レビュー

Kaby Lake「Core i7-7700K」はSkylakeよりも高クロックかつ低消費電力に

Core i7-7700K(ES品)

 Intelは1月4日(日本時間)、Kaby Lakeアーキテクチャを採用する第7世代Coreプロセッサのメインストリーム・デスクトップ向けCPU群を発表した。

 これに先立ち、その最上位モデルとなるCore i7-7700KのES(Engineering Sample)品を借用する機会が得られた。ここでは、デスクトップ版Kaby Lakeの性能について、ベンチマークテストを用いて検証した結果を紹介する。

最大4.5GHzに達するCore i7-7700K

 今回チェックするCore i7-7700Kは、第7世代Coreプロセッサのメインストリーム向け最上位モデルとなる4コア8スレッドのCPU。Kaby Lakeアーキテクチャに基づき、改良された14nmプロセス(14+)で製造されている。オーバークロック対応の倍率ロックフリーモデルで、対応CPUソケットはLGA1151。

 現在のIntelは、プロセッサ開発において「Process(製造プロセスの微細化)」、「Architecture(マイクロアーキテクチャの刷新)」、「Optimization(最適化)」という3サイクルの開発モデルを採用しており、Kaby LakeアーキテクチャはOptimizationに該当する。CPUとGPUの基本設計については第6世代のSkylakeから変更されていないが、製造プロセスは改良版14nmプロセス(14+)にアップデートされ、GPUが備えるビデオエンジンにも改良が加えられた。

 Core i7-7700Kが備える4基のCPUコアはHyper-Threadingに対応し、定格で4.2GHz、Turbo Boost時は最大4.5GHzで動作する。内蔵メモリコントローラは新たにDDR4-2400をサポート、内蔵GPUコアはIntel HD Graphics 630を搭載。そのほか、8MBのL3キャッシュ、16レーンのPCI Express 3.0を備えており、TDPは91Wとなっている。

Core i7-7700KのCPU-Z実行画面
【表1】Core i7-7700Kと同6700Kの仕様比較
プロセッサー・ナンバーCore i7-7700KCore i7-6700K
製造プロセス14nm (14+)14nm
開発コードネームKaby Lake-SSkylake-S
コア数4
スレッド数8
動作クロック(ベースクロック)4.2GHz4GHz
最大動作クロック(Turbo Boost 時)4.5GHz4.2GHz
内蔵GPUコアIntel HD Graphics 630Intel HD Graphics 530
GPUクロック(最大)1,150 MHz1,150 MHz
倍率アンロック
TDP91W
対応ソケットLGA1151

 Kaby Lake向けのチップセットとして、新たにIntel 200シリーズチップセットが投入されたが、CPUソケットは第6世代のSkylakeと同じLGA1151を採用しているため、Intel 100シリーズチップセットを搭載する既存のLGA1151マザーボードでも、Kaby Lake対応版UEFI(BIOS)を適用することでKaby Lakeを利用できる。もちろん、SkylakeをIntel 200シリーズチップセット搭載マザーボードで利用することも可能だ。

 今回のテストにあたっては、ASUSより同社マザーボードのスタンダードシリーズ製品である「PRIME Z270-A」を借用した。Intel Z270チップセットを搭載したマザーボードで、フォームファクタはATX。金属プレートによる補強を施した拡張スロットや、2本のM.2スロット、バックパネルインターフェイスを覆う白色のカバーを備えている。

ASUS PRIME Z270-A。白と黒のカラーリングが特徴のスタンダードグレードのマザーボード。サウンド回路の分離部分にはRGB LEDを備える
バックパネルインターフェイス
拡張スロット周辺。CPUソケット付近とチップセット下方にM.2スロットを備える
金属プレートで強化されたPCI Express x16 スロット

CPU内蔵GPU使用時のベンチマークテスト結果

 それではベンチマークテストの結果を紹介していこう。今回は、Core i7-7700Kと第6世代であるSkylakeのCore i7-6700KをASUS PRIME Z270-Aに搭載し、CPU内蔵GPU使用時の性能と、ビデオカードを接続した際の性能について、ベンチマークテストで確認する。

 まずはCPU内蔵GPU使用時のベンチマークスコアから確認だ。テスト時のパーツ構成は以下の通り。

【表2】CPU内蔵GPU使用時のテスト機材
CPUCore i7-7700KCore i7-6700K
マザーボードASUS PRIM Z270-A
メモリDDR4-2400 16GB×2(CL17-17-17-39、1.2V)DDR4-2133 16GB×2(CL15-15-15-35、1.2V)
GPUIntel HD Graphics 630Intel HD Graphics 530
マザーボードASUS PRIM Z270-A
システム用ストレージOCZ VTR180-25SAT3-480G(480GB SSD/SATA 6Gbps)
電源玄人志向 KRPW-TI700W/94+(700W 80PLUS Titanium)
グラフィックスドライバ21.20.16.453421.20.16.4542
OSWindows 10 Pro 64bit (1607)
センチュリーマイクロ「CK16GX2-D4U2400」。DDR4-2400動作にネイティブ対応した16GBメモリ2枚組。今回のテストでは各CPUの仕様に合わせ、Kaby LakeではDDR4-2400、SkylakeではDDR4-2133で動作させている

 実行したベンチマークテストは、「CINEBENCH R15(グラフ1)」、「x264 FHD Benchmark(グラフ2)」、「HWBOT x265 Benchmark(グラフ3)」、「TMPGEnc Video Mastering Works 6(グラフ4)」、「PCMark 8(グラフ6)」、「SiSoftware Sandra 2016 SP3(グラフ6~12)」、「3DMark(グラフ13~17)」、「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク(グラフ18)」、「MHFベンチマーク【大討伐】(グラフ19)」。

 CGのレンダリング性能を測定する定番のCINEBENCH R15では、Core i7-7700Kが全CPUコア使用時にスコア950を記録し、862だったCore i7-6700Kに約10.2%の差を付けた。1コアのみで処理を実行した際のスコアは、Core i7-7700Kが186、Core i7-6700Kは176で、こちらは約5%差となっている。

 Core i7-7700Kは全コア使用時に4.4GHz、1コア使用時に4.4~4.5GHzで動作しており、Core i7-6700K(全コア4GHz、1コア4~4.2GHz)との動作クロックの差が、ほぼ素直にスコアへ反映された結果と言える。

【グラフ1】CINEBENCH R15

 動画エンコードベンチマークであるx264 FHD BenchmarkとHWBOT x265 Benchmarkでも、Core i7-7700KはCore i7-6700Kを10%前後上回るフレームレートを記録。両CPUの性能差はクロックに依存していると見て良いだろう。

 TMPGEnc Video Mastering Works 6で実際に動画を変換した際の性能では、CPUで処理を行なうソフトウェアエンコードでは、Core i7-7700KがCore i7-6700Kの91~92%程度の時間で処理を終えている。フレームレートで換算すると8~10%程度の差であり、これは先のベンチマークテストの結果に近い。

 一方、Quick Sync Video(QSV)を用いるハードウェアエンコードでは、H.264/AVC形式への変換でCore i7-7700Kが僅かに2秒早く処理を終えているものの、H.265/HEVC形式への変換では同タイムとなっており、ソフトウェアエンコードほどの差は付いていない。ただ、Kaby Lakeではビデオエンジンが改良されているため、ソフトウェア側やドライバの更新により、今後性能が改善される可能性は否定できない。

【グラフ2】x264 FHD Benchmark v1.0.1
【グラフ3】HWBOT x265 Benchmark v2.0.0
【グラフ4】TMPGEnc Video Mastering Works 6(Ver.6.1.5.26)

 PCMark 8では、OpenCLを活用する「Accelerated」で、Core i7-7700KがCore i7-6700Kを大きく下回るという想定外の結果となった。

 ただ、このような結果となった理由ははっきりしている。1つは、Core i7-7700Kの内蔵GPUがOpenCLデバイスとしてPCMark 8に認識されないため、Core i7-6700KのみがOpenCLの恩恵を得ているため。もう1つは、「Work」で実施されるテストの1つで、表計算の性能を測定する「Spread sheet」において、一時テストが応答しなくなり、処理時間が著しく長くなるという現象が生じるためだ。

 上記の不具合は、ビデオカード利用時やOpenCLを用いない「Conventional」では発生しないことから、Core i7-7700Kの内蔵GPUであるIntel HD Graphics 630のドライバ周りの問題である可能性が高そうだ。製品発売までには解消されていることを期待したい。

【グラフ5】PCMark 8

 CPUの計算能力を測定するSandraのProcessor Arithmeticでは、整数演算、浮動小数点演算ともCore i7-7700Kが約10%リード。この差はProcessor Multi-Mediaや暗号化テストのCryptographyでも同様であり、Kaby LakeとSkylakeのCPUクロックあたりの性能は同等であると見て良いだろう。

【グラフ6】Sandra 2016 SP3 (22.35) - Processor Arithmetic
【グラフ7】Sandra 2016 SP3 (22.35) - Processor Multi-Media
【グラフ8】Sandra 2016 SP3 (22.35) - Cryptography

 メモリの転送帯域を測定するMemory Bandwidthでは、Core i7-7700Kが約28.8GB/sを記録し、約25.9GB/sのCore i7-6700Kを約11.1%上回った。

 機材紹介でも説明した通り、Core i7-7700KはDDR4-2400、Core i7-6700KはDDR4-2133でテストを行なっている。デュアルチャネルで動作するDDR4-2400の転送帯域(理論値)は約38.4GB/s、DDR4-2133は同約34.1GB/sで、その差は約12.5%。メモリクロックの差が効いた結果と見て間違いないだろう。

 キャッシュについては、転送帯域を測るCache BandwidthではCore i7-7700Kがおおむね10%前後高速という結果を記録している。キャッシュ領域ではCPUクロックの向上、64MB以上のデータセットではDDR4-2400メモリへの対応がCore i7-6700Kを上回った要因だ。レイテンシを測定するCache & Memory Latencyの「クロック」の結果で、両CPUに差がほとんど付いていないことから、動作クロック向上以外にキャッシュへのアクセスを高速化するような改良はされていないことが分かる。

【グラフ9】Sandra 2016 SP3 (22.35) - Memory Bandwidth
【グラフ10】Sandra 2016 SP3 (22.35) - Cache Bandwidth
【グラフ11】Sandra 2016 SP3 (22.35) - Cache & Memory Latency(nsec)
【グラフ12】Sandra 2016 SP3 (22.35) - Cache & Memory Latency(Clock)

 CPUに内蔵されたGPUコアで3DMarkのテストを実行した結果が以下のグラフだ。

 テスト毎にスコア差には違いがあるが、おおむね3~5%程度Core i7-7700Kが優位な結果となっている。GPU性能にフォーカスしたGraphics Scoreでも2~4%程度Core i7-7700Kがリードしており、CPU性能の違いだけで総合スコアのリードを築いたわけでないことが分かる。

 CPU内蔵GPUはメインメモリをVRAMとして利用するため、メインメモリの帯域がGPU性能に影響を与える。新たにDDR4-2400に対応したことによって広がったメモリ帯域が、Core i7-7700KのGPU性能を少なからず押し上げているのだろう。

【グラフ13】3DMark - Time Spy(2,560×1,440ドット)
【グラフ14】3DMark - Fire Strike (1,920×1,080ドット)
【グラフ15】3DMark - Sky Diver (1,280×720ドット)
【グラフ16】3DMark - Cloud Gate (1,280×720ドット)
【グラフ17】3DMark - Ice Storm Extreme (1,280×720ドット)

 画面解像度1,280×720ドットで実行したファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマークでは、Core i7-7700Kのリードは6%前後となっており、3DMarkでの傾向よりもやや大きな差を付けている。MHFベンチマーク【大討伐】でのスコア差は2~4%程度となった。

 DDR4-2400への対応などにより、Core i7-7700KのGPU性能はCore i7-6700Kを超えるものとなっている。ただ、ゲームでの性能向上を期待できるほど性能の飛躍があるわけではない。QSVなどビデオエンジンの利用や、ビデオカードなしので画面出力能力が、内蔵GPUに期待される主な要素であることには変わりない。

【グラフ18】ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク
【グラフ19】MHFベンチマーク【大討伐】

 消費電力については、アイドル時はどちらも22Wで横並びだったが、ベンチマークテスト中の消費電力は意外にもCore i7-7700Kの方が低いという結果となった。

 基本的なアーキテクチャに変更がなく、CPUとメモリの動作クロックが高い以上、Core i7-7700Kの方が消費電力が高くなりそうに思えるが、最適化と成熟が進んだ14nmプロセスである14+は、それだけCPUの電力対性能比を高めることに成功したということだろう。

【グラフ20】システムの消費電力

 ベンチマークテスト中のCore i7-7700KのCPU温度について、モニタリングソフトのHWMonitor(CPU Package温度)を用いて測定してみた。CPU温度の測定は、室温25℃の環境下において、CPUクーラーであるIntel TS15Aのファンをフル回転に設定した状態で行なった。

 アイドル時のCPU温度は27℃。CPUコアをフル活用するベンチマークテスト実行時のCPU温度は70℃前後となっており、もっとも高い温度を記録したのは、TMPGEnc Video Mastering Works 6のH.265/HEVC形式へのソフトウェアエンコード(x265)を実施している際の75℃だった。

 PCケースに収めた場合でも80℃台には収まりそうなCPU温度ではあるが、静かに冷やしたいというのであれば、CPUクーラーにはそれなりの性能が必要だ。できるなら、120mmファン以上の大口径ファンを用いる大型CPUクーラーや、一体型水冷クーラーなどを用意したい。

Intel純正のLGA1151対応CPUクーラー「TS15A」。フルスピード時のファン回転数は約3,800rpm
【グラフ21】テスト中の最高CPU温度(CPU Package)

ビデオカード使用時のベンチマークテスト結果

 続いて、ビデオカードを使用した際のベンチマークスコアを紹介する。

 検証環境は、先に紹介したCPU単体時の機材に、NVIDIA GeForce GTX 1080を搭載したASUS製ビデオカード「ASUS ROG STRIX-GTX1080-O8G-GAMING」を搭載したもの。グラフィックスドライバには「GEFORCE GAME READY DRIVER 376.33」を利用した。

GeForce GTX 1080を搭載するASUS ROG STRIX-GTX1080-O8G-GAMING。セミファンレスやRGB LED機能を持つGPUクーラー「DirectCU III」を備え、GPUをオーバークロックして搭載したハイエンドモデル

 実行したベンチマークテストは、「3DMark(グラフ22~26)」、「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク(グラフ27)」、「MHFベンチマーク【大討伐】(グラフ28)」、「Watch Dogs 2(グラフ29)」。

 3DMarkのスコアはいずれもCore i7-7700Kが上回っており、比較的GPU負荷の高いTime SpyとFire Strikeでは2~3%、反対にGPU負荷の低いSky Diver、Cloud Gate、Ice Storm Extremeでは5~7%の差となった。一般的に、GPUの描画負荷が低ければフレームレートは上昇し、フレームレートが上昇するとCPUに求められる処理性能も高くなる。結果として描画負荷が低いほど、CPUの性能差が総合スコアに反映されるという結果になっている。

【グラフ22】3DMark - Time Spy(2,560×1,440ドット)
【グラフ23】3DMark - Fire Strike (1,920×1,080ドット)
【グラフ24】3DMark - Sky Diver (1,280×720ドット)
【グラフ25】3DMark - Cloud Gate (1,280×720ドット)
【グラフ26】3DMark - Ice Storm Extreme (1,280×720ドット)

 ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマークでは、DirectX 11の最高品質設定で、フルHD(1,920×1,080ドット)とWQHD(2,560×1,440ドット)という2つの画面解像度でテストを行なった。Core i7-7700Kは相対的にGPU負荷の低いフルHD時に約4%高いスコアを記録したが、WQHDではその差が1%弱に縮んでいる。

 MHFベンチマーク【大討伐】でもフルHDとWQHDの画面解像度でテストを行なったが、Core i7-7700Kのリードは1%未満であり、このテストではほとんど差が付かなかった。

【グラフ27】ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク
【グラフ28】MHFベンチマーク【大討伐】

 12月1日に国内販売がスタートしたWatch Dogs 2は、CPU負荷が非常に高いオープンワールドアクションゲームであり、GeForce GTX 1080クラスのGPUの性能を十分に発揮するにはCPUのマルチスレッド性能が求められる。

 今回のテストでは、CPU負荷が特に高くなりやすいロケーションにおいて、フレームレートを1分間測定し、その平均値を比較した。

測定ポイント。NPCと車両数が多く、4コア8スレッドCPUのCPU使用率はほぼ100%となる

 画面解像度はフルHDで、描画品質は「超高」と「最大」の2つで測定した。結果としては、「超高」時に約4%、「最大」では約3%、それぞれCore i7-7700Kの方が高いフレームレートを記録した。

 ちなみに、描画品質「最大」でのフレームレート測定中、GPUの使用率は、Core i7-6700Kが72%前後、Core i7-7700Kでは77%前後となっていた。NPCと車両が多くCPU負荷の高い測定条件下での結果ではあるのだが、CPUがかなりボトルネックになっていることが伺える。

【グラフ29】Watch Dogs 2

 ベンチマーク実行中の消費電力については、3DMarkでは僅かにCore i7-7700K環境の方が低い一方、Watch Dogs 2では逆にCore i7-7700Kが僅かに高い電力を記録している。

 今回比較したCPUの個体では、Core i7-7700Kの方が消費電力が低いということをCPU単体での検証で確認しているが、CPUの性能が上がってGPUがより性能を発揮する(=GPU使用率が上がる)ようになれば、GPUの消費電力が上昇するため、それが両CPU間の消費電力差を埋めるというわけだ。

【グラフ30】システムの消費電力

Skylakeより少ない消費電力で高クロック動作を実現するKaby Lake

 以上の検証結果を見ると、Core i7-7700KとCore i7-6700Kの違いは動作クロックの違いにあると言って良いだろう。SkylakeのマイナーアップデートであるKaby Lakeでは、クロックあたりの性能についてはほぼ変化がなく、14+へとアップデートされた製造プロセスによって実現した動作クロックの向上が、性能を引き上げている。

 今回比較した個体では、Core i7-7700KはCore i7-6700Kを上回る性能をより低い消費電力で実現しており、14+プロセスが実現した成果は決して小さくはない。CPUには個体差が存在するため一概には言えないが、より少ない消費電力で高クロック動作が可能なCPUであれば、Kモデルに期待されるオーバークロックについてもより良い結果が期待できる。

 飛躍的な性能向上こそないが、Core i7-6700Kから1割程度の性能向上が期待できるCore i7-7700Kは、メインストリーム向けCPU最上位モデルの置き換えとしては順当なものだ。

 新規で購入するCPUとして魅力的であることはもちろん、M.2を始めとする最新インターフェイスを備えたIntel Z270チップセット搭載マザーボードの存在も考えれば、Skylakeより前の世代のCPUを使っているユーザーにとっても、乗り換える価値のあるCPUとなるだろう。


告知

 1月6日(金)18:00より、“改造バカ”こと高橋敏也氏と加藤勝明氏が生配信でKaby Lakeをレポートします。アーキテクチャや新機能の解説、ラインナップ紹介、そして生ベンチマークと、新CPUのポイントを一気にお伝えする予定です。ニコニコ生放送、Youtube、AbemaTV FRESH!で同時配信し、ニコ生ではコメントも受け付けますのでぜひご覧ください。