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約15,000円でCore i7-7700K相当。AMD「Ryzen 3 3300X」が23日発売
~廉価ながらPCIe 4.0対応のAMD B550の詳細も公開
2020年5月7日 22:00
AMDは7日(米国時間)、エントリー向けの「Ryzen 3 3100」および「Ryzen 3 3300X」の詳細について公開した。日本国内では5月23日に発売し、税別価格は前者が11,980円、後者が13,980円。
Ryzen 3 3100と3300Xはともに7nmプロセスを採用した最新のZen2アーキテクチャに基づくエントリー向けのCPU。両モデルともに4コア/8スレッドを実現しており、この価格帯にかつてない性能をもたらすことになる。
具体的に言えば、Ryzen 3 3300Xは、Intelが2017年に投入したハイエンドCPU「Core i7-7700K」(1,000個ロット時の単価は339ドル、日本での販売時の価格は47,000円前後)に相当する性能を実現できる。3年前のハイエンドCPUに相当する性能をエントリークラスで実現できたのは、ムーアの法則が崩れて以来、稀に見る現象と言ってもいい。
また、Ryzen 3 3300Xは現行の「Core i5-9400」(現在の実売価格は約22,000円)と比較しても高い性能を実現するとしている。
なお、Ryzen 3 3300XとRyzen 3 3100の違いは、動作クロック以外にCCX構成の違いが挙げられる。Ryzen 3 3300Xは、4コアが1つのCCXにまとめられていて、16MBのL3共有キャッシュを持つのに対し、Ryzen 3 3100は2つのコアが有効になっている2つのCCXにまたがった構成となっていて、8MBのL3共有キャッシュを2つ備えたかたちとなっている。このためRyzen 3 3300Xはコア間のレイテンシが短く、より高い性能を実現可能。とくにゲームにおいて有意義な差を生むとしている。
このほか、ミドルレンジ向けの低価格チップセット「AMD B550」の詳細も公開。マザーボードとして新たにCPU側のPCI Express 4.0をサポートしたほか、USB 3.1やDual Graphicsにも対応する。ただ、上位のAMD X570ではチップセット側から出ているPCI Expressレーンも4.0であったのに対し、B550では3.0にとどまる。
また、B550搭載マザーボードは、将来的にZen 3アーキテクチャのCPUに対応する予定だが、初代のRyzen 1000/2000シリーズ、およびRadeon Graphicsを搭載したRyzen 2000/3000シリーズには非対応となる。搭載マザーボードは60モデル以上がリリースされる予定となっている。