を頻繁に動かすじゃないですか。その時に遠くの敵などわずかに見えるものは、60Hzだと反応できてなかっただろうなと思いました。また、120Hzあればマウスを動かして敵に照準を合わせる時に、自分の動作とモニター上で表示される映像との間にラグがなくなっていきます。

--高性能なPCを使うことによるメリットはどこに感じますか。

XQQ:本格的にチームでゲームプレイを始めたのは中学生の頃だったので、高価なPCを買うのは厳しい状態でした。ただ、当時の仲間はみんなPCを自作していたので、新しいパーツを買ったから余ったものをあげるよ、みたいな感じでビデオカードや電源を譲ってもらったりしていました。

 それでもスペックは低い状態だったんですが、高性能のメリット以前に、フレームレートが出ないPCだとゲームの挙動がおかしくなることすらあったんです。最近のゲームではあまりないかもしれませんが、PCのスペックが高い友人は3点バーストで武器を正常に撃てるのに、自分がその武器を使うと弾詰まりして、「なんだこの武器?強いって言われるけど俺のPCだと使えないな」と思っていました。

 プロチームに入ってからは高性能なPCを提供していただいたのですが、それを使うようになってから、ゲームがさくさく動くだけじゃなく、配信しながらでもこんなにフレームレートが出るんだと純粋に驚きましたね。

--パソコン工房のマシンはどのような点が気に入っていますか?

XQQ:キーボードや、モニターなどすべてのゲーム関連機器にいえることですが、ストレスがないのがめちゃくちゃ大事です。特に自分の場合、ゲームに対して普通はオーバースペックなPCを使わせてもらっています。チームで練習する時は、各選手の画面をDiscordで共有してもらって、それを5人分出しつつ、自分でも画面を動かしながらその試合の録画を撮るといったことをやるので、PCに負担がかかる状況が続きます。つまり、日頃の練習でも全員のPCのスペックが高くないと、練習の質も上がらないんです。

 また、PCの安定性も重要です。選手のPCの調子が悪くてゲームができませんとかは絶対避けたいです。

 そういった観点でパソコン工房さんのPCは不調もなく、使っていてほんとにストレスがないです。競技以外の点でも個人配信でAAA級の新作ゲームをプレイする時に、重くてできないってのが起きたことがないのもありがたいです。

--LEVEL-M5A6-R97X-TKX-ZETA DIVISION [RGB Build]のデザインについてはどうでしょうか。

XQQ:ゲーマーって自作好きな人とそうじゃない人で分かれるじゃないですか。僕は今は完成品ルートに行っちゃって、デザイン部分でそんなにこだわったことがなかったんです。けど、部屋のインテリアとのバランスを考えた場合、無骨なPCケースが置いてあると浮くじゃないですか。LEVEL-M5A6-R97X-TKX-ZETA DIVISION [RGB Build]は、ケースがかっこよくて、インテリアにも合いやすいのがいいと思いますね。ブラックとホワイトがあるので、周辺機器とのカラーやデザインを統一したい人にとっても選択肢があるのはいいなと思いますね。

 今でもPCってまだまだマニアックな製品というイメージがあるけど、普段あまりPCに触れない人でも、この製品ならオシャレと感じてくれるんじゃないでしょうか。使い勝手では、前面のLEDボタンでLEDの色を変更できるだけじゃなくて、長押しで消せるのがいいですね。僕はPCの電源は入れっぱなしにするので、寝るときにLEDだけ消せるのはありがたいです。

LEDボタンの長押しでLEDだけを消灯できる

勝てるPC「LEVEL-M5A6-R97X-TKX-ZETA DIVISION [RGB Build]」

前面と側面の間の柱がないピラーレス仕様

 今回利用したZETA DIVISIONとユニットコムのコラボモデルLEVEL-M5A6-R97X-TKX-ZETA DIVISION [RGB Build]のスペックや、ベンチマーク性能について紹介しよう。

 本モデルは、ミニタワー型の「LEVEL∞ M-Class」に属するデスクトップゲーミングPCで、サイズは突起物を含まず約242×432×433mm。前面と側面の間の柱がないピラーレス仕様で、ガラス面にZETA DIVISIONのロゴがあしらわれているのが大きな特徴。今回のカラーはホワイトだが、ブラックモデルも用意されている。

側面にZETA DIVISIONの文字などが刻印
前面にもロゴが刻印
本体正面
本体右側面
上面にも3連ファン装備で排気性能は十分

 ビデオカードはNVIDIA最新世代のGeForce RTX 5070搭載。ビデオメモリに高速なGDDR7を12GB搭載するアッパーミドルモデルで、描画負荷の高い重量級ゲームをプレイできるのはもちろん、画像生成やLLM(大規模言語モデル)といった大容量メモリを要求するAI処理にも強いのが特徴だ。

 CPUは、AMDのRyzen 7 9700Xを搭載。8コア16スレッドで最大5.5GHz駆動とゲームプレイに十分なスペックを備えながら、低発熱、低消費電力なのがポイントといえる。メモリはDDR5を8GB×2枚搭載で合計16GB、ストレージは1TBのNVMe対応M.2 SSDだ。

GPUはGeForce RTX 5070を搭載
CPUはRyzen 7 9700Xを搭載

 XQQ氏には、元プロプレイヤーの視点からリフレッシュレートの違いを語っていただいたが、ここからはシステムレイテンシー(システム遅延)がどの程度発生しているのかチェックする。

 1つは、VALORANTの射撃訓練場の一定コースを移動した際の、PCレイテンシーをNVIDIAのパフォーマンス測定ツール「FrameView」で計測する。PCレイテンシーとはマウスなどの入力を受け付けてからモニターに出力される直前までの時間、つまりPC内部での遅延と言える。

 ここではV-Sync(垂直同期)を有効にしており、リフレッシュレート=ゲームでのフレームレートと見てほしい。高リフレッシュレートモニターが生かし切れるほどのフレームレートが出た場合、どこまでPCレイテンシーが短くなるのかという点に注目だ。なお、低遅延技術のNVIDIA Reflexも有効にしている。

 もう1つはNVIDIAの「LDAT」(Latency Display Analysis Tool)を用いて、マウスをクリックしてから各種の処理を行ない、モニターに出力されるまでの時間を測定する「Click-to-photon Latency」を実行する。入力デバイス、PC、モニターまで含めたシステム全体の遅延がリフレッシュレートごとにどこまで変わるか確認するものだ。システムレイテンシーやEnd-to-Endシステムレイテンシーなどと呼ばれることが多い。

 具体的にはLDATのセンサーをモニターに装着し、専用のアプリを使って擬似的にマウスをクリックし、それが画面に反映するまでの時間を測定する。なお、こちらはV-Syncをオフにしてテストを行なった。

 単位がmsと1,000分の1秒なので、どれもわずかな遅延とはいえるが、FPSのように瞬時の行動が求められるゲームプレイにおいて、入力から表示までのラグが極力短いほうがよいのは事実だ。

 PCレイテンシーについては、60Hzと比べ、480Hzでは3倍以上も遅延が少なくなった。

 LDATでシステム全体の遅延を見るシステムレイテンシーでは、より差は大きくなった。60Hzから120Hzにするだけで30ms以上も短縮されており、このあたりがXQQ氏が語っていた120Hzにするだけで自分の操作と画面への反映のラグがなくなる、という話の裏付けになるのではないだろうか。そして240Hz以上になると遅延はさらに短くなる。

リフレッシュレート別のレイテンシー

 以上の通り、プロレベルのプレイヤーによる検証、そして数値的な測定からも、システムによる遅延を極力排除したい場合は、240fps以上のフレームレートを安定して出せるスペックを持つPCと、240Hz以上のリフレッシュレートに対応するモニターを組み合わせるのがオススメといえる。

 VALORANT以外のゲームでもベンチマークを実施した。描画負荷が軽めのものから重量級のものまで10タイトルを用意した。解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類。テストしたゲームと条件は以下の通りだ。

  • Overwatch 2: 画質“エピック”で、botマッチを実行した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
  • Apex Legends: 最高画質で、射撃訓練場の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
  • ストリートファイター6: 画質“HIGHEST”で、CPU同士の対戦を実行した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
  • ELDEN RING NIGHTREIGN: 画質“最高”で、円卓の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
  • マーベルライバルズ: 画質“最高”、DLSS“バランス”、マルチフレーム生成4xで、ゲーム内のベンチマーク機能を実行
  • Clair Obscur: Expedition 33: 画質“エピック”、DLSS“バランス”、マルチフレーム生成4xで、春の牧草地の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
  • DOOM: The Dark Ages: 画質“ウルトラナイトメア”、パストレーシング有効、DLSS“バランス”、マルチフレーム生成4xで、ゲーム内のベンチマーク機能を実行
  • The Last of Us Part II Remastered: 画質“非常に高い”、DLSS“バランス”、マルチフレーム生成4xで、ジャクソンの一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
  • モンスターハンターワイルズ: 画質“ウルトラ”、DLSS“バランス”、マルチフレーム生成4xで、ベースキャンプの一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定
  • サイバーパンク2077: 画質“レイトレーシング: オーバーライド”、DLSS“バランス”、マルチフレーム生成4xで、ゲーム内のベンチマーク機能を実行

 Overwatch 2、Apex Legends、マーベルライバルズというFPS系タイトルでは4K解像度まで高いフレームレートを出せている。WQHD解像度なら240fpsを超えており、240Hzの高リフレッシュレートモニターを生かしきることが可能だ。

 ストリートファイター6、ELDEN RING NIGHTREIGNは最大60fpsのゲームで、その上限に到達している。

 モンスターハンターワイルズやサイバーパンク2077といった重量級ゲームでもマルチフレーム生成に対応していることもあって、4Kでも快適なプレイが可能だ。例外的にDOOM: The Dark Agesは描画負荷の高いパストレーシングを有効にしたことで、4Kではビデオメモリが12GBあってもやや不足し、フレームレートが伸び悩んだ。

ゲームベンチマークの結果

これから競技シーンを目指す人にXQQ氏から

 XQQ氏には、リフレッシュレートの違いだけでなく、これまでのゲーム体験についてや、選手からコーチへ転身した理由なども聞いたほか、そして今後ゲームで競技シーンを目指したい人への言葉ももらった。

--これまでのゲーム遍歴を教えてください。

XQQ:PCゲームに触り始めたのが小三か小四ぐらいで、その段階からFPSをプレイしていましたが、インターネット回線がしっかり引かれていなかったので一人でオフラインプレイを中学生ぐらいまで続けていました。

 回線を用意してからはオンラインゲームで人と一緒にプレイするようになりました。最初はクロスファイアなど基本プレイ無料のゲームを中心に軽くやっていましたが、Battlefield: Bad Company 2が発売されて、しっかり腰を据えてプレイするようになりました。

 そのタイミングで別のゲームを一緒にプレイしていた人からBattlefieldのクランに誘われ、チーム戦の世界に入りました。その頃はまだ中学一年生ぐらいで、チームメンバーが20代後半や30代の人などみんな年上だったため、最初の方はメンバーとも敬語で話しをしたりと、我ながら初々しかった思い出があります(笑)。

--本格的に競技シーンへと参加するようになったのはいつぐらいからでしょうか。

XQQ:Battlefield 3からで、それが中学3年生ぐらいからです。Battlefield 4ではセミプロみたいな感じで活動していましたが、当時はプロになるメリットがあまりなくて、デバイスがもらえる程度でした。

 Overwatchで晴れてプロゲーマーになりました。経緯としては、そのちょっと前に出ていたPaladinsというゲームで、その後DeToNator所属となるYamatoN、StylishNoob(現関優太)などに出会って試合をしていたら、一緒にやらないかと誘われました。そして、DeToNatorのOverwatch部門設立に合わせて加入し、プロになったという流れです。

--2018年にコーチへと転身した理由は何でしょうか。

XQQ:当初プレイヤーを長く続けようとは思っていました。複数のチームを渡り歩いた後、2017年に台北市でアジアのチームが集まるOverwatch Pacific Championship 2017という大会でSunSisterに助っ人としてお誘いいただきました。その大会では結構がんばったんですけど、ボロ負けという結果に終わり、世界で選手を続けてていくことに壁を感じました。

 そこで世界のほかのチームを見たときに、コーチやアシスタントコーチが選手と一緒にゲームを考え、チーム全体で成長する仕組みができていたんです。当時の日本ではほとんどコーチがおらず、今後日本のチームが強くなるには、コーチという存在が非常に重要なんだなという結論に至りました。そして、自分のキャリアを考えてコーチになることを決意しました。

--当時はまだeスポーツのコーチは珍しかったと思います。

XQQ:はい。当時リーグ・オブ・レジェンドには日本人コーチが何名かがいた程度です。当時のコーチはまだみんな独学でいろいろ試している段階でした。僕はスポーツのコーチングを真似しようと思って、いろいろと文献を漁りながら勉強したんですけど、今思えばひどいコーチングをしていました(笑)。

 僕がコーチとして最初に加入したのがCYCLOPS athlete gaming(現CAG OSAKA)のOverwatch部門でした。向こうから誘われたのではなく、自分ならこういうことができて、コーチとしてチームのこういうところを直せるというプレゼンして認めてもらいました。とはいえ、初めてのコーチだし、選手も日本人コーチを初めて受け入れるという状況だったこともあり、まだレベルは低かったです。

--コーチングの必要性や効果はどのあたりにあるのでしょうか。

XQQ:今ではとにかくレベルが高い選手たちが集まっているチームに対してコーチングしているので、基本的なところで今さら教えることは少ないです。だからこそ、チーム全体で、こういう状況では何が強くて、どういう動きをすればいいかといったことについて、選手が疑問を持てるような雰囲気作りを重視します。また、現状で満足するのではなくて、今以上のプレイをできるように考えさせるような指導を意識しています。

--最後に将来プロゲーマーになりたいと考えている若い人は今多いと思いますが、アドバイスはありますか?

XQQ:これは学生さんに対してよく言うのですが、ゲーム好きでプロゲーマーになっても、やりたくないことをやらなきゃいけないことが多いです。たとえばゲームだと、自分が使いたくないキャラクターだったりとか、時には自分に合っていないと思う行動にもチャレンジしていかなきゃいけない場面が出てきます。プロを目指すなら、プロになった先に何をやらなきゃいけないのかっていうことまで意識しておくといいでしょう。

 あとは、ゲームをずっと好きでいられるかですね。趣味を仕事にするのはいいんですが、ひとたび嫌いになっちゃうとモチベーションが低くなりかねない。でも、モチベーションの低さを持ち出せない仕事ではあるので、そこは覚悟が必要かと思います。

--ありがとうございました。

ゲームの重要な情報を見落とさないために

 高性能なゲーミングPCと高リフレッシュレートのゲーミングモニターの組み合わせは、XQQ氏が語ってくれたようにゲームの重要な情報を見落としにくくなるのが一番の強みだろう。FPSでの素早い振り向きなど、視点が大きく動くシーンでは60Hzと240Hz以上では滑らかさ、視認性が段違いなのは本格的なFPSプレイヤーではない筆者(クランに所属するほどガチ勢だったのは25年以上前)が見てもハッキリと分かる。

 LEVEL-M5A6-R97X-TKX-ZETA DIVISION [RGB Build]は、その環境を作れるゲーミングPCだ。PCゲームで競技シーンも見据えてプレイしたい人なら、ぜひともチェックしてみてほしい。